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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

66.少年ポロンが、田舎から王都に出てきて、初めて親切にしてくれた王都の男。彼女との仲。お金のこと。家のこと。何でも相談してしまう。

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ポロンに仕事を紹介してくれた親切な男が、心配そうに声をかけてきた。
「ポロン、家に帰らないのか?張り切って借りたんだろ?」

「帰りたくない。家にはダーニャンがいる。」
ポロンは誰かに聞いてほしかった。
支え合えるはずだった、ダーニャンはガラン領にいたときとはもはや別人になっている。

「ケンカしたのか?」

「あいつ、王都に来てから、お金を使うことしかしないんだ。」
ポロンの口は止まらなくなった。

「金、かかるよな。何にでも。」

「ぼくがお金がないと言うと、知らないうちに借りてきて使っているんだ。」

「返すアテあるのか?」

「ないから、借りたらだめ、今あるのだけでも、返してこいっていったら、王都にきたのに、て暴れだすんだ。」
 
「お前、そいつのドコが好きなんだ?」 

「わからない。もう帰りたくない。」

「別れたら?」

「へ?」

「地元で付き合っていて、王都に来たら合わなくなって別れることくらい、あるぞ。」

「そうなのか?」

「ああ。付き合って金貰えるならともかく、金払うなんて、意味がわからねーよ。」

「付き合ったら、金を貰えるものなのか?」

「王都の、オレの友達の紹介に限るけどな。紹介するか?金に困っているんだろ?」

「いいのか?ありがとう。田舎から出てきたばかりで、知っている人がいないんだ。助かる。」

「いいぜー。ついでに住むところ、欲しいか?」

「もちろん。いつからいいのかな?」

「部屋はあるから、今から行けるぜ。案内しようか?」

「ぜひ。」

「じゃ、行こうぜ。1名様、ご案内。」

「良かったー。」

「良かったなー。ダーニャンもきっと喜んでいるんじゃないか?」

「それは、落ち込むかも。」

「何でだよ。円満解決だろ?スッキリ別れられるじゃないか。」

「そっか。」

「そうそう。今日から新しい人生の始まりだ。名前も変わっちゃうかもなー。」

「ええ、名前は気に入っているだけど。」

「まあ、そこは部屋を借りるときに相談すればいいさ。」

「そういうもの?」

「慣れたら、人生を楽しめるぜ。金遣いの荒いダーニャンなんか忘れて、はっちゃけちゃえよ。」

「元気が出てきた!」

「よし、この建物だ。入ったら、おれの紹介できた、ポロンと言えば大丈夫。」

「一緒にきて、友達を紹介してくれないのか?」

「今日は、今から野暮用があんだ、悪いな。まあ、悪いことにはならねー。困っている友達がいる話は前からしてあったから、ポロンの名前を聞いて、帰れとは言わない。むしろ、よく来た!だな。」

「明るく迎えてくれる人なんだな。元の家にある荷物は諦めるよ。ダーニャンのものが増えすぎて、自分のものの在り処がわからないんだ。」

「ダーニャン、やべーやつだな。もう縁切ってしまえよ。」

「そうする。ありがとう。」

ポロンが建物に入ったのを見届けて、男は去っていく。

「こちらこそ、ありがとうだぜ。体を壊さず長いこと稼げるといいな。」

「さあ、今から、彼女さんのお迎えにいかねーと。」

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