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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

361.知らない内に、主役になっていた舞台も閉幕が見えてきた。終わりまでの猶予で、何が出来るか考えなさい。守ってきたものを守り続けたいなら。

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「モルトル・ヨーリキの執務室は、売春宿のVIPルーム。ボク達は、外から見て、中にも入ったからね。」
とフィリス。

「売春宿のVIPルームに呼ばれたから、近寄ってこなかったのか?」
自意識過剰よね?
「場所が違っても、モルトル・ヨーリキには近寄らない。」

「失礼だな。」

「呼びつけておいて、恫喝したり、暴力をふるう方が、失礼。」
とフィリス。

「モルトル・ヨーリキは、コーハ王国にいた自覚はないのね?でも、偽名で入国しなかった?」
とフィリスは聞く。

「今より5年以上前だぞ。」
否定しないようよ。

「その5年以上前の記録が生きていて、偽名扱いなのね。5年以上前の出国するとき、別の方法を使った?」

「そうだな。」
悪びれもしないね。

「出国記録がないから、なのね。」

「5年前は、何をしにきたの?」
とフィリス。
「異世界人転移者がいたから、拾いにな。」

「そう。異世界人転移者は、普段どこにいるの?」

「ビボワ国内に隠している。」

「今日、モルトル・ヨーリキの部下とか名乗っている人間が何人も、コーハ王国に来て、問題を起こした。」

「俺の部下だ?」
いぶかしがるけど、そう名乗ったの。

「モルトル・ヨーリキが捕まったのは誤解だと主張している者は、コーハ王国の王都の公道で騒乱を引き起こした。彼らは、モルトル・ヨーリキが連れてきた?それとも、他の誰かの手引き?」

「俺には、コーハ王国へ入った記憶はないし、誰かを連れてきたりもしていない。」

「騒いで、問題を起こすように、モルトル・ヨーリキが命令してはいないのね?」

「していない。」

「本日、モルトル・ヨーリキの王都移送中に、異世界転移者と思しき無国籍の集団32名と敬虔なビボワ国民と異世界転生の疑いのあるビボワ国民が、コーハ王国の王都の公道で護送車の通行を妨害した。護送車の妨害に関して、コーハ王国は、罪の減免に応じない。妨害による被害には、妨害者に損害賠償を請求する。」
とフィリス。

「モルトル・ヨーリキ、事態は飲み込めたかしら?モルトル・ヨーリキを主役にした舞台の閉幕まで、どれほどの余裕を見込む?」
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