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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

212.ピロートークという名の事情聴取を始めよう。公爵家の嫡子だからって、近衛を私物化するのはどうなのよ?

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「どうして、ボクを拉致したの?」
拉致と聞いて、フィリップ殿下が苦笑いしている。
「拉致じゃないなら、誘拐でしょ。」
ボクが来たくて来たわけじゃないの、忘れてないよね?

「連れてこられてみれば、ウィルソンとレオナルドはいない。2人のお兄様方が偉い人ごっこしている。」

「ごっこ?」
おもちゃを手にした子どもみたいな顔しているけれど、騙されないよ。

「本当は、あのお兄様方、偉くないでしょ?」
偉かったら、ボクの扱いに気をつけるはず。
「公爵家の次期当主だが。」
吹けば飛ぶような肩書きの悲しさよ。
「元、ね。」

「元、がつくか。」
当然。
「もし、公爵家が残ることがあっても、あのお兄様方はね。」

「そうか。」

「そう。それに、近衛の主人は、いつから公爵家の次期当主になったの?私物化し過ぎ。」

「王妃陛下の実家と近い親戚があの2つの公爵家だ。」
仲良しこよしなの?
「正確には?」

「ウィルソンの家の公爵令嬢として、王太子妃になり、王妃になった。ウィルソンの父にとって、王妃陛下は、妹だ。レオナルドの家には、王妃陛下と仲の良い弟が婿に入った。レオナルドの家は、母が当主だな。」
仲良しこよしどころか、一蓮托生。
「近衛との関係は?」

「この2つの公爵家は、近衛の採用と育成、人事に携わっている。」

「公爵家の息がかかった近衛ね。主人は、王妃なの?それとも公爵家?」

「公爵家が王妃のために使う。もしくは、王妃が私用に使う。」

「関わっているのは、近衛の中の地位では、どのくらい?」

「フィリスを私の専属に認めることが出来るくらいには。」

「全然分からない。興味ないもの。」
一生関わらないことを覚えなくてもよくない?
「自分の住む国だろうが。」
王族にくっついている、くらいの認識あれば十分。どっちにも近寄らなければいいの。

「ボクの気にする範囲にいないから。」
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