フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

334.子どものうちの年齢差は、大きい。大人になると、1歳や2歳の年齢差なんて、微々たる違いにもならない気がする。本人には言わないけどな。

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3人は、入口から動かないで頑張っている。
フィリスは、右手と左手で、サブリーとユージュアルの手を握った。

バラバラにされないように、サブリーもユージュアルも、しっかりボクが掴んでおくもの。

「入口で時間稼ごう。近寄ってもろくな事なさそう。」
とサブリー。
「なんで、にこやかにこっち見ているのか、全然わからない。不気味ですらある。」
とユージュアル。
「ボクから離れたら、ダメよ。手を離さないでね。」
とフィリス。

「面白いね、君達。ひそひそ話に慣れていないのかな。丸聞こえだよ。」
と先住者。

「絡んできたよ。どうする?」
とユージュアル。
「無視で、いいんじゃね?知らないオジサンとは話したらダメだろ。」
とサブリー。
「話さなくちゃいけないときは、ボクに任せて。」
とフィリス。

「大丈夫か?」
とサブリー。
「何かあった?」
とユージュアル。

フィリスは、得意げに2人に笑いかける。
「ボクは、人生経験を積んで、一皮向けたのよ。デキる男にブラッシュアップしているの。」

「前との違いが、全然わからないんだけど、どのへん?」
とユージュアル。
「ボクもわからない。実感はなくても、きっと経験値というのが上がっていると思うよ。経験値、というのがよくわからないけど。」
とフィリス。
「実感がない時点で、変わっていなくね?」
とサブリー。

フィリスは、仲良し2人の正直な指摘をうけて考える。
「たとえ、今、成長していなくても、ボクの方が、2人より先にお兄さんになった。お兄さんのボクの経験値はきっと高いと思う。だから、ボクに任せて間違いないよ。」
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