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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

45.ボクの後輩は、ボクが初めて指導係を務めた男前で現在19歳。

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後輩のお父様にお会いする前に、これから後輩に会うよ。


『ダンシェル・ロナウに連絡、ボクに会いにきて、と。』
フィリスの指示で動いた使用人が、ダンシェル・ロナウに働きかけ、
ダンシェルから
『速やかに王城へ戻るから、待っていて欲しい。』と返事をもらったので、
フィリスは面談室で準備している。


フィリスは、とりわけダンシェルに思い入れがある。


ダンシェル・ロナウはフィリスの4歳年下の近衛。



ダンことダンシェルは、15歳で近衛の入団試験に合格する前に、貴族学校で近衛の養成コースを修了しているの。

コーハ王国は、近衛の入団試験に合格すると、研修期間があるの。

研修は、コーハ王国の顔として1人で外に出られるようになったら、終了すると決まっていて、期間で区切られてはいない。

ボクの研修期間は3年と少し。4年はぎりぎりかからなかったと思う。研修期間としては長かったみたい。

年単位で研修扱いにしておくわけにはいかないからって、指導係4人が、交代でついてくれることになったんだ。

ダンの研修期間は3ヶ月。優秀だよね。

ボク、研修終わって、独り立ちしたから、初めて後輩の指導係をすることになったの。

ボクが19歳。
ダンが15歳。

ダンの他に2人の男爵家のご子息も、ダンと同じ3ヶ月で研修期間か終了したので、3人まとめと面倒をみることになったんだよ。

ダンと同い年で元からダンと仲良しのロウウェル、15歳。

ダンやロウの1歳年上で16歳のレイモンド。

3人とも、期待の新人候補として、入団試験で大注目浴びていた。

3人とも、貴族学校の近衛養成コースを修了していて、学生時代も、学生になる前からも、大人気だったんだって。

3人の評判が伝聞なのは、許して。

ボク、お家のお手伝いするつもりでいたから、社交は気の合うお友達が見つかればよいかな、くらいにのんびり構えていたもの。

3人が人気だったのは、優秀なだけなく、見た目も性格も行動もかっこよかったから。

老若男女、身分の高低を問わず、大人気だったそう。


3人ともタイプの違う美形なの。

ロウウェルは可愛い系美人。
レイモンドは正統派美人。
ダンシェルは色気が悩ましいカッコいい系。

ボクが言っているんじゃないから。周りから、そういう風に評価されているんだよ。


指導係は、ボク1人だと大変だから、領地と王都邸が両方とも、ガランと隣合っている2つの男爵家の次男が1人ずつ、ボクの補佐をしてくれることになったの。



初めての後輩だよ?

ボクは凄く嬉しかったんだけど、後輩は3人とも優秀な上にやんちゃなイタズラっ子だったの。

指導しようとすると、いないんだよね。

ボク達は3人で探し回るんだけど、元気が有り余っている子達で。

探したり、他のお仕事の人に頭下げにいったりしたよ。

乱入してきて、荒らして去っていきました、と、証拠を見せられるんだよね。

指導係としての力不足を詫びて、探すのを続行するんだけど、当時は、行く先々で、ごめんなさいして走っていたよ。

「ここ!」と思って追いかけたら、いつも、もぬけの殻なんだよね。

そんな元気いっぱいな新人は、1年も経たないうちに、ボクの手から離れていったの。

成長は嬉しいけど、寂しかった。

ずっと寂しく思っていたら、なんと。

ダン達3人がまた去年から、戻ってきたの。
ボクのところに。

今度は部下として。

ダンシェル18歳、ロウウェル18歳、レイモンド19歳。

ボクと一緒にボクのもとで近衛でいたい、と言ってくれた。

ボクは幸せだと思う。
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