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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

680.真打ち登場。

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査定大会は、ご令嬢方の壁の崩壊とは違う理由により、中止。

真打ち登場。

「フィリップ殿下。」
観衆が花道を作っている。

「遅いの。」
ボクは、待ちくたびれたの。

「待たせて、悪かった。」
フィリップ殿下は、花道を通って、ボク達のところまで歩いてくる。

フィリップ殿下が来たので、ボクは両手を上げて、抱っこ待ちの体勢に。
フィリップ殿下は、何も言わず、ボクを抱っこする。
「フィリップ殿下が遅いから、ボク、たくさん嫌な思いしたの。」
フィリップ殿下のお姫様抱っこは、とても安定感がある。

ボクも、誰かをお姫様抱っこできるかしら?

「フィリップ殿下。ハンティア王国の方々が、ボクを捕まえて、ボクの健康診断をしたがっているの。迷惑なの。」

「アンドリューとクリストファーが、ボク達のお迎えに来たのに、ご令嬢方が帰らせてくれないの。お邪魔虫なの。」

「ユージュアルは、複数のご令嬢方に扇子で殴られて、ミミズ腫れになってしまったの。許すまじなの。」

フィリップ殿下の両頬に、ボクは両手を添える。

「フィリップ殿下が遅いから、ボクはご機嫌ななめよ?」

フィリップ殿下のお顔を上目遣いで見る。

「ボクのご機嫌、とって?」

フィリップ殿下は破顔した。
「フィリスが、して欲しいことはなんだ?」

「皆で、早くお家に帰るの。ハンティア王国は、ご令嬢も役人も、若い男を求めすぎで、怖いの。」

「ご令嬢は、見たら分かる。役人もか?」
とフィリップ殿下。
ボクは、ボク達の仮住まいになっていた、建物を指し示す。
「ボク達、この建物で過ごしていたの。」
フィリップ殿下も建物を見た。
「3人だけで、生活することをハンティア王国の役人に承諾させたのに、ハンティア王国の人が勝手入ってきたの。何度も。」

「食べ物に混ぜ物してきたり、寝ているボク達を運び出そうとしたり、入浴中に押し入ってきたり。」
フィリップ殿下の怒りの導火線に火がつく。

フィリップ殿下は、フィリップ殿下からボクを遠ざけようとする者に対して、不寛容なの。

「外交団の人が、体調不良だから、と、ボク達を別の建物に連れていこうとしたり。」

「毎日、怖い思いをしたの。」

「ボクに怖い思いをさせる人は、人として、ダメじゃないかしら。」
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