フィリス・ガランの近衛生活

第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった？

116.ラウルの姉は、事実の矛盾に気付いた？あれ、国王陛下の周辺に問題ありじゃない？

「お父様、国王陛下に近い人物の中に、陛下から離れたことがない人物はいますか？王子殿下の教育や側近選びにまで関われる方で。
その方は、国王陛下の考え方に影響を与えたり、心にするりと入り込むことが出来る人物です。

交流会に参加したガラン子爵家のお子様達に、全ての王子殿下が側近込みで問題を起こしにいく理由がありますか？

父である国王陛下の失敗を子ども全員が模倣するかのように繰り返す。

糸を引いている人間はいませんか？

時間勝負なので、離れたことがある人物は除外しておきましょう。

国王陛下と全ての王子殿下、その側近たちに影響を与え続けることが出来る者です。

全員揃って、同じ思考パターンと同じ行動パターンを繰り返すのは、同一人物が原因の可能性が高いです。」
姉は、一転して、真面目に話している。

「今、心当たりがないなら、至急、調査に手をつけましょう。その人物が、何らかの意図を隠し持っていないとも限りません。」
姉の訴えに父もすぐ同意した。

「国王陛下が子どもの教育に失敗したかと思っていたが、違う可能性があるね。」

「はい。先程のお母様の言い分が通っているなら、起こらなかったか、未然に防げていたはずです。」
と姉。