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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?
178.全然興味がない王子の王子配として生きるか、護衛筆頭として、一生側で生きるか?ボクは、究極の2択を迫られている。
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「あ、歩く?どこへ?」
一歩も動けないよ?
「そうだよ。お披露目にね。」
「お披露目?」
話しながら、お尻の栓が気になっちゃう。
「お腹が苦しくて、歩いたら、栓が。」
栓が抜けちゃうよ?
フィリップ殿下は、フィリスの手を引いて歩き出そうとする。
「栓が落ちちゃう。」
膝がもじもじしちゃう。
「落ちたら、お仕置きだね。」
「お仕置きなんて、嫌。」
フィリップ殿下、お仕置きがどれだけ好きなの?
「落としたら、お仕置き。」
「や、いや。」
話しを逸らさなきゃ。
「お披露目って何?」
「フィリスが、私の近衛筆頭になることを見せるんだ。」
「ボク、近衛にならない。それに、裸で、お尻に栓をして、お腹いっぱい。」
フィリスは座り込む。
「絶対、嫌。行かない。ならない。お家に帰して。」
「フィリス、お披露目は大事だ。このままフィリスのことを誰も知らないなんて、フィリスが辛くなる。」
「近衛にならない。ならないから、お披露目しない。」
どうしたら、わかってくれるの?
ボク、近衛にならないって言っているよ?
フィリップ殿下の手がフィリスのお腹に伸びた。
ぎゅううと押される。
「止めて、押さないで。こぼれちゃう。栓が抜けちゃう。」
「殿下、こちらに集めましょう。」
「問題ないか?」
「はい。どんな形でも構いません。認めた形跡を残せれば。」
「集めろ。」
「御意。」
「フィリップ殿下、どういうことなの?」
「フィリス、歩かなくても良くなったな。」
複数の足音がする。
知っている。この音は、軍の将官クラスが、式典で履くような靴の音だ。
近衛の幹部が加担しているの?
「お待たせしました。」
「始めろ。」
フィリスの頭上で会話が進む。
分からないけど、きっと進めたら、だめな展開になる。止めなきゃ。
「何を始めるの?」
「どうして、こんなことをしているの?」
フィリスの声は、空間にとけていく。
「フィリップ殿下、何を始めたの?」
「フィリスは、見ているといい。始まる。」
「コーハ王国第4王子フィリップ殿下の護衛筆頭について、フィリス・ガランを推薦します。」
え?何を言っているの?
ボク、そもそも、近衛にならないから。
「「「「「「異議なし。」」」」」」
「満開一致により、フィリス・ガランの護衛筆頭就任を認めます。」
「ここに、フィリス・ガランの第4王子フィリップ殿下の護衛筆頭就任を宣言する。」
居合わせた近衛、全員が拍手した。
「おめでとう。フィリス。就任の挨拶は?」
「何を言っているの?」
「混乱しているようなので、これで。」
追加で入ってきた近衛が部屋を出ていく。
「ああ。ご苦労。」
「待って。まさか、今ので?」
「フィリス、やっとだ、これからずっと一緒にいられる。」
「近衛にならないって、ボクは言ったよ。勝手にしないで。もし、なっていても、辞めるからね。」
「フィリス、コーハ王国の近衛は終身制だ。近衛は、一生近衛として生きる。」
「ボクは、近衛にならない。一生、ガラン領で暮らすの。」
「その人生設計は、さっき終わった。フィリスは、今日から、一生、私と生きる。私の近衛、護衛筆頭として。」
「やだ。」
「そんなに、近衛になりたくないか、フィリス?」
「なりたくない。」
「1度、なったら、辞められないが、近衛の仕事をしないで済ませる方法がある。」
「何?」
「知りたいか?」
「教えて、フィリップ殿下。」
「フィリス、結婚しよう。」
「何の話?」
「護衛筆頭を辞めることは出来なくても、王子配が護衛をするわけにはいかない。フィリスが私と結婚したら、護衛筆頭の仕事は、全部しなくて良い。」
「ボクがフィリップ殿下と結婚?」
「結婚しても、朝から晩まで一緒だ。晩から翌朝までも。」
「や。結婚はもっと嫌。」
「どちらを選んでもいい。フィリスと私が一生一緒なのは変わらない。」
一歩も動けないよ?
「そうだよ。お披露目にね。」
「お披露目?」
話しながら、お尻の栓が気になっちゃう。
「お腹が苦しくて、歩いたら、栓が。」
栓が抜けちゃうよ?
フィリップ殿下は、フィリスの手を引いて歩き出そうとする。
「栓が落ちちゃう。」
膝がもじもじしちゃう。
「落ちたら、お仕置きだね。」
「お仕置きなんて、嫌。」
フィリップ殿下、お仕置きがどれだけ好きなの?
「落としたら、お仕置き。」
「や、いや。」
話しを逸らさなきゃ。
「お披露目って何?」
「フィリスが、私の近衛筆頭になることを見せるんだ。」
「ボク、近衛にならない。それに、裸で、お尻に栓をして、お腹いっぱい。」
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「絶対、嫌。行かない。ならない。お家に帰して。」
「フィリス、お披露目は大事だ。このままフィリスのことを誰も知らないなんて、フィリスが辛くなる。」
「近衛にならない。ならないから、お披露目しない。」
どうしたら、わかってくれるの?
ボク、近衛にならないって言っているよ?
フィリップ殿下の手がフィリスのお腹に伸びた。
ぎゅううと押される。
「止めて、押さないで。こぼれちゃう。栓が抜けちゃう。」
「殿下、こちらに集めましょう。」
「問題ないか?」
「はい。どんな形でも構いません。認めた形跡を残せれば。」
「集めろ。」
「御意。」
「フィリップ殿下、どういうことなの?」
「フィリス、歩かなくても良くなったな。」
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知っている。この音は、軍の将官クラスが、式典で履くような靴の音だ。
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「始めろ。」
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分からないけど、きっと進めたら、だめな展開になる。止めなきゃ。
「何を始めるの?」
「どうして、こんなことをしているの?」
フィリスの声は、空間にとけていく。
「フィリップ殿下、何を始めたの?」
「フィリスは、見ているといい。始まる。」
「コーハ王国第4王子フィリップ殿下の護衛筆頭について、フィリス・ガランを推薦します。」
え?何を言っているの?
ボク、そもそも、近衛にならないから。
「「「「「「異議なし。」」」」」」
「満開一致により、フィリス・ガランの護衛筆頭就任を認めます。」
「ここに、フィリス・ガランの第4王子フィリップ殿下の護衛筆頭就任を宣言する。」
居合わせた近衛、全員が拍手した。
「おめでとう。フィリス。就任の挨拶は?」
「何を言っているの?」
「混乱しているようなので、これで。」
追加で入ってきた近衛が部屋を出ていく。
「ああ。ご苦労。」
「待って。まさか、今ので?」
「フィリス、やっとだ、これからずっと一緒にいられる。」
「近衛にならないって、ボクは言ったよ。勝手にしないで。もし、なっていても、辞めるからね。」
「フィリス、コーハ王国の近衛は終身制だ。近衛は、一生近衛として生きる。」
「ボクは、近衛にならない。一生、ガラン領で暮らすの。」
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「やだ。」
「そんなに、近衛になりたくないか、フィリス?」
「なりたくない。」
「1度、なったら、辞められないが、近衛の仕事をしないで済ませる方法がある。」
「何?」
「知りたいか?」
「教えて、フィリップ殿下。」
「フィリス、結婚しよう。」
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「ボクがフィリップ殿下と結婚?」
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「や。結婚はもっと嫌。」
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