701 / 1,440
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
702.逆ハーレムを実演中。フィリップ殿下に肩を抱かれながら、令嬢集団と話しているアンドリューとクリストファーを呼び寄せよう。
しおりを挟む
ユズキリ王女によるフィリスとアンドリューのロマンチックなメモリーのご披露が始まった。
アンドリューとクリストファーは、大変紳士的で、どちらもご令嬢に大人気。
女性に冷たいこともなく、馴れ馴れしくもない。
ご令嬢のどんなトークにも、軽妙な返しをしてくれる。
フィリップ殿下に負けず劣らず大人気の2人は、常にセットでいる。
2人はフィリップ殿下より親しみやすさが魅力的で、声をかけたくなる令嬢は多い。
フィリスという近衛が王城に来るまでは、アンドリューもクリストファーも、令嬢に呼び止められると、立ち止まって、会話をしていた。
フィリスという近衛が王城に来てから、アンドリューもクリストファーも、ご令嬢の誘いに乗らなくなってしまった。
その日。
アンドリューとクリストファーを見かけたご令嬢が、いつものように近づいて話しかけた。
「アンドリュー様。」
「クリストファー様。」
「これからどちらへ?ご一緒しますわ。」
「お時間ございませんこと?」
「珍しい茶菓子はお好きですか?」
アンドリューとクリストファーを中心に半円形に広がる令嬢達。
フィリップ殿下に肩を抱かれていたフィリスは、アンドリューとクリストファーに向かって、こう言った。
「アンドリュー。クリストファー。2人共。ボクというものがありながら。」
その台詞を聞いた、アンドリューとクリストファーは、令嬢に失礼すると断ると、足早にフィリスの側へ。
「2人共、ボクのなの。」
とフィリス。
フィリスの肩は、フィリップ殿下に抱かれたまま。
「不安にさせた。悪かった。もうしない。」
とアンドリュー。
フィリスの手をとり、その手の甲に口づける。
「ごめん。帰ってきたから、許して。」
とクリストファー。
仲直りの握手と言いながら、フィリスの手を握る。
「許したいの。でも、さっきの光景を見ていたら、不安で寂しくなったの。お胸がぎゅっと絞られて痛いの。」
とフィリス。
目に涙を溜めている。
「アンドリュー。今から口づけして。ボクを安心させて。」
とフィリス。
口づけを強請られた、アンドリューは、フィリスの顎に手をかけて、唇と唇を重ねる。
「ん。ふっ。ん。ふっ。」
斜めから始まった口づけは、何度も角度を変えていく。形を変えながら、唇が組み合わさり、離れていくと、唾液が糸をひいた。
「アンドリュー。」
吐息混じりに呼びかけるフィリス。
「好き。」
「俺も好きだ。安心できたか?フィリス。」
とアンドリュー。
「もっと。もっとしたいの。」
とフィリス。
「ここで?」
とアンドリューは、1度離したフィリスの顎に再び手をかける。
「もっと。ボクにたくさん飲ませて。」
とフィリス。
「今は、少しだけ。部屋に帰ったら、俺に溺れていろ。」
とアンドリュー。
「うん。アンドリューに溺れたい。」
とフィリス。
チュッチュと軽い接触の口づけを繰り返す2人。
「クリストファーが、待っている。」
とアンドリューは、フィリスの顎から手を離した。
クリストファーは、フィリスの頭を撫でた。次に、フィリスの顎の下を猫を可愛がるかのように撫でてやりながら、話しかけている。
「フィリス、帰ったら、俺と出かけない?行ったことがないところ、連れて行ってやるから、今日は、機嫌直して。」
「一緒にお出かけ?嬉しい。」
とフィリスはにこにこ。
「もう胸のぎゅっとした感じはなくなったか?」
とクリストファー。
「うん。ありがとう。クリストファー。」
とフィリス。
「クリストファーのことも好きなの、ボク。」
アンドリューとクリストファーは、フィリップ殿下に肩を抱かれたフィリスと一緒に立ち去った。
この出来事以降、アンドリューとクリストファーは、ご令嬢と打ち解けた会話をしなくなった。
令嬢達が、理由を聞いても、いつもはぐらかされる。
仕方ないので、第2王女であるユズキリ王女がアンドリューとクリストファーを問い質した。
すると。
アンドリューとクリストファーは、口を揃えてこう答えた。
「「俺達は、フィリスの気持ちが大事です。フィリスを不安にさせることはしません。今後、ハンティア王国のご令嬢とは、適切な距離を保ちます。」」
アンドリューとクリストファーは、大変紳士的で、どちらもご令嬢に大人気。
女性に冷たいこともなく、馴れ馴れしくもない。
ご令嬢のどんなトークにも、軽妙な返しをしてくれる。
フィリップ殿下に負けず劣らず大人気の2人は、常にセットでいる。
2人はフィリップ殿下より親しみやすさが魅力的で、声をかけたくなる令嬢は多い。
