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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
704.逆ハーレムの主人公は、可愛いくて、思わず守りたくなる存在?それとも、危なっかしくほっとけない存在?はたまた、囲い込みたくなる存在?
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フィリスは、盛り上がっているユズキリ王女に向かって呼びかけた。
「ユズキリ王女。魅了にかかっている男子学生を王城に連れてきなさい。」
「王女に向かって、口のきき方がなってない。」
とご令嬢。
「ボクは、ユズキリ王女に話しかけたの。勝手に会話に入ってこないで。」
とフィリス。
「これだから、魅了持ちは。」
「無礼者ばかり。」
「魅了があるから、礼儀を弁えていないのよ。」
王女は、フィリスに吠えるご令嬢方を微笑んで見ている。
「ユズキリ王女の婚約者は、今も婚約者かしら?それとも、元婚約者なのかしら。」
とフィリス。
「ユズキリ王女に会ったから、ユズキリ王女の男に会うの。」
「男って言ったわ。」
とご令嬢が眉をひそめた。
思わず、というには大きすぎる声。
「早く連れてきなさい。」
とフィリス。
「他の工作員の男にも会うから、早めに準備させること。」
「ボク、待たせても気にならないけれど、待つのは我慢ならないの。」
無礼も不躾も踏み倒して、宣言するフィリス。
王女とご令嬢方のみならず、1言以上言ってやらねばなるまいという空気になったハンティア王国側をものともしないお方がいる。
フィリップ殿下だ。
フィリップ殿下は、フィリスのつむじに口づけて遊んでいる。
「フィリスは、お強請りも可愛い。」
とフィリップ殿下。
「可愛いフィリスにお強請りされたんだ。ユズキリ王女は、すぐに、叶えるだろう。」
フィリップ殿下は、ユズキリ王女がフィリップ殿下狙いなのを知っている。
ユズキリ王女のことを歯牙にもかけていないが、ユズキリ王女の思惑を知っていての発言だ。
「ボクは、可愛いの。改めて言うこと?」
とフィリスは、フィリップ殿下を見上げる。
フィリップ殿下は、フィリスのつむじに口づけるのを中断。
フィリスに優しく語りかけた。
「私は、フィリスの可愛さに胸をうたれている。出会った日から。一瞬たりとも、忘れることはない。」
とフィリップ殿下は、フィリスの頬に口づける。
「ハンティア王国のユズキリ王女の感性は、コーハ王国の王子の私と異なっていて、わかりあえないようだ。残念でならない。」
とフィリップ殿下。
狙いをつけている男に魅了をかけて、意のままに操っている逆ハーレムの主人公を可愛いと認めろとは。
フィリップ殿下狙いのユズキリ王女にとっては、酷な発言である。
フィリップ殿下は、逆ハーレムの物語仕様で、いけるところまで、なんでも押し通す予定でいる。
だって、心底楽しい。
仕事という大義名分がなければ、フィリップ殿下はフィリスといちゃつけない。
所構わず、いちゃつく機会を得たなら、十二分に活用しなくては。
「魅了にかかっている男子学生をご用意します。フィリップ殿下。」
とユズキリ王女。
「フィリスの面会中、フィリップ殿下は私が。」
喜々として申し出るユズキリ王女。
フィリップ殿下は、にっこりと微笑んだ。
ユズキリ王女を向いて、女性に効果抜群の王子様スマイル。
「フィリスの可愛さは、ユズキリ王女にも通じたようで安心した。」
とフィリップ殿下。
「可愛いフィリスを私が1人にするわけがない。まして人に会うとなれば。会うのが、男でも女でも。」
「フィリスの居場所は、私の腕の中にある。」
「そうだな?フィリス。」
「確認がいることなの?フィリップ殿下。」
とフィリス。
フィリスは、我が身の安全のために、フィリップ殿下にくっついている。
「フィリスの言葉で聞かせてくれ。」
フィリスは、フィリップ殿下と繋いでいる手を自分の胸元に持ってきて、ぎゅっと胸に押し当てる。
