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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

700.仕事の付き合いのある共通の知人と友達がチュッチュしていたと教えてもらってもなあ。まあ、仕事だからね。コメントは事務所へお願いします。

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サブリーとユージュアルの反応があまりに鈍いので、王女は話し始めた。

フィリップ殿下のおいたわしい限りを。

サブリーとユージュアルは、半眼になった。

どう考えても、ご褒美。



フィリップ殿下は、フィリスを迎えにいった日から1日たりとも、離れようとしない。

ユズキリ王女が大切な打ち合わせや、極秘の話をしたいと言っても。
「フィリスを連れていけない場所に行く気はない。フィリスに聞かせられない話もしない。」

歩き回るときは、フィリスの腰を抱いて歩き、フィリスが抱っこを強請れば、どこでも、誰と話していても、中断して、抱っこする。

「フィリップ殿下。」
フィリスが呼ぶときだけ相好を崩す。

フィリスを抱っこしていないときは、抱き寄せて、腕の中に閉じ込めている。
スキあらば、口づけている。
フィリスの茶色い髪の生え際、額、まぶた、鼻、唇。

「フィリップ殿下は、唇にくっつきすぎなの。ボク、唇の乾く暇がないの。」
とフィリスがぷんぷんする。

「唇以外が良かったか?」
というフィリップ殿下に、潤んだ瞳で、唇にして、と答えるフィリス。

そのまま、濃厚な口づけが始まり、抱っこして、とフィリスに強請られて、フィリスを抱き抱えて、部屋に入っていくフィリップ殿下。

ユズキリ王女や他のどんなご令嬢に声をかけられても、フィリップ殿下の相好が崩れることなどない。


ユズキリ王女の話を聞いているサブリーとユージュアルは、遠い目をしている。

「俺達、何を聞かせられているの?コメントとか無理だよ?」
とサブリー。

「いつまで続くんだろう?これを聞いて、誰になんの得があるのか、分からない。」
とユージュアル。

友達が誰かとチュッチュしていた話を第三者から聞かされるって、なんの試練?
いや、いらないから、と断っていいかな?


未婚王女の結婚したい理想の王子コンテストの上位常連のフィリップ殿下が、フィリスに溺れて己を見失っている様が、おいたわしいとユズキリ王女は言った。


己を見失う?

フィリップ殿下が?

俺には、欲望のまま走り抜けているようにしか見えない。

俺も、欲望に忠実な男だとしか思えない。

サブリーとユージュアルは、コソコソと2人で話している。

ユズキリ王女の語りに、ハンティア王国のご令嬢方も、おいたわしいことです、とか同調し始めた。

え?新手のめんどくさい感じが始まったりしないよね?

サブリーとユージュアルは、ハンティア王国のご令嬢方との交流に、もうお腹いっぱい。
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