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第3章 世の中には、異世界転移する男子高校生もいれば、異世界転生する人もいる
27.平民街の役所には、どんなご用事で?
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平民街に行くというのは聞いたが、目的を知らないままである。自分は一体何しにいくんだろうか。
「平民街には、何しに?」
タマキが聞くと役所で見学と返事がきた。
「百聞は一見に如かず。私が良いと言うまで、口を開かないこと。タマキの世界でいうところの社会科見学。見学中、私語は厳禁。」
役所で社会科見学!
俺は本当にファンタジー異世界にいるんだろうか?
「役所に着く前に聞いておきたいんだけど。」
「何か?」
「この世界に魔法はあるのか、だよ。」
「今、聞くことか?」
社会科見学に関係する質問じゃないのかよ、と顔が語っている。
「だって、異世界に来たはずなのに、炊事、洗濯、掃除、読み書きしていたら、一歩も外に出ないうちに1ヶ月終わってたんだぞ。炊事、洗濯、掃除、全部、手作業だし、不思議なものは1つもない。前の世界との違いが文字くらいしか思い浮かばない。」
「使わないものがあってもな。手作業で足りているのに。」
魔導具に憧れはないの?
この世界で生まれ育つと珍しくないのか?
「道具は、使っても使わなくても、メンテナンスがいる。買って終わりではない。手間と維持費がいる。故障したら修理代もかかる。使わず片付けても、場所をとる。いらない。」
まさか、隣を歩いているのは、断捨離の達人だったのか?
特殊能力が断捨離という貴族の執事がいる異世界。
「使わないからうちにない、とは思いもしなかった。家主が月2日しかいない、だらだらする家という目的を考えたら、買わないのは正解なのか。」
昼寝スペースにトレーニングマシンはいらない、とか、そういう感じ。
どうしても気になるなら、と引率者が情報を追加してきた。
「役所にはある。利用者がそれなりにいて、あると便利だから。」
「見たら、それと分かる?」
「分からなかったら、社会科見学が終わってから聞いてこい。」
「つまり、見たことがないものが、魔導具ということね。」
話していたら、役所と書いてある建物が見えてきた。
「最後に、もう1つ。俺は、役所で、何を見学するんだ?」
「役所が仕事をどんな分担で回しているかを知ると、仕事の流れが理解し易い。」
「俺は、今後役所で働くとか、お使いにいく予定があるのか?」
「お使いは、おいおい。役所で働くときは、工作員とわからないようにな。」
工作員?何か、聞こえたような?
「空耳?」
「何はともあれ、拷問に耐性をつけてからでないと。」
しれっと流されているけど、現代の日本人高校生に工作員は無理だよ。スパイも無理だから。
「待って、魔導具の話題のときは、ファンタジーぽかったのに。よりによって、ハードボイルドに突入する?」
「平民街には、何しに?」
タマキが聞くと役所で見学と返事がきた。
「百聞は一見に如かず。私が良いと言うまで、口を開かないこと。タマキの世界でいうところの社会科見学。見学中、私語は厳禁。」
役所で社会科見学!
俺は本当にファンタジー異世界にいるんだろうか?
「役所に着く前に聞いておきたいんだけど。」
「何か?」
「この世界に魔法はあるのか、だよ。」
「今、聞くことか?」
社会科見学に関係する質問じゃないのかよ、と顔が語っている。
「だって、異世界に来たはずなのに、炊事、洗濯、掃除、読み書きしていたら、一歩も外に出ないうちに1ヶ月終わってたんだぞ。炊事、洗濯、掃除、全部、手作業だし、不思議なものは1つもない。前の世界との違いが文字くらいしか思い浮かばない。」
「使わないものがあってもな。手作業で足りているのに。」
魔導具に憧れはないの?
この世界で生まれ育つと珍しくないのか?
「道具は、使っても使わなくても、メンテナンスがいる。買って終わりではない。手間と維持費がいる。故障したら修理代もかかる。使わず片付けても、場所をとる。いらない。」
まさか、隣を歩いているのは、断捨離の達人だったのか?
特殊能力が断捨離という貴族の執事がいる異世界。
「使わないからうちにない、とは思いもしなかった。家主が月2日しかいない、だらだらする家という目的を考えたら、買わないのは正解なのか。」
昼寝スペースにトレーニングマシンはいらない、とか、そういう感じ。
どうしても気になるなら、と引率者が情報を追加してきた。
「役所にはある。利用者がそれなりにいて、あると便利だから。」
「見たら、それと分かる?」
「分からなかったら、社会科見学が終わってから聞いてこい。」
「つまり、見たことがないものが、魔導具ということね。」
話していたら、役所と書いてある建物が見えてきた。
「最後に、もう1つ。俺は、役所で、何を見学するんだ?」
「役所が仕事をどんな分担で回しているかを知ると、仕事の流れが理解し易い。」
「俺は、今後役所で働くとか、お使いにいく予定があるのか?」
「お使いは、おいおい。役所で働くときは、工作員とわからないようにな。」
工作員?何か、聞こえたような?
「空耳?」
「何はともあれ、拷問に耐性をつけてからでないと。」
しれっと流されているけど、現代の日本人高校生に工作員は無理だよ。スパイも無理だから。
「待って、魔導具の話題のときは、ファンタジーぽかったのに。よりによって、ハードボイルドに突入する?」
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