フィリス・ガランの近衛生活

第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった？

152.第4王子フィリップ殿下が、ボクといると楽しいから、もっと会いたいとお誘いがくるよ。ボク、楽しくなかったから、気が乗らないなあ。

ウィルソンのお家のお茶会は無事に終わって、レオナルドのお家でもお茶会に参加したら、ちゃんとしたお茶会だった。

どちらにも1回ずつ行って、
『ボクを呼びつけたり、ボクの予定を勝手に作ることはまかりならん。茶会の責任者に免じて、今回は騒がないでいてやる。』
と言って帰ってきた。


お茶会屋さんは、閉店。

次の招待状がきたけど、行かないと返したら、理由がほしい、だって。

理由なんて、行きたくないから行かない、だよ。

ボクに行きたくない理由を聞く前にすること、あるよねえ？

断ったら、交流会への参加を打診された。

交流会？ボクには、もう交流する意義がないよ。

不参加。

参加しませんか？

不参加。

ぜひお越しください。

不参加。

お会いできる日を楽しみにしています。

不参加。

判を押したように、同じ返しを続けていたら、ウィルソンとレオナルドが面会を求めてきた。

『慣れない礼儀作法を身につけて、ボクを楽しませたことを自慢に思うと良い。』

というお題目を唱えた後、久しぶりに話をしたよ。

ウィルソンとレオナルドのご主人である第4王子フィリップ殿下は、
『ウィルソンとレオナルドのお家で1回ずつ開催した茶会でのフィリスと過ごした時間が楽しくて忘れられない。』
んだそうだ。

「ボク、ウィルソンとレオナルドがいたから、あの場に留まったけれど、いなかったら、席を立っているから。」
フィリップ殿下は楽しくても、ボクは、ね？

ただ、他の貴族子弟と交流しようとしても、王子様を断ってばかりいると、相手の貴族子弟が恨まれるから、何回かに1回は参加して、後は友達付き合いをすることにしたよ。

ボクの場合は、お友達だけど、ご令嬢の場合、恨み恨まれから、意中の相手と結婚できなくされたりすることがあるんだって。

交流会で、友達はもういるから、次は、行楽先によい王都情報を集めたりとか、目的を変えてみることにする。