フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

226.疎遠になる理由があり、互いに連絡しなかった古い友達が、『やーやー、こんにちは。』とにこやかに近づいてきた。どうする?

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ハーマルとチャーチャは、『うっすら膜』で攻撃を弾きながら、進む。
どんな攻撃も弾くようだ。
原理はわからないけど、ありがたい。

ハーマル1人、すいすい先に進めたので、執事とも護衛とも離れてしまった。

でも、『うっすら膜』のお陰で困ることはない。

戦いが終わったら、チャーチャと検証しよう。

元気なときに全力疾走したら、ガラン領まで、あと2分もかからない距離まで近付いた。

「「「ハーマル様。お久しぶりです。」」」

記憶にある声は、もっと高い音声だった。どこか懐かしい3人の声。3方向から聞こえた気がした。

誰だろうと、ふと声の方向を見ると、見覚えがあるような、面差しが3つ、ハーマルを見ている。

「「「やっぱり、ハーマル様だ。ずっとお会いしたかったんですよ。」」」

側仕えとして、小さな頃から一緒だった3人の領民の少年は、何年か見ない間に青年になっていた。

「元気そうだね。」

ハーマルは3人の姿を見て、思ったまま声に出した。

瞬間、3人の顔が歪む。

「元気そうだ?目玉が2つもあるのに、腐ってやがる!」

「てめえが、オレらをポイ捨てしやがったせいで、オレらはお先真っ暗なんだ。」

「側仕えとか言って、子どもを取り立てておきながら、忙しくて構えないからと、簡単に切り捨てやがって。」

雇われておきながら働かない者に暇を出すのは、雇い主にとって当たり前の行為だとハーマルは思う。

「仕事をしない人は、どこも雇わないんじゃないかな?」

3人と話しているうちに、ハーマルの動きは止まっていた。

「「「そうだな。だから、仕事をしてやるんだよ。」」」

次の瞬間。
ハーマルとチャーチャを中心に爆風が巻き起こった。
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