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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

592.うさぎ団の団長ゴウと、ガラン家の使用人のとても偉い人との出会い。

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ゴウが新人の質問に付き合い出して、5分は経った頃。
『お待たせしました。』
と新人の後ろに人が増えた。

『待っていたの。』
と新人は、増えた男達にゴウを紹介した。
『こちらが、うさぎさん。ボク、お仕事をお願いしたいの。』

男達の1人は、新人の説明を聞いて、坊っちゃんが日常的に嫌がらせを受けていると理解した。
男達の1人は、ふむと頷くと、ゴウに仕事の話を話せるところはあるか?と尋ねた。
『うちの主人の大切なご子息のために、大きな仕事をする気はないかね?仕事をする気なら、場所を変えて話そう。仕事をしないなら、ここで、お別れだ。』

ゴウは、波がきた、と思った。
河岸を変えるチャンス、逃してはならない。

『話を受けたいが、うちは、俺だけじゃないので、相談させてくれ。』

『ふむ。相談なら、我々の前でしてもらおう。我々が依頼したい仕事を他に知らせに走る者が出ないとも限らない。うちの坊っちゃんが、ここにいて、うさぎさんに出会ったのは、偶然ではなかろうよ。』
と男。

ゴウも、引き合わせた勢力に見当がついているので、男の意見を取り入れた。

ゴウが新人と男達を仲間のいるところに案内し、この機会に河岸を変えると発言すると、意見は割れた。

残りたいものと、ゴウについていきたい者と。

ゴウは、誰がなんと言おうと河岸を変える気だった。

行く宛がなくて、この場所をねじろにしたが、この国でゴウのような者の立場は弱い。

ゴウは、異世界転移者だ。数人の部下と同じタイミングで同じ場所に転移した。

ゴウは、元の世界でも、裏社会の人間歴が長かった。

ゴウ達が転移した場所は、異世界転移者を畜生以下の扱いをする国だった。

ゴウ達は、異世界転移者とバレないように慎重に生き延びた。

怪我も病気も、異世界転移者のゴウ達には死活問題。

大きなヤマには手を出さず、小さくて安全な依頼の回数をこなして、稼いだ。

安定して成果を出すと評判になって、構成員が増えた。

ゴウは、生活しているうちに、異世界の実情を理解した。

異世界転移者は珍しくないが、最初に出会った人間に人生が左右されるから、平穏無事に一生を終えたければ、バレてはいけない。

例え、仲間の構成員でも。

裏社会同士のやりとりは、ゴウ自身でこなす。
権力者やそれに近い者とのやり取りは、現地の異世界人構成員に、分散して、割り振った。

河岸を変えるのに反対しているのは、全員、現地人の構成員だ。

河岸を変えたいのは、ゴウの部下とゴウや部下を慕っている者。

両者の決着がつかず、依頼を受けたいなら、好きにすれば、と言い放った構成員に、新人の付き添いの男は言った。

『私達は、私達の大事な坊っちゃんのために働く構成員だけに、仕事を依頼する。働かない構成員には仕事を依頼しないし、報酬も支払わない。私達が求めているのは報酬分の仕事をして、秘密を守れる人間だけだ。反対していた者は、全員失格、外れ給え。』
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