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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

191.ハーマル専属の危機察知担当、茶色の小鳥のチャーチャが、王城からハーマルを連れ出したかったのは、どうして?

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ラウルとエスターが、王城から屋敷に戻って、すぐ。

ガラン子爵家の使者が、内々に確認したいとやってきた。
「本日、フィリス様とどこかで接触されましたか?されませんでしたか。ありがとうございます。お手を煩わせましたこと、お詫び申し上げます。私共については、知らぬ存ぜぬでお通し下さいませ。では、これにて。」


ジーンとシドニーは、来客が途切れたタイミングで。

「本日のフィリス様の目撃情報、または、フィリス様に関わる噂をご存知でしょうか?今、お答え頂けるものだけで、結構です。至急、お答えください。」

ノーマとシエルは、昼の部から帰宅し、夜会の準備に取りかかる前に、ひと息ついていたところに。

「本日は、おめでとう存じます。本日は、成人の儀の昼の部の閉会後、フィリス様とお話しされる機会はございましたか?」

集めた情報から見えてきたのは、1つ。

『フィリスの味方が出来る者の分断。』

「計画的犯行、でございますな。」

ハーマルは、昼間、王城から、自分を連れ出そうと頑張ったチャーチャを掌に乗せた。

「チャーチャは、王城に私がいると危ないと察知して、家に帰らせたかったんだね。」
ハーマルは、チャーチャのつぶらな瞳と見つめ合う。

チャーチャが察知するのは、ハーマルの危険だけ。

ハーマルもチャーチャも、自分で自分を助けるのが精一杯。

ハーマル以外の誰かの危険を察知しても、1人と1羽には、誰かを助ける力がない。共倒れになって、被害が拡大するだけだ。

フィリスが、多くの人の視界から消えた時間帯。
友人達は、自分の用事で、フィリスに気が回らず、いないことにも気付かなかった。

『偶発的事象ではなく、誰かが人為的に引き起こした。』

王城にいたフィリスの兄のハーマルに、逃げ出さなければいけないほどの危険が迫っていた時間帯と、フィリスの所在が分からなくなった時間帯の一致。

導き出される答えは1つ。

「私も狙われている。」
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