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第5章 コーハ王国の近衛には、わがまま姫がいる。フィリス・ガランという子爵家子息。コーハ王国のイイ男を侍らせて、手玉にとっているらしいよ?
457.対戦している魔法使いの男に「僕を攫って逃げて。」とダンシェルが迫られております。
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「断る。」
とダンシェル。
「なんでだよ。僕のことを君は分かってくれたじゃないか。」
「戦いに向いていないのは、戦ってみたら分かるだろう?」
とダンシェル。
「戦いに向いていないのは、僕自身が分かっている。」
と魔法使い。
「だから、ここにいたくない。」
「断る。」
とダンシェル。
外交訪問先の第2王子の部屋を守り切る防御魔法に長けた成人したての魔法使い。
攫って逃げてくれって?
いらない。
揉め事にしかならない。
ダンシェルが、思うに、フィリスは、魔法使いの防御魔法を突破できるはずだ。
フィリスが突破しなかったのは、防御レベルが他より高い場所を炙り出すのが目的だったからにすぎない。
必要ないから、突破しなかった。
この部屋の戦闘だって、多分、フィリス1人で片付けられる。
1人でしないのは、フィリスが上司であり、先輩だから。
自分がいつでもフォローに回れる状況で、後輩に成長のチャンスを与えている。
「僕には君しかいない。」
と魔法使い。
「俺は違う。」
とダンシェル。
膠着状態になりそうなので、魔法使いからさっさと距離をおく。
「終わった。」
とダンシェルは、レイモンドとロウウェルに声をかける。
「すぐ、追いつく。」
とロウウェル。
「あ、おい、アイツ、負けてんのか?待った、待った。こっちも終わろうぜ。」
とオジサン。
「いきなり、なんだよ。」
とロウウェル。
「オジサンは、オジサンだから、オジサンの仕事があるんだよ。ほら、姫の応援に行ってこい。」
と戦いをあっさりやめるオジサン。
「姫の応援には行くけど、遊ばれた感が半端ない。次、あるんだろうな?」
とロウウェル。
「やる気のある若者は、見ていて気持ちがいいよ。また、相手してやるから、今日のところは、終いな。」
とオジサン。
「2人、サクッと終わっているけど、一本いけそうか?ん?」
とナイスミドル。
「サクッと中断だろ。終わっているのか、あれ。」
とレイモンド。
「まだ、諦めていなかったか。感心。」
とナイスミドル。
「年の差が、経験の差なんだろ。今日は一本でも、次は違う。」
とレイモンド。
「前向きな若者は、大歓迎。」
「ヒドい。ヒドい。ヒドい。僕のことを理解してくれたのに、僕が振り絞った勇気をゴミみたいに捨てるなんて。」
魔法使いは、ダンシェルの背中を見ながらブツブツ呟いている。
「わぁー。なんか、闇堕ちしそうな人がいる。」
とオジサン。
「さっきまで、普通だったよね?若者って極端過ぎない?」
とオジサン。
レイモンドは、辛うじて一太刀入れた。
「よく頑張ったな、若者。偉いぞ、若者。」
とナイスミドル。
「思いっきりオマケだろう。」
とレイモンド。
「オマケ合格だと、自分の実力を理解し、相手との力量差を把握しているんだ。自信持て。」
とナイスミドル。
「今日は、胸を借りたが、いつまでも、借りっぱなしじゃないから。」
とレイモンド。
「俺が育てたい。俺の下に来いよ。」
とナイスミドル。
「断る。もう、誰の下につくか、決めている。」
とレイモンド。
「育て甲斐がある。また見てやる。」
とナイスミドル。
とダンシェル。
「なんでだよ。僕のことを君は分かってくれたじゃないか。」
「戦いに向いていないのは、戦ってみたら分かるだろう?」
とダンシェル。
「戦いに向いていないのは、僕自身が分かっている。」
と魔法使い。
「だから、ここにいたくない。」
「断る。」
とダンシェル。
外交訪問先の第2王子の部屋を守り切る防御魔法に長けた成人したての魔法使い。
攫って逃げてくれって?
いらない。
揉め事にしかならない。
ダンシェルが、思うに、フィリスは、魔法使いの防御魔法を突破できるはずだ。
フィリスが突破しなかったのは、防御レベルが他より高い場所を炙り出すのが目的だったからにすぎない。
必要ないから、突破しなかった。
この部屋の戦闘だって、多分、フィリス1人で片付けられる。
1人でしないのは、フィリスが上司であり、先輩だから。
自分がいつでもフォローに回れる状況で、後輩に成長のチャンスを与えている。
「僕には君しかいない。」
と魔法使い。
「俺は違う。」
とダンシェル。
膠着状態になりそうなので、魔法使いからさっさと距離をおく。
「終わった。」
とダンシェルは、レイモンドとロウウェルに声をかける。
「すぐ、追いつく。」
とロウウェル。
「あ、おい、アイツ、負けてんのか?待った、待った。こっちも終わろうぜ。」
とオジサン。
「いきなり、なんだよ。」
とロウウェル。
「オジサンは、オジサンだから、オジサンの仕事があるんだよ。ほら、姫の応援に行ってこい。」
と戦いをあっさりやめるオジサン。
「姫の応援には行くけど、遊ばれた感が半端ない。次、あるんだろうな?」
とロウウェル。
「やる気のある若者は、見ていて気持ちがいいよ。また、相手してやるから、今日のところは、終いな。」
とオジサン。
「2人、サクッと終わっているけど、一本いけそうか?ん?」
とナイスミドル。
「サクッと中断だろ。終わっているのか、あれ。」
とレイモンド。
「まだ、諦めていなかったか。感心。」
とナイスミドル。
「年の差が、経験の差なんだろ。今日は一本でも、次は違う。」
とレイモンド。
「前向きな若者は、大歓迎。」
「ヒドい。ヒドい。ヒドい。僕のことを理解してくれたのに、僕が振り絞った勇気をゴミみたいに捨てるなんて。」
魔法使いは、ダンシェルの背中を見ながらブツブツ呟いている。
「わぁー。なんか、闇堕ちしそうな人がいる。」
とオジサン。
「さっきまで、普通だったよね?若者って極端過ぎない?」
とオジサン。
レイモンドは、辛うじて一太刀入れた。
「よく頑張ったな、若者。偉いぞ、若者。」
とナイスミドル。
「思いっきりオマケだろう。」
とレイモンド。
「オマケ合格だと、自分の実力を理解し、相手との力量差を把握しているんだ。自信持て。」
とナイスミドル。
「今日は、胸を借りたが、いつまでも、借りっぱなしじゃないから。」
とレイモンド。
「俺が育てたい。俺の下に来いよ。」
とナイスミドル。
「断る。もう、誰の下につくか、決めている。」
とレイモンド。
「育て甲斐がある。また見てやる。」
とナイスミドル。
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