フィリス・ガランの近衛生活

第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった？

58.拷問を始めさせないために

フィリスは、拷問器具を見せびらかし、怯えさせたり、いたぶる準備をしている者達をものともせず、首謀者との交渉を開始した。


6人全員、1人も欠けることなく、国に帰る。

そのために、どんなに些細でも拷問は回避しなくてはならない。

耐性のない新人と、体力少な目の班長と副班長の2人。

閉鎖空間で、拷問が始まれば、逃げ場がない。1人だけで終わるはずがない。

まだ誰も拷問に参加していない今なら、相手にも余裕がある。

拷問に代わって、時間を使い、精神も肉体も満足して疲れさせるのだ。

仲良く運動するとしよう。


サブリーとユージュアルは、2人で新人3人が恐怖から我を忘れて、敵を刺激しないように気を配っている。

生き残るための奮闘は日の出まで、と期限をつけて、励ましていた。

自力で打破出来ない状況でも、期限があれば、そこに希望が持てる。


新人3人は、サブリーとユージュアルに任せた。


フィリスは、やるべきことをする。

めくるめく素敵な時間を始めよう。