フィリスという近衛が王城に来るまでは、アンドリューもクリストファーも、令嬢に呼び止められると、立ち止まって、会話をしていた。
フィリスという近衛が王城に来てから、アンドリューもクリストファーも、ご令嬢の誘いに乗らなくなってしまった。
その日。
アンドリューとクリストファーを見かけたご令嬢が、いつものように近づいて話しかけた。
「アンドリュー様。」
「クリストファー様。」
「これからどちらへ?ご一緒しますわ。」
「お時間ございませんこと?」
「珍しい茶菓子はお好きですか?」
アンドリューとクリストファーを中心に半円形に広がる令嬢達。
フィリップ殿下に肩を抱かれていたフィリスは、アンドリューとクリストファーに向かって、こう言った。
「アンドリュー。クリストファー。2人共。ボクというものがありながら。」
その台詞を聞いた、アンドリューとクリストファーは、令嬢に失礼すると断ると、足早にフィリスの側へ。
「2人共、ボクのなの。」
とフィリス。
フィリスの肩は、フィリップ殿下に抱かれたまま。
「不安にさせた。悪かった。もうしない。」
とアンドリュー。
フィリスの手をとり、その手の甲に口づける。
「ごめん。帰ってきたから、許して。」
とクリストファー。
仲直りの握手と言いながら、フィリスの手を握る。
「許したいの。でも、さっきの光景を見ていたら、不安で寂しくなったの。お胸がぎゅっと絞られて痛いの。」
とフィリス。
目に涙を溜めている。
「アンドリュー。今から口づけして。ボクを安心させて。」
とフィリス。
口づけを強請られた、アンドリューは、フィリスの顎に手をかけて、唇と唇を重ねる。
「ん。ふっ。ん。ふっ。」
斜めから始まった口づけは、何度も角度を変えていく。形を変えながら、唇が組み合わさり、離れていくと、唾液が糸をひいた。
「アンドリュー。」
吐息混じりに呼びかけるフィリス。
「好き。」
「俺も好きだ。安心できたか?フィリス。」
とアンドリュー。
「もっと。もっとしたいの。」
とフィリス。
「ここで?」
とアンドリューは、1度離したフィリスの顎に再び手をかける。
「もっと。ボクにたくさん飲ませて。」
とフィリス。
「今は、少しだけ。部屋に帰ったら、俺に溺れていろ。」
とアンドリュー。
「うん。アンドリューに溺れたい。」
とフィリス。
チュッチュと軽い接触の口づけを繰り返す2人。
「クリストファーが、待っている。」
とアンドリューは、フィリスの顎から手を離した。
クリストファーは、フィリスの頭を撫でた。次に、フィリスの顎の下を猫を可愛がるかのように撫でてやりながら、話しかけている。
「フィリス、帰ったら、俺と出かけない?行ったことがないところ、連れて行ってやるから、今日は、機嫌直して。」
「一緒にお出かけ?嬉しい。」
とフィリスはにこにこ。
「もう胸のぎゅっとした感じはなくなったか?」
とクリストファー。
「うん。ありがとう。クリストファー。」
とフィリス。
「クリストファーのことも好きなの、ボク。」
アンドリューとクリストファーは、フィリップ殿下に肩を抱かれたフィリスと一緒に立ち去った。
この出来事以降、アンドリューとクリストファーは、ご令嬢と打ち解けた会話をしなくなった。
令嬢達が、理由を聞いても、いつもはぐらかされる。
仕方ないので、第2王女であるユズキリ王女がアンドリューとクリストファーを問い質した。
すると。
アンドリューとクリストファーは、口を揃えてこう答えた。
「「俺達は、フィリスの気持ちが大事です。フィリスを不安にさせることはしません。今後、ハンティア王国のご令嬢とは、適切な距離を保ちます。」」
0
お気に入りに追加
350
あなたにおすすめの小説
私の容姿は中の下だと、婚約者が話していたのを小耳に挟んでしまいました
山田ランチ
恋愛
想い合う二人のすれ違いラブストーリー。
※以前掲載しておりましたものを、加筆の為再投稿致しました。お読み下さっていた方は重複しますので、ご注意下さいませ。
コレット・ロシニョール 侯爵家令嬢。ジャンの双子の姉。
ジャン・ロシニョール 侯爵家嫡男。コレットの双子の弟。
トリスタン・デュボワ 公爵家嫡男。コレットの婚約者。
クレマン・ルゥセーブル・ジハァーウ、王太子。
シモン・ノアイユ 辺境伯家嫡男。コレットの従兄。
ルネ ロシニョール家の侍女でコレット付き。
シルヴィー・ペレス 子爵令嬢。
〈あらすじ〉
コレットは愛しの婚約者が自分の容姿について話しているのを聞いてしまう。このまま大好きな婚約者のそばにいれば疎まれてしまうと思ったコレットは、親類の領地へ向かう事に。そこで新しい商売を始めたコレットは、知らない間に国の重要人物になってしまう。そしてトリスタンにも女性の影が見え隠れして……。
ジレジレ、すれ違いラブストーリー
新しい聖女が見付かったそうなので、天啓に従います!
