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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?
392.ビボワ国政府に、地位がない『女神』がいるという証言。他称女神が、政府の犬の扱いに関わっているの?他称女神はモルトル・ヨーリキの恩師?
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「誰が喋るか。」
痛みに弱くて、口は達者。
元々偏った考えなのか。
本人の思い込みなのか。
誰かからの命令を遂行しているのか。
モルトル・ヨーリキに興味を持ったのが発端。
その後が、男に都合のよい展開ばかりなのが、気になるの。
急カーブで、急加速したら、モルトル・ヨーリキも追いかける男も転落か追突するんじゃない?
誰か、もろとも、処分したいと考えている?
この男、痛みを与えると、ショックで言語を忘れそうなタイプだから、痛みは最終手段にしないとね。
「ボクと話している男の上司は誰?」
「私の上司になんの用だ?」
この男は、自分の話には、警戒する。
「モルトル・ヨーリキが政府の犬だと思ったのは、どうして?」
「アイツは出世コース間違いなしと言われていた若手だ。その後、いなくなったと思ったら、宗派の幹部になっていた。疑問に思わないはずがない。確認したとも。しっかり、証拠があった。アイツは、工作員として、宗派に潜入した分際で、責務を忘れて、自由を謳歌したのだ。」
「証拠?工作員の?」
「勿論、書類を見たのだ、間違いない。」
「工作員の書類なんて、普通に見る機会があるの?」
「あるとも。私は人事にいるのだ。」
「モルトル・ヨーリキが工作員と書いてある書類を見つけたの?それは、見てもいい書類なの?」
機密じゃないの?
「普通は、だめだ。私が自身の聞き込みの成果を確認しにいったら、特別に見せてくださった。」
「上司が?」
あ、黙っている。
上司より、上の役職相手に突撃したのね。
「政府の犬でしょ?政府が干渉しないのは、政府がよし、としているのではないかしら?」
「しかし。」
「違ったの?」
「政府の犬は、一生、政府の犬。モルトル・ヨーリキは、犬であることを忘れて、人になろうとした。」
「モルトル・ヨーリキの人生だから、モルトル・ヨーリキが好きにするんじゃないのかしら。」
政府の犬である時点で、選択肢はないけれど。
人事の仕事が本職の男がモルトル・ヨーリキをどうこうするのは、お門違いよね。
どうしてか、男自身は、自分が門外漢だと考えない。
理由があるの?
「モルトル・ヨーリキは、何も持たない若造であった頃から、目をかけて育ててくれた、恩師に後足で砂をかけたのだ。
手酷い裏切りにあい、酷く嘆かれ、辛い思いをされていても、モルトル・ヨーリキの幸せを願ってやまないとおっしゃる心のなんと崇高なことか。」
恩師?
細かく聞いてみようかしら。
男ではなく、女を語る口ぶり。
「その女の方が、モルトル・ヨーリキを採用したのかしら?」
「うむ。そのお姿も心根も美しく、目が眩むほどだぞ。」
「どのような女性なの?」
「女神の如く慈悲深い。」
神様に、人間の理屈は通じないよ?
「偉い人?」
「地位は、問題ない。一生を国に尽くすことを決めておられる。」
その女性は、政府のマスコットか、シンボルなの?
「地位はない。ご意見番?旗頭?」
女性の役割が見えてこない。
「旗頭とは、失礼極まりない。崇高な存在でいらっしゃる。」
俗世間にいて、崇高?
「宗教の開祖と信者?」
「ふざけるな。女神は汚れてなどおらん。」
「女神?人ではないの?」
「あの美しさは、女神にしかあり得ない。」
痛みに弱くて、口は達者。
元々偏った考えなのか。
本人の思い込みなのか。
誰かからの命令を遂行しているのか。
モルトル・ヨーリキに興味を持ったのが発端。
その後が、男に都合のよい展開ばかりなのが、気になるの。
急カーブで、急加速したら、モルトル・ヨーリキも追いかける男も転落か追突するんじゃない?
誰か、もろとも、処分したいと考えている?
この男、痛みを与えると、ショックで言語を忘れそうなタイプだから、痛みは最終手段にしないとね。
「ボクと話している男の上司は誰?」
「私の上司になんの用だ?」
この男は、自分の話には、警戒する。
「モルトル・ヨーリキが政府の犬だと思ったのは、どうして?」
「アイツは出世コース間違いなしと言われていた若手だ。その後、いなくなったと思ったら、宗派の幹部になっていた。疑問に思わないはずがない。確認したとも。しっかり、証拠があった。アイツは、工作員として、宗派に潜入した分際で、責務を忘れて、自由を謳歌したのだ。」
「証拠?工作員の?」
「勿論、書類を見たのだ、間違いない。」
「工作員の書類なんて、普通に見る機会があるの?」
「あるとも。私は人事にいるのだ。」
「モルトル・ヨーリキが工作員と書いてある書類を見つけたの?それは、見てもいい書類なの?」
機密じゃないの?
「普通は、だめだ。私が自身の聞き込みの成果を確認しにいったら、特別に見せてくださった。」
「上司が?」
あ、黙っている。
上司より、上の役職相手に突撃したのね。
「政府の犬でしょ?政府が干渉しないのは、政府がよし、としているのではないかしら?」
「しかし。」
「違ったの?」
「政府の犬は、一生、政府の犬。モルトル・ヨーリキは、犬であることを忘れて、人になろうとした。」
「モルトル・ヨーリキの人生だから、モルトル・ヨーリキが好きにするんじゃないのかしら。」
政府の犬である時点で、選択肢はないけれど。
人事の仕事が本職の男がモルトル・ヨーリキをどうこうするのは、お門違いよね。
どうしてか、男自身は、自分が門外漢だと考えない。
理由があるの?
「モルトル・ヨーリキは、何も持たない若造であった頃から、目をかけて育ててくれた、恩師に後足で砂をかけたのだ。
手酷い裏切りにあい、酷く嘆かれ、辛い思いをされていても、モルトル・ヨーリキの幸せを願ってやまないとおっしゃる心のなんと崇高なことか。」
恩師?
細かく聞いてみようかしら。
男ではなく、女を語る口ぶり。
「その女の方が、モルトル・ヨーリキを採用したのかしら?」
「うむ。そのお姿も心根も美しく、目が眩むほどだぞ。」
「どのような女性なの?」
「女神の如く慈悲深い。」
神様に、人間の理屈は通じないよ?
「偉い人?」
「地位は、問題ない。一生を国に尽くすことを決めておられる。」
その女性は、政府のマスコットか、シンボルなの?
「地位はない。ご意見番?旗頭?」
女性の役割が見えてこない。
「旗頭とは、失礼極まりない。崇高な存在でいらっしゃる。」
俗世間にいて、崇高?
「宗教の開祖と信者?」
「ふざけるな。女神は汚れてなどおらん。」
「女神?人ではないの?」
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