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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

660.もしも、人の手で、神を作ることができるなら?

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地下だから、壁もどきの空間よりも匂いが鼻につく。

早く調べて、脱出したいの。

神気の反応する方に進むと、祭壇があった。

「信仰の場?」

「違うの。祭壇に命を捧げて、この空間を霊域にしたの。」

「「霊域。」」

「うん。祭壇を取り壊しても、霊域はなくならないと思うの。」

「俺達、足を踏み入れているけれど?」
とユージュアル。

「ボク達は、参拝者みたいな扱いだから、大丈夫なの。」

「あー、良かった。」
とユージュアル。

「魔導具があった。」
と空間の端っこに目を向けているサブリーは、そちらに足も向ける。

「サブリー、転移陣がいつ働くか、分からないから、ボク達は離れたらダメなの。」

「分かった。皆で見に行く。」
とサブリー。

ボク達は、空間の隅に並べられた魔導具を見にいく。

「今は何の効果もない。元は、侵入者防止かな。」
サブリーは、ボクと繋いでいない手で、魔導具を持ち上げて見ている。

「霊域を完成させる前に、踏み込まれたくなかったから、だと思うの。」

「命を捧げるのは、供物や、生贄として?」
とユージュアル。

「ううん。祭壇は、死んでから神格を得るための儀式に使っているの。」

「霊の神格化。」
とユージュアル。

「うん。この中にいた方々は、道具があって、手順通りに進めた。」

「霊の神格化は、神として生まれた存在とは、何が違う?」
とユージュアル。

「神としての権能は限定されているの。人が作り出した神、神としての序列は最下位。」

「目的に特化した神なの。」

「目的。家内安全みたいな?」
とサブリー。

「漠然とした恩恵ではないの。『死に姫』がそう。」

『死に姫』は、ある国に実在する1つの目的のために作られた人工の神。

その名の通り、適正のある女性の霊に神格を与えて、神にする。

適正のある女性は、手順通りに死んだ後、『死に姫』という神になる。

「手順通りに死んだ者が全員神格を得るわけじゃないの。」

「適正がなかったら、神にならない。」
とサブリー。

「うん。」

「ここに、おわすのは何柱?」
とユージュアル。

「元は王家の方々。7柱。手順通り、と適正という制限があるからかしら。10代の男女のお姿。」

「話しはできるか?俺達との縁は切ってもらわないと。外国に転移は困る。」
とユージュアル。

「話しかけても、会話が成り立つか、こちらの要件をのんでくれるか、は分からないの。」

「霊の神格化した神だから、神より霊に近い思考なの。」

「生前の心残りや、怨念が神格化してからの権能になると推定されているけれど、実際のところは、解明されていないから。」

「話しかけることで、怒りを買うかもしれないから、話しかけるときは、ボクだけ、ね?」

「「分かった。」」

「サブリー、魔導具を見たら、祭壇にある宝玉見に行きたいの。神格化には関係ないけれど、滅亡した王家のものじゃないかしら。」

ボクは、魔導具の観察を終えたサブリーと、周りを観察していたユージュアルと一緒に祭壇へ。

「近くで見る?」
とサブリーが聞いてくれる。

「危険だから、宝玉には触らない方がいいの。神格化しなかった方々の思念が吸い込まれたのか、兇器っぽいもの。」

「呪い?」
とサブリー。

「呪われるのか、とり憑かれるのか、分からないけど、触ったらダメなの。神気に対しての反応が、協調じゃないの。取り込んで大きくなりたいという意欲を感じる。」

「「怖い。」」

「神気で包んでいるけれど、ボクにくっついていてね?」

「「離れない。」」

「話しかけてみる。」

ボクは、7柱に神気を広げて声をかける。

「初めまして。」
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