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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

398.優秀な人間が逃げたくなるほど追い詰める環境は、おかしいよね?天賦の才に、本人以外が希望を見出したり、期待するのは、どうなの?

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「モルトル・ヨーリキの弟、モルトル・ヨーリキの部屋の術に参加したきっかけと、理由は?」

「ふざけるな。こっちの問いに答えろ。」
いきなり、怒り出した。

「答える意味があるかしら?答えが、知りたいなら、ボクの質問に全部答えてからね。」

よし、静かになった。
サブリーとユージュアルが、手を振っているのを見たの?
素直さは美徳。

「きっかけと理由は?」

モルトル・ヨーリキの弟は、溜め込んだ水を吐き出す勢いで話しだした。

「モルトル・ヨーリキは、希望と期待を集めたが、全て拒否して逃げた。」

逃げた兄と、年の近い実の弟。

「でも、弟がいる、弟こそは、と言って、勝手に希望と持ち、期待を裏切ったとそしる。」

「モルトル・ヨーリキが逃げなかったら、今の苦労はなかった。」

溜め込んだ水がなくなった?
急にまた、静かになった。

「優秀な人間を逃げたくなるほど追い詰める環境が、おかしいよね?」

優秀な人間に優秀な成果を期待するなら、ね。

「おかしくなどない。天賦の才は活かされるために授かるもの。」

モルトル・ヨーリキが家族愛が手に入らないと嘆いた理由は、このあたりにあるのかしら。

自分の才能や努力を自分のために使うことは許さない家族なんて、いらないよね。

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