17 / 1,415
第2章 フィリス、16歳の男子高校生を自分の家に連れてかえる
17.異世界人タマキが日本にいたころ
しおりを挟む
タマキは思った。
今までの16年の人生で、こんなに必死に何かを覚えることあったかな?
初日は、フィリスのお家で暮らす使用人の中で、関わりが確実な数人を紹介してもらった。
午前中は、作業着に着替えて、掃除、洗濯、炊事、庭仕事を実践で学び、午後は学習。
夜は、明日の準備を済ませてから、速やかに就寝。
日本にいたときより、規則正しい生活しているな。
タマキは鏡に写る自分を見る。日本にいた頃より血色がよい。
日本にいたときは、規則正しい生活なんて知らなかったなー。
俺、異世界に来てから、日本を思い出して泣いたりしていないな。
毎日を乗り越えるのに必死だったのが良かった。
日本にいたときは、家族連れが羨ましかったのに。
タマキの父は、女性に人気の男だった。色んな女性に好かれながら、生きていたが、ある時、1人の女性が桁外れの財力でパトロンを申し出た。
タマキの父は、気安く、申し出を受け入れ、2人は楽しく過ごしていた。
しかし、タマキの父は、パトロンの女性の恋人や愛人になったつもりはなかったらしい。
オトナの関係を楽しめる気前の良いセフレだから、お金を出してもらう分は、接待して楽しませ、ついでに自分も楽しむ感覚でいた。
パトロンの女性からもらったお金を貯めて、一般人の他人と結婚した。
相手は既に妊娠していて、お金を貯めたいから、と役所に婚姻届を提出しただけで、式もなく、結婚したと誰かに話すこともなかった。
結婚後も、タマキの父は、パトロンの女性とデートを続けた。
タマキの父にとって、パトロンの女性との関係は、お金を稼ぎ、家族と自分を養うための大事なお仕事。
結婚後は、よりいっそう接待に励んだ。
事情を知らない他人からすると、
身重の妻がいる新婚の夫を侍らして不倫を楽しむ金持ち女と、金につられて、身重の妻をほったらかしている顔だけ男にしか見えない。
パトロンの女性は、周りから、人がいなくなるのを不思議に思い、調べさせていた。
疎遠にならなかった1人が匂わせたことで、不倫関係に陥っていると気付いた女性は、急いで、3人て話し合うことにした。
女性とタマキの父が出会ったとき、互いに独身で、特定の相手もいなかった。女性にとって、タマキの母は、妊娠を盾にタマキの父を奪った見ず知らずの泥棒猫。
タマキの父の口から、弁明でも、言い訳でも、謝罪でも、真心をもらいたかった。
3人で会ってみると、会話を切り出す前から、完全に2対1の図が出来上がっていた。
タマキの父のみならず母も、女性との関係をお仕事だと思っていた。
「高額なママ活だけど、しょせんママ活。
ママ活相手が誰と結婚しようが、関係なくない?
そういうの嫌だって言うなら、ママ活しなければ良かったじゃん。」
タマキの母はパトロン女性に言った。
「仕事なんだから、外で女とセックスするぐらい、擦り傷にもならないわ。」
タマキの母は夫の仕事に寛容だった。
タマキの父は、パトロンの女性に礼を言った。
「今までありがとう。あなたのお陰で、とても楽しかった。自分の家族も持てた。」
「今までうまくいっていたけど、俺が既婚者だと嫌だって言うなら、俺たちの関係はもう無理だと思う。今日で終わりにしよう。」
タマキの父は、何のためらいもなく女性を切り捨てた。
「主人がお世話になりました。」
タマキの母が頭を下げ、若夫婦は仲良く出ていった。
タマキの父とパトロン女性の関係はそこで終わったかに見えた。
今までの16年の人生で、こんなに必死に何かを覚えることあったかな?
