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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?
420.『おれの手首が!痛くて話せない。』『痛くしたら、話し始めた。痛くしないとボクと会話する気にならなかった。違うかしら?』
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「コウノワタルは、コウノワタルに薬を渡した女と取引をしていた。そうね?」
とフィリス。
コウノワタルからの返事はない。
コウノワタルは、痛みにもがくのに忙しいようだ。
ユージュアルは、コウノワタルの左手首を掴む。
コウノワタルは、急いで言葉をひねり出す。
「待ってくれ。痛くて話せない。」
「痛くしたら、ボクと会話する気になった。痛くなかったら、そんな気持ちにならなかったでしょ?」
とフィリス。
「コーハ王国を選んだのは、薬を調達する女?」
とフィリスは聞く。
「そうだ。」
「女は、人間?」
「そうだ。」
「女は、魔法が使える?」
「使える。」
「女は、執務室の仕掛けを提案した?」
「そうだ、いや、知らない。」
「女は、宗派の人間?」
「分からない。」
「分からない?」
「女と会うときは、2人だけで、誰もいないタイミングだった。」
「場所は?」
「知らない。何もない部屋だ。幅が1メートルしかない。女は、落ち合うためだけに作っていた。」
「女の姿を詳しく。」
「女、髪は肩より長かった。背は私より高い。目線が高かった。いつも、薄暗い色を着ていた。」
「服の型は?」
「洋服。デザインの何もないブラウスとロングスカート。」
「手は?」
「手袋をしていた。」
「髪や瞳の色は?」
「毎回、違う色をしていた。」
「髪も瞳も?」
「髪は染めて、瞳はカラコン入れていると思った。」
「カラコン?」
「瞳の上に被せて、別の色に見せる。地球ではあった。」
「本来の色は変わらない?」
「変わらない。色を変えて、おしゃれを楽しむ者もいた。」
「女との取引内容は?」
「それは、言えない。」
「どうして?」
「薬が手に入らなくなる?」
と聞くと、フィリスは、薬の瓶をコウノワタルの目の前で振ってみせた。
コウノワタルの目は薬瓶から吸い付いて離れない。
「女に渡された薬と違うように見える?」
とフィリス。
とフィリス。
コウノワタルからの返事はない。
コウノワタルは、痛みにもがくのに忙しいようだ。
ユージュアルは、コウノワタルの左手首を掴む。
コウノワタルは、急いで言葉をひねり出す。
「待ってくれ。痛くて話せない。」
「痛くしたら、ボクと会話する気になった。痛くなかったら、そんな気持ちにならなかったでしょ?」
とフィリス。
「コーハ王国を選んだのは、薬を調達する女?」
とフィリスは聞く。
「そうだ。」
「女は、人間?」
「そうだ。」
「女は、魔法が使える?」
「使える。」
「女は、執務室の仕掛けを提案した?」
「そうだ、いや、知らない。」
「女は、宗派の人間?」
「分からない。」
「分からない?」
「女と会うときは、2人だけで、誰もいないタイミングだった。」
「場所は?」
「知らない。何もない部屋だ。幅が1メートルしかない。女は、落ち合うためだけに作っていた。」
「女の姿を詳しく。」
「女、髪は肩より長かった。背は私より高い。目線が高かった。いつも、薄暗い色を着ていた。」
「服の型は?」
「洋服。デザインの何もないブラウスとロングスカート。」
「手は?」
「手袋をしていた。」
「髪や瞳の色は?」
「毎回、違う色をしていた。」
「髪も瞳も?」
「髪は染めて、瞳はカラコン入れていると思った。」
「カラコン?」
「瞳の上に被せて、別の色に見せる。地球ではあった。」
「本来の色は変わらない?」
「変わらない。色を変えて、おしゃれを楽しむ者もいた。」
「女との取引内容は?」
「それは、言えない。」
「どうして?」
「薬が手に入らなくなる?」
と聞くと、フィリスは、薬の瓶をコウノワタルの目の前で振ってみせた。
コウノワタルの目は薬瓶から吸い付いて離れない。
「女に渡された薬と違うように見える?」
とフィリス。
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