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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?
161.義父は赤の他人の男に夢中で、夫は義父と義父の好きな男から家族愛を欲しがるあまり、義父の好きな男の息子を見て心を揺らした。
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フィリップ殿下が成人王族となり、公務が始まると、フィリップ殿下とウィルソンとレオナルドの3人は大人気になった。
若くてかっこいい、地位も名誉もあり、まだ他の女の手垢がついていない15歳の美少年3人組。
国内のみならず、国外でも、飛ぶ鳥を落とす勢いで、同世代に限らず女性票を積み上げていく。
結婚して、王子妃、王子妃がだめでも、王子の側近の公爵子息とくっつきたい。
フィリップ殿下の成人王族としての公務開始により、3人の花嫁の座をかけたキャットファイトの参戦者が国外にまで広がったのである。
王妃陛下は毎日ご機嫌麗しい。
自慢の愛息子フィリップ殿下に釣書きが殺到しているからだ。
「きっと、国内に、理想の女性がいないから、男がいいなんて言い出したのよ。」
愛息子のためにとびっきりの優良物件を見つけなくては。
手塩にかけた息子は、国内のみならず国外でも大評判。
王妃陛下の理想をこれでもかと詰め込むように教育した成果が、世界中に認められた。
義父の育てた上の息子達は、コーハ王家という底上げがなければ、女性に相手にされなかったに違いない。
王家の男子に生まれながら、女性に不人気なんて、許されるとでも思っているのかしら?
息子の人気は、母の人気に直結する。
夫の廃嫡騒動といい、義父にあたる先代国王陛下は、王妃陛下の結婚生活を引っ掻き回すだけ引っ掻き回した挙げ句、前後不覚になってしまった。
引っ掻き回した理由も、前後不覚になった理由も、辺境の子爵家当主が原因なんて、馬鹿にしているにもほどがある。
夫は、撤回されたものの、義父に廃嫡を申し付けられたことが、よっぽど堪えたようだ。健康上の理由から、王族として生きる道がないと断定されていた弟を国王陛下は歯牙にもかけていなかった。
血縁上は実弟だが、最初から臣籍降下の決まっている弟と家族として付き合ったことはない。国王陛下の家族像は、父と父の友人であるガラン子爵家の先代当主と自分の3人で完結していた。
先代王妃が、妹の出産で命を落とす前は、母である先代王妃も家族の枠に入っていたかもしれないが。
3人きりの閉鎖空間に、実弟を踏み込ませまいと頑張っていた。
自分より庇護が必要な実弟に、自分の立ち位置を脅かされるのを恐れたのだ。
先代国王陛下は、実の父子でありながら、国王陛下の感情に疎かった。
そもそも、我が子に関心を持っていたのだろうか?
先代国王陛下の感情のベクトルは、ガラン子爵家の先代当主からブレたことがなかった。
国王陛下の婚約者として、幼い頃から王家の側にいて、王家の外から王家を見てきた王妃陛下だから、気付いた。
義父も夫も、国王としては問題ないが、1つの家庭を持つ父や夫としては、この上ないジャンク品だということを。
家庭内に愛の在り処を作らず、ただ1人の他人に愛を乞い続け、叶うことがなくなったショックで自らを壊した義父。
実の家族との愛を得られず、父と父の乞う人との間で疑似家族になりきり、愛を享受しようともがき苦しむ中、ダルクという本物の家族愛を体現する存在の出現に、現実を突きつけられ、悲鳴を上げる心に支配され、愛された存在を傷つけて、拠り所にしていた疑似家族を自らの手で壊してしまった夫。
愚かで可哀想な父子。
しかし、愚かで可哀想だからといって、他人の娘であり、高位貴族子女であった王妃陛下を蔑ろにしてよいわけはない。
王妃陛下は、滾る思いを内に秘めながら、機会を待ち続けた。
王妃陛下の理想の家族、理想の王家を王妃陛下が自身の手で現実のものにする。
若くてかっこいい、地位も名誉もあり、まだ他の女の手垢がついていない15歳の美少年3人組。
国内のみならず、国外でも、飛ぶ鳥を落とす勢いで、同世代に限らず女性票を積み上げていく。
結婚して、王子妃、王子妃がだめでも、王子の側近の公爵子息とくっつきたい。
フィリップ殿下の成人王族としての公務開始により、3人の花嫁の座をかけたキャットファイトの参戦者が国外にまで広がったのである。
王妃陛下は毎日ご機嫌麗しい。
自慢の愛息子フィリップ殿下に釣書きが殺到しているからだ。
「きっと、国内に、理想の女性がいないから、男がいいなんて言い出したのよ。」
愛息子のためにとびっきりの優良物件を見つけなくては。
手塩にかけた息子は、国内のみならず国外でも大評判。
王妃陛下の理想をこれでもかと詰め込むように教育した成果が、世界中に認められた。
義父の育てた上の息子達は、コーハ王家という底上げがなければ、女性に相手にされなかったに違いない。
王家の男子に生まれながら、女性に不人気なんて、許されるとでも思っているのかしら?
息子の人気は、母の人気に直結する。
夫の廃嫡騒動といい、義父にあたる先代国王陛下は、王妃陛下の結婚生活を引っ掻き回すだけ引っ掻き回した挙げ句、前後不覚になってしまった。
引っ掻き回した理由も、前後不覚になった理由も、辺境の子爵家当主が原因なんて、馬鹿にしているにもほどがある。
夫は、撤回されたものの、義父に廃嫡を申し付けられたことが、よっぽど堪えたようだ。健康上の理由から、王族として生きる道がないと断定されていた弟を国王陛下は歯牙にもかけていなかった。
血縁上は実弟だが、最初から臣籍降下の決まっている弟と家族として付き合ったことはない。国王陛下の家族像は、父と父の友人であるガラン子爵家の先代当主と自分の3人で完結していた。
先代王妃が、妹の出産で命を落とす前は、母である先代王妃も家族の枠に入っていたかもしれないが。
3人きりの閉鎖空間に、実弟を踏み込ませまいと頑張っていた。
自分より庇護が必要な実弟に、自分の立ち位置を脅かされるのを恐れたのだ。
先代国王陛下は、実の父子でありながら、国王陛下の感情に疎かった。
そもそも、我が子に関心を持っていたのだろうか?
先代国王陛下の感情のベクトルは、ガラン子爵家の先代当主からブレたことがなかった。
国王陛下の婚約者として、幼い頃から王家の側にいて、王家の外から王家を見てきた王妃陛下だから、気付いた。
義父も夫も、国王としては問題ないが、1つの家庭を持つ父や夫としては、この上ないジャンク品だということを。
家庭内に愛の在り処を作らず、ただ1人の他人に愛を乞い続け、叶うことがなくなったショックで自らを壊した義父。
実の家族との愛を得られず、父と父の乞う人との間で疑似家族になりきり、愛を享受しようともがき苦しむ中、ダルクという本物の家族愛を体現する存在の出現に、現実を突きつけられ、悲鳴を上げる心に支配され、愛された存在を傷つけて、拠り所にしていた疑似家族を自らの手で壊してしまった夫。
愚かで可哀想な父子。
しかし、愚かで可哀想だからといって、他人の娘であり、高位貴族子女であった王妃陛下を蔑ろにしてよいわけはない。
王妃陛下は、滾る思いを内に秘めながら、機会を待ち続けた。
王妃陛下の理想の家族、理想の王家を王妃陛下が自身の手で現実のものにする。
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