「ボク、可愛いくて、か弱いの。フィリップ殿下が守ってくれないと、困っちゃう。」
とフィリス。
「怖いのも、痛いのも、嫌なの。」
上目遣いで付け足す。
「フィリップ殿下。一緒にきて、ボクを守ってくれる?」
「ユズキリ王女。魅了にかかっている男子学生を王城に連れてきなさい。」
「王女に向かって、口のきき方がなってない。」
とご令嬢。
「ボクは、ユズキリ王女に話しかけたの。勝手に会話に入ってこないで。」
とフィリス。
「これだから、魅了持ちは。」
「無礼者ばかり。」
「魅了があるから、礼儀を弁えていないのよ。」
王女は、フィリスに吠えるご令嬢方を微笑んで見ている。
「ユズキリ王女の婚約者は、今も婚約者かしら?それとも、元婚約者なのかしら。」
とフィリス。
「ユズキリ王女に会ったから、ユズキリ王女の男に会うの。」
「男って言ったわ。」
とご令嬢が眉をひそめた。
思わず、というには大きすぎる声。
「早く連れてきなさい。」
とフィリス。
「他の工作員の男にも会うから、早めに準備させること。」
「ボク、待たせても気にならないけれど、待つのは我慢ならないの。」
無礼も不躾も踏み倒して、宣言するフィリス。
王女とご令嬢方のみならず、1言以上言ってやらねばなるまいという空気になったハンティア王国側をものともしないお方がいる。
フィリップ殿下だ。
フィリップ殿下は、フィリスのつむじに口づけて遊んでいる。
「フィリスは、お強請りも可愛い。」
とフィリップ殿下。
「可愛いフィリスにお強請りされたんだ。ユズキリ王女は、すぐに、叶えるだろう。」
フィリップ殿下は、ユズキリ王女がフィリップ殿下狙いなのを知っている。
ユズキリ王女のことを歯牙にもかけていないが、ユズキリ王女の思惑を知っていての発言だ。
「ボクは、可愛いの。改めて言うこと?」
とフィリスは、フィリップ殿下を見上げる。
フィリップ殿下は、フィリスのつむじに口づけるのを中断。
フィリスに優しく語りかけた。
「私は、フィリスの可愛さに胸をうたれている。出会った日から。一瞬たりとも、忘れることはない。」
とフィリップ殿下は、フィリスの頬に口づける。
「ハンティア王国のユズキリ王女の感性は、コーハ王国の王子の私と異なっていて、わかりあえないようだ。残念でならない。」
とフィリップ殿下。
狙いをつけている男に魅了をかけて、意のままに操っている逆ハーレムの主人公を可愛いと認めろとは。
フィリップ殿下狙いのユズキリ王女にとっては、酷な発言である。
フィリップ殿下は、逆ハーレムの物語仕様で、いけるところまで、なんでも押し通す予定でいる。
だって、心底楽しい。
仕事という大義名分がなければ、フィリップ殿下はフィリスといちゃつけない。
所構わず、いちゃつく機会を得たなら、十二分に活用しなくては。
「魅了にかかっている男子学生をご用意します。フィリップ殿下。」
とユズキリ王女。
「フィリスの面会中、フィリップ殿下は私が。」
喜々として申し出るユズキリ王女。
フィリップ殿下は、にっこりと微笑んだ。
ユズキリ王女を向いて、女性に効果抜群の王子様スマイル。
「フィリスの可愛さは、ユズキリ王女にも通じたようで安心した。」
とフィリップ殿下。
「可愛いフィリスを私が1人にするわけがない。まして人に会うとなれば。会うのが、男でも女でも。」
「フィリスの居場所は、私の腕の中にある。」
「そうだな?フィリス。」
「確認がいることなの?フィリップ殿下。」
とフィリス。
フィリスは、我が身の安全のために、フィリップ殿下にくっついている。
「フィリスの言葉で聞かせてくれ。」
フィリスは、フィリップ殿下と繋いでいる手を自分の胸元に持ってきて、ぎゅっと胸に押し当てる。
「ボク、可愛いくて、か弱いの。フィリップ殿下が守ってくれないと、困っちゃう。」
とフィリス。
「怖いのも、痛いのも、嫌なの。」
上目遣いで付け足す。
「フィリップ殿下。一緒にきて、ボクを守ってくれる?」
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