フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

173.好き、とか、愛してるを煮詰めると、何になるか知っている?執着?独占欲?

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「本気だとも。フィリスは私の護衛筆頭になる。」

「ならないよ?」

「なるんだよ。」

「ボク、フィリップ殿下を守るために戦わないよ?」

「フィリスはただ私の側にいればいい。」

「何のために?」

「私のために。」

会話は続くけど、フィリップ殿下の本音はどこ?

「今日、ウィルソンのお兄様に、話しかけられたきっかけは、建国の誓約について、だったよ。教えた人に何を聞いたのか、確認したら、ガランとは答えていたけど、何も理解してないよね、あの2人。
フィリップ殿下は、ボクとお話しする気、あるのかしら?」

「初めて、フィリスが私に何かを望んだよ。」
フィリップ殿下は喜んでいるけれど、ボクは嬉しくないからね。

「フィリス、私にお願いがあるよね?」

なんなの、もう。

「フィリップ殿下、ボクは、殿下が知っていることを知りたい。教えてくれるでしょ?」

「どうしよう。フィリスが私に初めてのおねだりしている。」
全身で喜ばれても、ボクは、無だよ!

「フィリスの可愛いところをたくさん味わってからにしよう。」

「ボクの可愛いところは、フィリップ殿下には味わわせません。」

「フィリス、おねだりが足りないよ。」

「お願いしたもの!」

「3年も会えなかった。」

「そんなものよ?お友達だって、会えたり会えなかったりするのに。」
ノーマとシエルに今日、会いたかった、とフィリスは思った。

「私自身の成人の儀の後、フィリスが王都に来るのを待っていた。3年間。」

「待っていたのは、フィリップ殿下の意思でしょう?」

あれ?フィリップ殿下にボクの言葉、届いてる?
なんだか、また、怖くなってきた!

「フィリスは、つれなくて、つれなくて、いつも私を見ない。どうしたら、私を見続けてくれるのか、ずっと考えていた。」
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