フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

720.ハンティア王国第2王子の側近2人目。問題発言も、問題行動も、魅了にかかっている状態だから、責任を問わない。優しいの?逃がさないの?

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第2王子自ら斡旋してくれて、王子の側近に会ったら、人間性を疑いたいレベルで、びっくり。

「元々?」

「いや。ミドリン・パーマーにハマってからだよ。」

「あの言動は問題にならないのかしら?」

「魅了が言わせているから、責任は問わないんだ。」

「何を言っても?」

「どの程度の本音が吐露されているか、誰にも分からないからね。」

心が広いのかしら?
それとも、簡単に楽にはさせてやらないという縛りなのか。

「あの状態だから、魅了にかかっていると判断されたの?」

「そ。彼は1番マシ。後2人は、見てみたら分かる。」

ボク達は、第2王子の側近巡り。

只今、2軒目に移動中。

「着いたな。2人目だよ。」


2人目の子息は、第2王子の側近というのに、第2王子の顔を見て。
「何の用ですか?」
と言った。

「様子を知りたくてね。」
と第2王子。

「誰の?まさか、ミドリンですか?ミドリンは渡しません。ミドリンは、殿下のことなんて眼中にありません。ミドリンを苦しめないでください。ミドリンはオレが守ります。」
子息は一気に言い切った。

「今も、ミドリンが大好きなんだね。」

「当たり前です。ミドリンを好きにならない人生が、どれ程冴えないものだったか。ああ。ミドリンの魅力を理解しない殿下には、何を言っても無駄ですね。」

「仲良かった婚約者とは?」

「あんな女と仲良くやっていたなんて、自分が信じられません。ミドリンを知らないオレは、本当のオレじゃなかったんです。」

「ミドリンこそが、女の全て。オレの伴侶になる女なんです。」

「婚約者と結婚しないのかい?」

「殿下は、お気楽でいいですよね。婚約破棄できて。」

「ミドリンのために、婚約破棄に応じろというのに、一向に応じない婚約者なんてくそくらえです。」

2人目の子息も、だいぶ、自由に発言しているの。

ミドリンって、以前どこかで聞いたことのある名前なの。

いつのことだったかしら?

「後ろの2人は、何ですか?話し相手でも、募集かけたんですか?」

「別に責めたりしませんよ。」

「本当に、相手にされてませんでしたよねえ。仮にも王子なのに。うざい婚約者にも、ミドリンにも。」

「王子の顔を見て、話をしてくれる相手が見つかって良かったですねえ?」
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