フィリス・ガランの近衛生活

第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった？

300.裏取りと、色々な取り調べのために、拘束期間をどんどん延長できる仕組み。拘束期間が延びれば延びる程、調査も捗るもんですわ。

「ウィルソンとレオナルドの親、いるなら、出てこい。」
とデヒル。

「ウィルソンとレオナルドの兄はいたな。連れてこい。」
デヒルが、軍の幹部に指示すると、ウィルソン兄とレオナルド兄が、拘束されたまま、歩いてきた。
2人は歩きながら、何か話しているが、デヒルが気にすることではない。

「当主である親は不在か？」
軍の幹部の問いかけに
「いませんでした。」
と兵士。

「このまま、話をすすめる。」
とデヒル。


デヒルは、ウィルソン大統領とレオナルド兄が口を開く前に、さっさと用件を告げる。
「2人とも、既に公爵家の後継ではない。2つの公爵家が近衛の一部を私物化していたことが、明らかになった。国からの処罰などは、国からの連絡を待て。

2人の処遇について、決定がおりるまで、王城で待機。使用人はガラン兵士が確認した1人のみ同室待機を認める。

名前をあげた1人が同室待機出来ないときのために、最低10人をリスト化して、兵士に渡せ。

リストの上から1人ずつ確認し、同室待機が可能な者を寄越す。
ただし、どちらも、当主に連絡がとれず、当主の了承が得られない限り、同室待機者は寄越さない。

当主に連絡がとれる方法があるなら、速やかに兵士に伝えることだ。

部屋の質と待遇は保証しない。

今回、2人の指示に従っていた近衛の他にも、関係のあった近衛で別のリストを作れ。

今回、2人に同行し、協力していた近衛は、こちらで拘束している。

近衛の中て、仲が悪くて、対立していたと申告したい相手がいるなら、そう一言添えても構わない。以上。」
とデヒル。

「連れていけ。」
と軍の幹部。


ウィルソン兄もレオナルド兄も、デヒルの話を聞かずに、フィリスや、フィリップ殿下や、王家に対しての色々を喚いていたが、デヒルが忖度する相手でも、中身でもない。

兵士達が、デヒルの命令を理解しやすいように、本人に聞かせる風体で話していただけだ。

2つの公爵家の嫡子だった、それぞれの家の長男2人が王城に監禁となり、子飼いにしていた近衛が拘束された。

2人の公爵家の当主には、誰かが知らせに走る。その時、誰がどのように動くかを追わせる。

さて、誰がどこで、繋がっているか。