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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

745.祈願して、叶ったら、その後は?

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ミドリン・パーマーは、ボクの問いかけに知らないと答えた。

往生際が悪いの。

「ミドリン・パーマー。キミがお客にした男子学生達は、貴族の後継ぎじゃなかったかしら。」

「夢中になった平民の娘が原因で、貴族の後継ぎが勃起不全になった。キミは魅了という魔法を使ったと疑われ、使っていないと言っている、違うかしら?」

ミドリン・パーマーは、貴族がどんなものか理解していないのかしら。
解説するの。ボクの話を進めるために。
「貴族は血筋。」

「後継ぎが、継ぐ前に勃起不全になり、治る見込みがない。」

「国や家によっては、後継ぎの交代や、お家取り潰し。」

「養子をとる家もあるだろうけれど。後継がいない家は先細り。」

「子どもが望めない後継ぎが当主になって、その後が続かないと知られていれば衰退していく一方。」

「キミがだんまりを続けると、キミに夢中になった男は、近い将来、権力も財産も地位も名声も失う。」

「キミは、キミを守る力のある者を失う。」

「その代わり、キミを恨む者が今よりも増える。」

ミドリン・パーマーは、うつむいて考え込んでいる。

「キミ、お客の勃起不全を治す気はないのかしら?」

ミドリン・パーマーは、顔を上げて、気が進まないという表情を見せた。

「それは、なぜかしら?貴族に恨みがあるのかしら?没落させたいのかしら?」

「キミは、反逆罪を目指しているのかしら?」

弾かれたように、ミドリン・パーマーは首を振った。

「あの人達が、婚約破棄にわたしの名前を使ったせいで、わたしは何もかも失ったから、恨んでも当然よ。」

「後継ぎの勃起不全は、キミが何もかも失う前から?後から?」

「知らないわよ。わたしは、誰ともそんな関係になっていない。」
とミドリン・パーマー。
「婚約者とか、元婚約者とよろしくすればいいじゃない。」

「ミドリン・パーマー。キミは、お客が勃起不全になる対象や、ならない対象を指定していたのかしら?」

「指定していたなら、誰に指定したのかしら?」

「わたしよ。わたしに対して不能になるように指定したわ。でも、わたしだけよ?皆、わたしに執着して、わたしのせいにし過ぎだわ。」
とミドリン・パーマー。

「ミドリン・パーマー。残念なお知らせ。お客が不能になる対象を絞れていないの。」

「そんなことあるの?わたしだけじゃなく、誰にも勃たないって。」
とミドリン・パーマー。

「ミドリン・パーマーに限らず、どんな相手にも不能になるから、キミのお客は、後継ぎなのに、結婚しても、原因不明の身体的不調により子どもをもうけることができない。」

「キミの存在が、問題視されている1番の問題は、そこ。客にした男の不調の原因究明と、回復が間に合えば、魅了だなんだと責められないんじゃないかしら?」

「キミが、お客の不能を祈願したときに、キミにだけ不能になるようにと言葉にして祈願したのかしら?」

「覚えていないわよ。それに、わたしは、わたし以外にも不能になれとは望んでいない。だから、わたしのせいじゃない。」
とミドリン・パーマーは青い顔で言った。

貴族社会の恐怖が伝わったかしら。

これから、ボクの興味のある話をしたいのだけど?
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