月白ヤトヒコ
ファンタジー
空腹で眠くて怠い中、王室からの呼び出しを受ける聖女アルム。
そして告げられたのは、新しい聖女の出現。そして、暇を出すから還俗せよとの解雇通告。
新しい聖女は公爵令嬢。そんなお嬢様に、聖女が務まるのかと思った瞬間、アルムは眩い閃光に包まれ――――
自身が使い潰された挙げ句、処刑される未来を視た。
天啓です! と、アルムは――――
表紙と挿し絵はキャラメーカーで作成。

王命で第二王子と婚姻だそうです(王子目線追加)
かのこkanoko
BL
第二王子と婚姻せよ。
はい?
自分、末端貴族の冴えない魔法使いですが?
しかも、男なんですが?
BL初挑戦!
ヌルイです。
王子目線追加しました。
沢山の方に読んでいただき、感謝します!!
6月3日、BL部門日間1位になりました。
ありがとうございます!!!
君に望むは僕の弔辞
爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。
全9話
匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意
表紙はあいえだ様!!
小説家になろうにも投稿
勇者召喚に巻き込まれて追放されたのに、どうして王子のお前がついてくる。
イコ
BL
魔族と戦争を繰り広げている王国は、人材不足のために勇者召喚を行なった。
力ある勇者たちは優遇され、巻き込まれた主人公は追放される。
だが、そんな主人公に優しく声をかけてくれたのは、召喚した側の第五王子様だった。
イケメンの王子様の領地で一緒に領地経営? えっ、男女どっちでも結婚ができる?
頼りになる俺を手放したくないから結婚してほしい?
俺、男と結婚するのか?
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
食堂の大聖女様〜転生大聖女は実家の食堂を手伝ってただけなのに、なぜか常連客たちが鬼神のような集団になってるんですが?〜
にゃん小春
ファンタジー
魔獣の影響で陸の孤島と化した村に住む少女、ティリスティアーナ・フリューネス。父は左遷された錬金術師で村の治療薬を作り、母は唯一の食堂を営んでいた。代わり映えのしない毎日だが、いずれこの寒村は終わりを迎えるだろう。そんな危機的状況の中、十五歳になったばかりのティリスティアーナはある不思議な夢を見る。それは、前世の記憶とも思える大聖女の処刑の場面だった。夢を見た後、村に奇跡的な現象が起き始める。ティリスティアーナが作る料理を食べた村の老人たちは若返り、強靭な肉体を取り戻していたのだ。
そして、鬼神のごとく強くなってしまった村人たちは狩られるものから狩るものへと代わり危機的状況を脱して行くことに!?
滅びかけた村は復活の兆しを見せ、ティリスティアーナも自らの正体を少しずつ思い出していく。
しかし、村で始まった異変はやがて自称常識人である今世は静かに暮らしたいと宣うティリスティアーナによって世界全体を巻き込む大きな波となって広がっていくのであった。
2025/1/25(土)HOTランキング1位ありがとうございます!
【完結】ここで会ったが、十年目。
N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化)
我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。
(追記5/14 : お互いぶん回してますね。)
Special thanks
illustration by おのつく 様
X(旧Twitter) @__oc_t
※ご都合主義です。あしからず。
※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。
※◎は視点が変わります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる