フィリス・ガランの近衛生活

第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった？

384.ヨーリキ家の一団から、魔法で攻撃されているよ。おや？モルトル・ヨーリキの執務室に仕掛けられていた、人の術の中に同じ波動があったよ。

気になる方々がいるみたい。ヨーリキ家にも触れておこうかしら？

「さすがに、ヨーリキ家が、交渉のテーブルにつくことは、簡単ではないと理解したでしょう？」

「交渉相手に、論外だと宣告されているものね。」

「身の程知らずになりたくなければ、大人しくしていなさい。」

噛み砕いて、助言したよ。

理解したかしら？

モルトル・ヨーリキの弟がいる一角が、怒髪天になったね？

一斉に、こっちにくる。

感謝にむせび泣くのは、今でなくてもいいんだけど。

むせび泣くことを許したのは、ボクだから、甘んじて受けようかしら？

あ！

魔法使っている？

うん、使っているよね。

バレていないと思って、コッソリ使っているみたいだけど。

実戦では、生死を分ける判断が出来ないと、死ぬからね？

子供だましが通用するのは、お遊戯とおとぎ話の中だけよ？

今、モルトル・ヨーリキの弟が魔法を使い始めたね。

この魔法の特徴、波動、癖。
ボク、知っている。

サブリーとユージュアルも分かるでしょ？

モルトル・ヨーリキの執務室に仕掛けられていた、人の術の中に同じ波動があったよ。

忘れる程、前じゃない。

調査していたから、データにも残したもの。

他の魔法の波動は一致しない。

ヨーリキ家の意思か、モルトル・ヨーリキの弟の独断かは、後で聞く。

皆、聞いて。

モルトル・ヨーリキの弟だけは、生け捕りにする。

死んでいなければ、よし。

残りは生死不問。

行け！