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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

374.『うちの弟もその友達もとてもいい子。警戒する必要はありません。』と兄。『お前が兄だからだ。あと、弟の周り、ヤバい奴しかおらん。』

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ビボワ国。

コーハ王国の外交部からは、ハーマルも来ている。

フィリス達3人が、好き勝手し始めたら、連れてかえるという重大任務のため、フィリスの兄、かつ3人が懐いているハーマルが適任と満場一致で選出された。

「うちの弟達を手のかかる子扱いするなんて。」
とハーマルは、出発前からプンプン。

駄犬使いのように、ハーマルの言うことには素直に従うので、3人が飛び出したと、知らせが入ると呼ばれる。
『今の仕事を引き継いで、すぐ、現地へとんで。』
と言われることにも慣れた。
ハーマルの同僚達は、フィリス達が外交についていく、とき、誰がハーマルの仕事を引き継ぐかの調整を予めしている。

ハーマルは、いつも素直で良い子な3人しか知らないので、準備万端な同僚達を仕事ができる人ならでは、と尊敬している。

深窓のご令息は、尊敬の気持ちをまっすぐに同僚に向けてくる。
同僚達は、
「お前の弟の周りにいるやつ、ヤバすぎなんだよ。下手こいたら、クビどころじゃ済まねーから。」
という真実を明かせていない。

深窓のご令息が気付かないうちに、外堀を埋めている、内政担当の公爵令息の存在も無視できない。

先生と生徒として得た信頼を武器に、堂々とべったりして、ハーマルの警戒心を取り除いた彼の動きを想定して動かないと、後々の面倒事が増える。

深窓のご令息に見せている優しさは、狩人の手口なので、獲物以外に与えられることはない。
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