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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

694.ハンティア王国が、魅了にかかっている貴族子弟の魅了解除にこだわる理由。

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サブリーとユージュアルが好きに喋っているのをコーハ王国の外交団は止めない。

フィリップ殿下が団長を務める外交団は、我慢とは無縁。

「ハンティア王国は、魅了の被害者とか主張しているけれど、魅了を使ったのも、魅了にかかっているのも、ハンティア王国の国民。」
とサブリー。
「コーハ王国に魅了で困っている人なんて、ハンティア王国の工作員の元ご令嬢に嫌がらせされた俺達ぐらいじゃね?」


「ハンティア王国には、令嬢のフリして、扇子で殴るのが生きがいの工作員がいるから、怖いよなあ。」
とユージュアル。

「まだ終わらないのかなー。」
とサブリー。

「今、分かっていることは。
魅了にかかっている男の魅了が解除出来ないから、結婚できる男の数が足りない。
不足分を補充しようと、外国の男を漁ってみたけど、外国の男には相手にされなかった。」
とユージュアル。

「解決策が欲しいのかな?
国内の男の数が足りないなら、同じ男を複数の女で共有するしかないんじゃね?」
とサブリー。
「それにしても、フィリスをしつこく狙う理由は、なんだろなー。」

素直なので、短時間で結論へ。

コーハ王国のフィリップ殿下が2人の地味な近衛を黙らせないので、ハンティア王国はフィリップ殿下ではなく、サブリーとユージュアルと話を始めた。

「フィリス・ガランこそが、秘密を解き明かす鍵。」
とハンティア王国。
「未解明の魅了を解き明かせば、多くの人間が救われる。」

「ハンティア王国で、魅了を使った魅了持ちがいるんだから、そいつに協力させろよ。」
とサブリー。

「魅了持ちに、魅了を使った自覚がなく、解除できない。」
とハンティア王国。
「営業手腕に優れているだけ、と魅了持ちは話している。」

「それは、どっちが正解?魅了を使ったのか、使っていないのか。」
とサブリー。

「救われるのは、多くの人間じゃない。ハンティア王国の貴族の一部だ。」
とユージュアル。
「婚約者の魅了が解除できなくても、子どもが作れるなら、次代を早めに育て上げろよ。凌げるだろ。」

「ひょっとして、子どもが作れないんじゃね?」
とサブリー。

「不能?」
とユージュアル。
「魅了にかかっているから?
魅了をかけた相手にしか、反応しないとか?」

「そうなったら、魅了をかけた婚約クラッシャーに盛り上げさせてから、合体だよな。やってみたかあ?」
とサブリー。

「魅了持ちにも反応しない。」
とハンティア王国。

「「そんなこと、ある?」」
とサブリーとユージュアル。

2人は、飽き飽きした状況から、一転して、やる気を出し始めた。


ハンティア王国の婚約クラッシャーの魅了にかかった貴族子弟は、全員勃起不全になったのか。

政略結婚は、結婚するだけでは足りない。子孫繁栄が基本。

婚約解消せずに継続中のところは、家同士の政略結婚を可能にする男が他にいないのかもしれない。

「お家断絶になると分かっているなら、準備しておけば?」
とサブリー。

「おー。解決したな。」
とユージュアル。

「そんな解決があってたまるか!」
とハンティア王国。
「根本的な解決にならん。」

「でもなー。フィリスを調べても解決なんてしないぞ。」
とサブリー。

そもそも、フィリスは、魅了なんて持ち合わせていないから。

「魅了を使ったハンティア王国の魅了持ちに、魅了にかかっている男の不能の理由を聞いてみろ。」
とユージュアル。

「魅了持ちは、男達に婚約を解消させる気はなかった。男達とは、商会の客と担当者の関係で、それ以上ではないと話している。事実、男達の誰とも、体の関係を持っていない。妊娠もしていない。」
とハンティア王国。

サブリーとユージュアルは顔がを見合わせた。

「妊娠という言葉が、出てくるということは、魅了持ちは、男じゃないな。女だったのか?」
とユージュアル。

「フィリスを調べたがるから、男かと思った。」
とサブリー。

「女だ。平民で商会の娘だった。」
とハンティア王国。

「娘じゃなく、男になったのか?」
とユージュアル。

「いや、商会の家から放逐されただけだ。」
とハンティア王国。

「魅了持ちが相手でも、不能。肝心の魅了持ちは、魅了ではなく、営業をしていただけだと。万策尽きたな。」
とサブリー。
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