初日は、フィリスのお家で暮らす使用人の中で、関わりが確実な数人を紹介してもらった。
午前中は、作業着に着替えて、掃除、洗濯、炊事、庭仕事を実践で学び、午後は学習。
夜は、明日の準備を済ませてから、速やかに就寝。
日本にいたときより、規則正しい生活しているな。
タマキは鏡に写る自分を見る。日本にいた頃より血色がよい。
日本にいたときは、規則正しい生活なんて知らなかったなー。
俺、異世界に来てから、日本を思い出して泣いたりしていないな。
毎日を乗り越えるのに必死だったのが良かった。
日本にいたときは、家族連れが羨ましかったのに。
タマキの父は、女性に人気の男だった。色んな女性に好かれながら、生きていたが、ある時、1人の女性が桁外れの財力でパトロンを申し出た。
タマキの父は、気安く、申し出を受け入れ、2人は楽しく過ごしていた。
しかし、タマキの父は、パトロンの女性の恋人や愛人になったつもりはなかったらしい。
オトナの関係を楽しめる気前の良いセフレだから、お金を出してもらう分は、接待して楽しませ、ついでに自分も楽しむ感覚でいた。
パトロンの女性からもらったお金を貯めて、一般人の他人と結婚した。
相手は既に妊娠していて、お金を貯めたいから、と役所に婚姻届を提出しただけで、式もなく、結婚したと誰かに話すこともなかった。
結婚後も、タマキの父は、パトロンの女性とデートを続けた。
タマキの父にとって、パトロンの女性との関係は、お金を稼ぎ、家族と自分を養うための大事なお仕事。
結婚後は、よりいっそう接待に励んだ。
事情を知らない他人からすると、
身重の妻がいる新婚の夫を侍らして不倫を楽しむ金持ち女と、金につられて、身重の妻をほったらかしている顔だけ男にしか見えない。
パトロンの女性は、周りから、人がいなくなるのを不思議に思い、調べさせていた。
疎遠にならなかった1人が匂わせたことで、不倫関係に陥っていると気付いた女性は、急いで、3人て話し合うことにした。
女性とタマキの父が出会ったとき、互いに独身で、特定の相手もいなかった。女性にとって、タマキの母は、妊娠を盾にタマキの父を奪った見ず知らずの泥棒猫。
タマキの父の口から、弁明でも、言い訳でも、謝罪でも、真心をもらいたかった。
3人で会ってみると、会話を切り出す前から、完全に2対1の図が出来上がっていた。
タマキの父のみならず母も、女性との関係をお仕事だと思っていた。
「高額なママ活だけど、しょせんママ活。
ママ活相手が誰と結婚しようが、関係なくない?
そういうの嫌だって言うなら、ママ活しなければ良かったじゃん。」
タマキの母はパトロン女性に言った。
「仕事なんだから、外で女とセックスするぐらい、擦り傷にもならないわ。」
タマキの母は夫の仕事に寛容だった。
タマキの父は、パトロンの女性に礼を言った。
「今までありがとう。あなたのお陰で、とても楽しかった。自分の家族も持てた。」
「今までうまくいっていたけど、俺が既婚者だと嫌だって言うなら、俺たちの関係はもう無理だと思う。今日で終わりにしよう。」
タマキの父は、何のためらいもなく女性を切り捨てた。
「主人がお世話になりました。」
タマキの母が頭を下げ、若夫婦は仲良く出ていった。
タマキの父とパトロン女性の関係はそこで終わったかに見えた。
27
お気に入りに追加
337
あなたにおすすめの小説
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
英雄様の取説は御抱えモブが一番理解していない
薗 蜩
BL
テオドア・オールデンはA級センチネルとして日々怪獣体と戦っていた。
彼を癒せるのは唯一のバティであるA級ガイドの五十嵐勇太だけだった。
しかし五十嵐はテオドアが苦手。
黙って立っていれば滅茶苦茶イケメンなセンチネルのテオドアと黒目黒髪純日本人の五十嵐君の、のんびりセンチネルなバースのお話です。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
【R18+BL】ハデな彼に、躾けられた、地味な僕
hosimure
BL
僕、大祇(たいし)永河(えいが)は自分で自覚するほど、地味で平凡だ。
それは容姿にも性格にも表れていた。
なのに…そんな僕を傍に置いているのは、学校で強いカリスマ性を持つ新真(しんま)紗神(さがみ)。
一年前から強制的に同棲までさせて…彼は僕を躾ける。
僕は彼のことが好きだけど、彼のことを本気で思うのならば別れた方が良いんじゃないだろうか?
★BL&R18です。
R指定はないけれど、なんでかゲームの攻略対象者になってしまったのだが(しかもBL)
黒崎由希
BL
目覚めたら、姉にゴリ推しされたBLゲームの世界に転生してた。
しかも人気キャラの王子様って…どういうことっ?
✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻
…ええっと…
もう、アレです。 タイトル通りの内容ですので、ぬるっとご覧いただけましたら幸いです。m(_ _)m
.
光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる