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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

199.自分には何にも出来ないから関係ないけど、大変だね、と主人を話のネタにしているのが赤の他人ならともかく。専属の側仕えだった日には。

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「ハーマル様は実のお子様では?」

「問題は、血筋ではない。資質だ。当代ご夫婦の実子であられることに疑いはない。」

「ああ、びっくり。」
「驚かさないでほしい。」
「ヤバい秘密の暴露かと思った。」
わいわいする中で、考え込んでいる者もいる。

わいわいしているのは、側仕えの子ども達。

執事と護衛は、静かに思考を巡らしている。
執事は、分家の出。護衛達は、出自はバラけているが、まとめて教育してある、と彼は聞いていた。
総入れ替えの手間は、省けたと彼は思った。

「ハーマル様が、学校生活に苦労されていることは知っているな?」
彼は改めて、尋ねる。

「はい。力及ばず。」
と執事。

「貴族の学校って、クソだなー。」
「お付き合いって大変だよなー。」
「王都の貴族って、名前は、御大層にしているけど、ろくでなしの集合体だよな。」
と側仕え達。

「平民の身分が悔しい。」
と口々に吐露する護衛。

「お前達、ハーマル様が学校で苦労されている間にしてきたことを告白しろ。」

側仕えが全員静かになった。

執事は、フィリスが交友関係を持った家に約束を取り付け、貴族学校の学校生活について、内実を聞きにいった、と話した。

護衛は、ハーマル様が逃げたり隠れたりする訓練をしたと話す。

側仕えは何も言わない。

話す気がないのに、待つまでもない。

彼はさらっと口にする。
「調べはついている。行楽、買い物。賭博が少し。女遊び。」
執事と護衛達は、信じられない汚物を発見したように、側仕えを見ている。
「ハーマル様の側仕えは、働かずに、金を貰って遊び暮らすのか、ボロい商売だな。」
と、彼は言ってやる。
さて、なんと返ってくるか。

「だって、ハーマル様は、私達と関わる時間がない。いつも忙しくしている。」

「ハーマル様の学校の問題だから。学校に入れない私達が、どうにかできるわけない。」

「ハーマル様は何もおっしゃらないんだから、大丈夫。」
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