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第5章 コーハ王国の近衛には、わがまま姫がいる。フィリス・ガランという子爵家子息。コーハ王国のイイ男を侍らせて、手玉にとっているらしいよ?

546.互いに思い合える仲間がいる幸せ。

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「俺達は、全部、承知で、フィリスといる。1人で飛び込むな。」
とラウル。

気づいていたのかしら。

「皆が助けてくれているのは分かっているの。」

「ボクも皆の助けになりたい。」

「十分、助けになっている。」
とラウル。
「俺達は、フィリスに辛く、悲しい気持ちを味わわせたくない。」

「ラウル、大好き。」

「大好きか?」
とラウル。

ボクは、ラウルの両頬と喉仏に口づける。
「ボクの。ラウルは、ボクの。」

「俺もするか?」
とラウル。

「して。」
ボクの額、頬、鼻、喉仏。
ラウルが順番に口づけてくれる。

「ラウル。」
ラウルの唇にボクの唇をツンとくっつける。

「しちゃった。したくなっちゃったの。」

「フィリス。」
ラウルからも、ツンツンと唇を合わせてくれた。

嬉しい。

ボク、焦って、焦りすぎていたかも。
ラウルに相談しよう。
「あのね、ラウル。」


ミーアーニ王女殿下と魔法使いに追跡する粉をかけたから、その粉を辿って偵察して、色々して帰ってくるから待っていてと正直に頼んだのに、ラウルが離してくれない。

おかしい。

こんなはずでは。

「ラウル。用事があったりしない?」

「フィリスといること以外はないな。」
とラウル。

「ラウルとボクの組み合わせは目立つからね?」

「フィリスを1人で出したら危なすぎる。」
とラウル。

ボクの悪評が青天井のせいなの?

見つけたら、ボコボコにしようとしている。

どうして?誰が?

本隊の若手の一部が、ティリリ王国側となあなあになっている。

ボクが、1人になったら、不慮の死になるパターンなのね。

ボク、どうにかして、人間の魔法を使えるようにならないと、人間社会で生きていけない。

帰ったら、お父様に相談しよう。

人外に察知されるのは、諦める。

ただ、人間に、人間以外の魔法だと知られるのは、良くない。

目標は、今の魔法を人間の魔法に偽装するか、人間の魔法を使えるようになること。

ミーアーニ王女殿下と魔法使いは、ハーマルお兄様にお願いしちゃおう。
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