フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

630.オランジェリン王女以外の3人の王女の様子を元に、ボクは、推測と検証を続けている。国際会議にデビューさせたわりに、王女自身の扱いがね?

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逆ならあり得る。

宿泊施設のメインの住人は傭兵団で、住まいの権利を有しているのは傭兵団だったら?

王女殿下御一行が、間借り人ということになるのかしら。

間借り人なら、文句をつけられないかも。

外国の国際会議に出席させて、国外デビューを飾らせる手はずを整えた王女御一行を傭兵団の住居に滞在させる。
どこの誰にメリットがあるのかしら?

王女にも王女の母国にもメリットはない。

「王女方の付き添い、少なくないかしら?オランジェリン王女を除いたお三方には、あと2人ずつぐらい、侍女やメイドがいてもよいのではないかしら。」
声に出してみる。

オランジェリン王女が、言われてみれば、と同意した。
「昨日も思ったが、人手が足らなそうだな。連れてこなかったのか?不自由しているようだが。追加で呼べないのか?」

3人の王女とそれぞれの付き添いが、触れられたくないかなように、ピリピリしている。

ボクは、もう一歩踏み込む。
「王女方の宿泊施設の中は、どうなっているのかしら?外から中が見えないだから、どんなところか見てみたいの。街中にある建物に宿泊されているなら、今からご招待してくださらないかしら?今から一緒にいきましょ。どなたが招待してくださるかしら?全員の宿泊施設を見比べてみても楽しいと思うの。」

3人の王女方は、宿泊施設の話題に顔色が悪くなった。

「お前など呼ぶわけがないわ。」
知られたくない何かを隠し通そうとするかのように、頑なで。
「王女の宿泊施設に押し入ろうなんて。」
触れられたくない出来事を思い出したかのように強い拒絶。
「せっかく会議場にいるのに、わざわざ。」
家の居心地が悪くて、帰宅を避けたがっているかのよう。

王女方は、言葉にしないから、態度でしかはかれないけれど。

宿泊施設での王女御一行の扱いはいいものではないと思う。

1週間は滞在するわけだから、王女の生活と体裁のため、それなりに使用人を連れてくるもの。

ボク達、別働隊は、美を求められるから、美容やお洒落には、常に気をつけている。

美容に詳しいボクの目から見て。

3人とも手をかけられた感がないの。

やっつけ仕事で、おざなりに完成させてある。

服装は会議デビューできるものだけど、本人の磨き上げが、全然。

王女の晴れ舞台を用意して、出席できるように整えたのに、主役になるはずの王女の扱いが雑。

国際会議に出すなら、もっと手入れが必要。
担当者の首をすげ替えてもいいくらい。

このアンバランスさの正体。

ボクには、推測できてしまう。
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