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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

607.逆ハーレム物語が始まる前から、フィリップ殿下のやる気が止まらないの。まだ国際会議の会場がある建物に入っていないのに。

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サブリーとユージュアルの笑いが止まらない。
笑い死ぬ前に、と2人は離脱していった。

ボクもそっち側にいきたい。

ボクは、近衛の制服を着て、近衛らしく、フィリップ殿下の側に控えていたの。
さっきまで。
コーハ王国組での打ち合わせ中は。

ボクは、今、フィリップ殿下にエスコートされている。

どうしてかしら?

国際会議の会場がある建物に向かおうとしたら、流れるように、エスコートが始まったの。

「ボク、1人で歩けるもの。エスコートはなしなの。」
フィリップ殿下が、皆の前で、ボクにエスコートの形になったの。

まだ、会場に入っていないのに。

全員、ボク待ちになっている。

エスコートされない、という意思表示をしてから、護衛の立ち位置に戻る。

「フィリス。」
戻る前に、フィリップ殿下に引き寄せられて、腕の中へ。

「抱き上げられる方が好みか?」
とフィリップ殿下。

フィリップ殿下の手が背中と膝裏に向かう。

まさか、お姫様抱っこで、会場入りをする気では?
ボクは、急いで訂正した。
「エスコートがいいの。」


ボク、追加のお手当てを請求してもいいんじゃないかしら。

偉い人だから、できないけれど。

ボクは、お手当てを出す側だから。


エスコートされて歩いていたら、フィリップ殿下が急に、ボクの体を引っ張るんだもの。
「あっ。」
バランスを崩したボクの腰に手を回すフィリップ殿下。
「積極的だな。うちの姫は。」

「ボクのせいじゃないの。フィリップ殿下が引っ張るからなの。」
フィリップ殿下の体に密着しそう。ボクは、両手を突っぱねて、殿下の体から距離をとろうとするのだけど、全然距離がとれない。

「もう。ボクに構ったらだめなの。」

「姫から構ってくるなら、な?」
とフィリップ殿下。

もう。
転ばされるよりは、安全重視。

「抱っこして。」

「ん?」

「フィリップ殿下が、ボクを抱っこするの。」

「ボクがこけて、怪我でもしたらどうするの。」

「フィリップ殿下は、ボクを抱っこで連れていくの。」

「姫のお強請りは、可愛いな。」
とフィリップ殿下が、ボクの頬に口づける。

「可愛いボクのお願い、聞いてくれるの?」
ボクはフィリップ殿下の顔を覗き込む。
フィリップ殿下は、すぐにボクを抱き上げた。
ボクより体格がよくて、腕力も体力もあるフィリップ殿下は、軽々とボクを抱っこする。

ボクは、フィリップ殿下を抱っこしようとしても、持ち上げられない自信がある。

フィリップ殿下が、お姫様抱っこしたボクに唇を寄せてきた。

「唇が近いの。」
フィリップ殿下から体を離したら落ちるのが怖くて、離せないの。
「姫から構ってくれるんだろう?」
とフィリップ殿下。
「もう、抱っこされているもの。」

「足りないな。」
とフィリップ殿下。
「足りてるもの。ボクは。ふぁ。」

ボクが話していたら、フィリップ殿下の唇がおりてきて、ボクの口に。
「ふう、んふ。んん。」

フィリップ殿下は、舌を入れて、ボクの口の中を舐め回してきた。

やっと、唇が解放されたので、ビシッと言わなくちゃ。
「ボクの唇にフィリップ殿下の唇をくっつけたら、ダメなの。ボクのお口の中、舌を使ってレロレロしないで。」

ボクが文句を言っても、どこ吹く風。
「このまま部屋に行くか。」

いくらお仕事だからって、やり過ぎなの。
「ボクは、フィリップ殿下の部屋には、行かない。覚えて。」
きっぱり拒絶しておかないと。

そうこうしているうちに、建物の入口へ。


フィリップ殿下に主導権を握られると、ボクが大変なことになりそう。

ボクは、ボクのために、逆ハーレムの主人公をやり遂げる。
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