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第5章 コーハ王国の近衛には、わがまま姫がいる。フィリス・ガランという子爵家子息。コーハ王国のイイ男を侍らせて、手玉にとっているらしいよ?

486.「忘れるな。俺達のいる場所は、敵地。今から向かうのは、戦場。戦場における殺しは、仕事。この戦場で戦死するな。死ぬことをためらえ。」

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ラウルにたくさん応援の言葉をもらったので、一旦、離れたよ。
ラウルはセドリック達と打ち合わせ。

「ラウル、エスター、ロウウェル、ダンシェルは、救出に。レイモンドは、俺達と一緒に待機。」
とセドリック。
「魔法使いとミーアーニ王女殿下は、防御魔法担当と攻撃魔法担当の国の主戦力。
他にも、各所に戦闘員を配置済みときている。」

「ラウルとエスター。
ダンシェルとロウウェル。
2人一組、ツーマンセルを崩すな。」

「止まると的になる。
移動しながら、次の手を打っていけ。」

「いくつもの手を考えながら、計画は常に修正し続けろ。
法則性を見破られたら、殺られる。」

「どちらでもいいから、スピード重視で救出ポイントへ向かえ。」

「救出ポイントでの襲撃と罠の警戒は怠るな。毒もだ。」

「戦いが不利と感じたら、戦闘しないで、身を潜めることに専念しろ。」

「身を潜めるときも、移動しながらだ。」

「今日中に決着の目処が立たなければ、本国へ支援要請を出す。それまで、持ちこたえろ。」

「敵は殺しにくる。
正当防衛だから、敵は全て、遠慮なく、殺しとけ。
近衛も、それ以外も。
見極めに時間を食うぐらいなら、さっさと終わらせて、生き残りの顔を確認した方が、今後の役に立つ。」

「忘れるな。俺達のいる場所は、敵地。今から向かうのは、戦場だ。戦場における殺しは、仕事だ。」

「近衛である俺達が背負っているのは、自分と仲間の命と名誉、それに国。」

「この戦場での戦死は、名誉にならない。死ぬことをためらえ。痛みになれるな。」

「今から、時間制限のある屠殺場に立ち入るが、時間がきたら、全員、無事に脱出する。」


ボクは、サブリーとユージュアルと打ち合わせ。

「もし、呼ぶとしたら、お父様とお兄様、どっち?」

「究極の選択だな。ご当主の横におわす半透明様を知ってしまった今、うかつに呼べない。祟り天国の立役者になる勇気はない。」
とユージュアル。

「前人未踏の祟られた国、誕生秘話の語り部は、嫌だな。」
とサブリー。

ボクも嫌なの。でも。
「デヒルお兄様は、お忙しいもの。」

「ハーマルは?」
とサブリー。
「ハーマルなら、堂々と入国して問題ない。」
とユージュアル。
「何かあったら、ハーマルお兄様を呼ぶね。」

異界の祟り神をセットでご当主をお招きするよりは、ハーマルの相棒の小鳥とハーマルの組み合わせの方が安心する。

「ミーアーニ王女殿下と魔法使いは、ボクが担当するの。」

「いいのか?」
とサブリー。

「あの2人は、ボクの大切なものをとろうとしている。1度ならず2度までも。ボクの慈悲も限界なの。」

「俺達は、いつも、どんなときでも、3人だ。1人で頑張るなよ。」
とユージュアル。

「2人とも、ボクが守るからね。」
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