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第5章 コーハ王国の近衛には、わがまま姫がいる。フィリス・ガランという子爵家子息。コーハ王国のイイ男を侍らせて、手玉にとっているらしいよ?
459.命を賭けて戦うお仕事をしていたら、味方が危ないときに進んで裏切る人は、いくら強くてもノーサンキュー。
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「魔法使い。」
とフィリスは呼んだ。声に魔力を乗せると、魔法使いは、フィリスに反応した。
フィリスの周囲の血塗れの5人を見て、ヒィっと悲鳴をあげる。
ダンシェルに気づくと、ダンシェルめがけて駆け寄ろうとした。
「魔法使い。勝手は許さない。」
とフィリス。声に魔力を乗せて、警告する。
「助けて。ねえ。助けて。なんなの。こんな場所で平気でいるなんて、頭がおかしいよ。」
魔法使いはダンシェルに訴えかける。
「僕は、こんな血みどろの世界なんて大嫌いなんだ。」
ダンシェルは、魔法使いの問いかけに答えない。
「魔法使いは、コレらを守っていた。コレらはボク達に害をなした。魔法使いも害をなすか?」
とフィリス。
「守れと言われたら、守るしかない。僕に何が出来るって言うのさ。」
と魔法使い。
「まさか、僕も殺す気?」
魔法使いはフィリスを睨む。
「魔法使い。敵対する勢力のどちらかに味方することは、反対勢力の敵と同じ。」
とフィリス。フィリスの声にはずっと魔力が乗っている。
声に魔力があると、魔法使いは、聞く耳を持つようだ。
「死にたくない。味方じゃない。」
と魔法使い。
「ねえ、僕の防御魔法は凄いんだ。僕を仲間に入れてよ。」
「魔法使いは、ティリリ王国の第2王子の部屋を守った。なぜ?」
とフィリス。
「なぜ?命令されたら、仕方ないよ。僕は、戦いたくなんてないのに。」
と魔法使いは口をとがらせる。
「なぜ、命令された。」
とフィリス。
「なぜって。」
魔法使いは、口ごもる。
「ボクは、命令されても、従わない。従う理由がない。魔法使いは、従う理由がある。それは何?」
「仕事だから。」
と魔法使い。
「僕は、魔法を戦いに使いたくなんてないのに。仕事だから、使わなくちゃいけない。」
「最悪だ。」
「でも、彼だけは、僕に戦わせなかった。彼だけは、他の人とは違う。魔法が凄いだけじゃない僕を見てくれた。」
魔法使いは、ダンシェルに熱のこもった視線を送る。
「魔法使い。味方を裏切り、敵に寝返るというなら、誠意はどう見せる?」
とフィリス。
「誠意?裏切り?寝返るって何?そんな話、していない。」
と魔法使い。
「僕は、もう耐えられない。なんで、戦いばかりなんだ。」
「魔法使いの処理は、第2王子が責任を持つ。」
とフィリス。
ユージュアルが頷く。
第2王子は、魔法使いの話を聞いて理解できる状態のようだ。
「第2王子?なんで?生きてるの?捕まっているの?死んでないの?」
と魔法使い。
「魔法使いは、第2王子の死を望むか?」
とフィリス。
「人聞きの悪いこと言わないで。僕は、殺したり、殺されたりする世界にいたくない。もっと平和に生きたいんだ。」
と魔法使い。
「平和に生きてみた?」
とフィリス。
「できるわけない。ケンカも殺し合いも生活の一部なんて、狂っている。」
と魔法使い。
「理解して、死ぬか生きるか選んだ結果が、今。」
とフィリス。
「魔法使いの生まれはどこ?」
とフィリスは呼んだ。声に魔力を乗せると、魔法使いは、フィリスに反応した。
フィリスの周囲の血塗れの5人を見て、ヒィっと悲鳴をあげる。
ダンシェルに気づくと、ダンシェルめがけて駆け寄ろうとした。
「魔法使い。勝手は許さない。」
とフィリス。声に魔力を乗せて、警告する。
「助けて。ねえ。助けて。なんなの。こんな場所で平気でいるなんて、頭がおかしいよ。」
魔法使いはダンシェルに訴えかける。
「僕は、こんな血みどろの世界なんて大嫌いなんだ。」
ダンシェルは、魔法使いの問いかけに答えない。
「魔法使いは、コレらを守っていた。コレらはボク達に害をなした。魔法使いも害をなすか?」
とフィリス。
「守れと言われたら、守るしかない。僕に何が出来るって言うのさ。」
と魔法使い。
「まさか、僕も殺す気?」
魔法使いはフィリスを睨む。
「魔法使い。敵対する勢力のどちらかに味方することは、反対勢力の敵と同じ。」
とフィリス。フィリスの声にはずっと魔力が乗っている。
声に魔力があると、魔法使いは、聞く耳を持つようだ。
「死にたくない。味方じゃない。」
と魔法使い。
「ねえ、僕の防御魔法は凄いんだ。僕を仲間に入れてよ。」
「魔法使いは、ティリリ王国の第2王子の部屋を守った。なぜ?」
とフィリス。
「なぜ?命令されたら、仕方ないよ。僕は、戦いたくなんてないのに。」
と魔法使いは口をとがらせる。
「なぜ、命令された。」
とフィリス。
「なぜって。」
魔法使いは、口ごもる。
「ボクは、命令されても、従わない。従う理由がない。魔法使いは、従う理由がある。それは何?」
「仕事だから。」
と魔法使い。
「僕は、魔法を戦いに使いたくなんてないのに。仕事だから、使わなくちゃいけない。」
「最悪だ。」
「でも、彼だけは、僕に戦わせなかった。彼だけは、他の人とは違う。魔法が凄いだけじゃない僕を見てくれた。」
魔法使いは、ダンシェルに熱のこもった視線を送る。
「魔法使い。味方を裏切り、敵に寝返るというなら、誠意はどう見せる?」
とフィリス。
「誠意?裏切り?寝返るって何?そんな話、していない。」
と魔法使い。
「僕は、もう耐えられない。なんで、戦いばかりなんだ。」
「魔法使いの処理は、第2王子が責任を持つ。」
とフィリス。
ユージュアルが頷く。
第2王子は、魔法使いの話を聞いて理解できる状態のようだ。
「第2王子?なんで?生きてるの?捕まっているの?死んでないの?」
と魔法使い。
「魔法使いは、第2王子の死を望むか?」
とフィリス。
「人聞きの悪いこと言わないで。僕は、殺したり、殺されたりする世界にいたくない。もっと平和に生きたいんだ。」
と魔法使い。
「平和に生きてみた?」
とフィリス。
「できるわけない。ケンカも殺し合いも生活の一部なんて、狂っている。」
と魔法使い。
「理解して、死ぬか生きるか選んだ結果が、今。」
とフィリス。
「魔法使いの生まれはどこ?」
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