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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

655.お隣さんは、元々、お隣さんではなかった。

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「「確証が欲しい。」」
とサブリーとユージュアル。

「迎えが来るなら、手がかりはあるかな。」
とユージュアル。

「王家の紋章がついていたら、分かりやすいんだけどなー。」
とサブリー。
「近衛の制服はいなかったよな?」

「ぱっと見た限りでは、制服っぽい服は誰も着ていなかったなあ。」
とユージュアル。
「ハンティア王国の隣国は、王子が、父である王様のご機嫌とりに除霊に出かけるのか。」

「王子の周りに10人以上いたから、あの悪霊祓いメンバーに護衛も混ざっているのかな。」
とサブリー。


サブリーとユージュアルの会話を聞きながら、ボクは考えている。


ハンティア王国とその隣国は、今ではお隣だけど、昔は違ったの。

2つの国の間には、別の国が存在していた。

別の国は、ハンティア王国に対抗するために、お隣から王女を迎え入れた。

時が経ち、王女と王子には、3人の娘が生まれた頃。

ハンティア王国と別の国は戦争に突入。

別の国は、隣国に助けを求めたが、隣国は、のらりくらりと援軍を寄越さない。

母になった王女は、隣国に援軍を求める使者として立つことに。

王女は、嫁入りについてきた隣国の侍女や使用人、護衛を伴い、出国。

王女は、戦争が終わっても、母国から戻らなかった。

王女を取り戻した隣国は、ハンティア王国と同盟関係にあると宣言して、別の国に攻め込んだ。

援軍がきたと歓迎した別の国は、ほとんど無抵抗で、隣国に侵略されている。

隣国が同盟関係の宣言をしたのは国の中央。
隣国と別の国の国境沿いには、軍旗が並んでいた。

隣国軍は、同盟宣言の直後、進軍。

別の国の現場に、隣国の同盟宣言が届く前に隣国が進軍した。

援軍ではなく、侵略だと別の国が理解したのは、滅亡間際。

別の国が滅亡するきっかけはハンティア王国との戦争だが、直接の原因は、隣国にあるというのが歴史的解釈。

滅亡した別の国と隣国の最終決戦の地は、王城ではなく、堅牢な砦。

王子妃になっていた王女から、王城の秘密経路が漏れていることを警戒して、隣国が敵に回ったと分かった時点で、別の国は、王城を捨て、砦に拠点を移した。

王女の夫だった王子と3人の娘は、裏切り者の汚名返上のために、最前線に出て討ち死にしている。

4人が最前線にいたのは、王女の温情にすがる作戦だったようだけど、王女は戦場に来ず、不発。

無抵抗を示すために、4人は武器を持たず、軽装で戦場に立っていた。

王女の婿と娘の言葉だが、隣国の軍には意味をなさなかった。

4人の姿を認めても、隣国の軍は、攻撃を緩めることはなく、4人は互いに庇いあうように、戦場で亡くなった。

その後、砦も攻略されて、別の国は滅亡している。

歴史として、ボクもサブリーもユージュアルも知っている。

別の国が滅亡したのは、約400年前。

この場所は、隣国から戻らなかった王女に助けを乞うために、夫である王子と、2人の娘達が亡くなった戦場ではないかしら。

ボク達のいる砦は、別の国の王家が最後まで抵抗する拠点とした砦ということになる。

「この場所のヒントあったの。」

ボクは、サブリーとユージュアルに推測を話す。

ただ、全て推測だから、裏付けるものがほしい。

何か、ないかしら?
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