2 / 3
束の間の語らい
しおりを挟む
歩いている感覚は、足の裏から伝わってこない。見えている景色は、三条河原だ。
(なんで……どうやって、こんなところに?)
トンッと、肩に重みが生じる。
目の端で捉えた影を見上げれば、あの黒猫が総司の肩に立っていた。
(なんて平衡感覚なんだ)
それとも猫だから、人間の肩に立つという芸当が簡単にできてしまうのだろうか。
ーーここは、幽界のようなもの。
「幽界?」
ということは、死んでしまったということか。
総司は無造作に猫の細い首を掴み、顔の前に掲げる。
「なんてことをしてくれた!」
怒りをあらわにする総司に、黒猫は余裕の表情で尻尾を揺らす。諭すようにも見えるその表情は、反面でバカにされているようにも受け取れる。
尻尾の短く柔らかな毛が、総司の細くなってしまった腕をスルリと撫でた。
ーーそんなに怒ることは無いでしょう。なぜなら、貴方はまだ生きている。
「幽界と言えば死後の世界のことだろう! それなのに、まだ生きているなんてことがあるものか」
怒る総司に、黒猫は呆れた表情を見せた。今度こそ、本気でバカにしている顔だ。
ーーだから、のようなもの、と伝えたではないか。猫の言葉でも、ちゃんと聞きなさい。
「なっ……!」
ーー頭に血を上らせず、冷静になりなさいよ。それでも、一番隊の組長ですか。
総司は、たしかに……と、渋々自制する。黒猫の言うとおり、前線に居たときのような冷静さは欠いていただろう。
黒猫に窘められた悔しさと恥ずかしさを誤魔化すように、咳払いをひとつする。黒猫を地面に下ろしてやり、総司は黄緑色の瞳と視線を合わせた。
「なぜ、こんな場所に連れてきたんだ?」
黒猫は悪戯っ子のように、ペロリと前足を舐めてみせる。
ーー会いたいのでしょ? その、近藤勇という人に。
たしかに、会いたい気持ちはある。現に、さっきは声に出して会いたいと言っていたのだから。
「でも……だからって、なんで」
こんな所に……とぼやきながら、三条河原と思しき場所に視線を巡らせた。
霧がかかったように、明瞭ではない視界。黒猫が言うように、幽界のような場所だからだろうか。どこか陰気な、梅雨の不快感とは違うジメジメとした空気で満ちている。
そんな中で、総司は人影を捉えた。
ザリッザリッと砂利を踏みながら近付いて来る足音。
警戒心を前面に出し、いつもの癖で、どんな動きにも対応できるように全身の筋肉に意識を集中させた。
不思議と咳は出ない。呼吸も、胸の音も落ち着いている。それはまるで、胸を患う前に戻ったかのようだ。
ザリッと、足音が止む。
『やあ、総司じゃないか』
耳に届いた声に、総司は僅かに動揺する。
(まさか、そんなはずはない。でも、本当に……?)
頭を巡った自問は、ほんの数秒にも満たない。本人かどうか探るように、じっと人影に目を凝らす。
(暖かな陽だまりのように穏やかな、あの声は……)
何年も共に暮らしてきたのだ。聞き間違えるはずがない。
総司の唇は呼吸をするように、自然とその名を紡ぐ。
「近藤さん」
『やっぱり総司だ。なぜこんな所に居るんだ?』
懐かしい近藤の声に胸躍らせていた総司だが、途端に息を詰めた。
「なんで、そんな……姿に……っ」
途切れ途切れに出た総司の言葉に、近藤は笑みを浮かべる。
『やぁ……斬首されてしまってね』
自分の頭を両手で抱えていた近藤は、喉仏の辺りから上がない首筋をポリポリと人差し指で掻いた。片手で抱えられている頭には、生前と変わりない苦笑を浮かべている。
それよりなにより。
「斬首? それは、なにかの間違いじゃないんですか!」
近藤は、ずっとご公儀のために尽くしてきた。京の治安を守ってきたのだ。幕府のために、この国のために。
薩摩や長州といった、幕府を倒そうとする勢力と戦ってきたのだ。
(だから、なのか?)
新しい勢力にとって、誰よりも心を賭して尽くしてきた近藤勇という男は、罪人と同じなのか。
悔しくて、力の入りにくくなった手の平を握り締め、怒りに震わせる。
『大久保大和だと名を貫き通していたんだが、顔を知る者が新政府軍に居てね。取り調べから逃れることができなくなってしまったんだ。板橋の処刑場でこうだよ』
近藤の体は、苦笑を浮かべる頭を掲げて見せた。
「だからって、なんで斬首なんですか! せめて、せめて……そう、武士らしく切腹させてくれたら!」
『総司……』
いつもの優しい声と共に、大きく温もりの無い手が、俯く総司の肩に乗る。
『その気持ちだけで、十分だ。ありがとう』
総司が悔しさに歪む顔を上げると、近藤は頭を元あった位置に掲げてくれていた。
『この位置に頭があるほうが、お前は慣れているだろ?』
ニカッと笑う近藤は、総司が知る当時のまま。
死してなお、近藤勇は近藤勇のままだった。
怒りは収まらないながらも、総司は近藤の気遣いに絆(ほだ)されていくのを実感する。怒りに歪んでいた己の表情が、次第に緩んでいくのが分かったからだ。
「いつだったんですか? その……処刑になったのは」
『四月だ』
「四月……」
今は六月。誰も総司に、近藤のことを知らせてくれなかった。
近藤を慕っていた総司に対する気遣いなのか、なんなのか。悔しくて、今度は涙が溢れてくる。
目にいっぱいの涙を浮かべる総司を見て、近藤はまた苦笑を浮かべた。
『こらこら、泣くんじゃない。子供の頃の泣き虫宗次郎に戻ってしまったのか?』
「違いますよ。そんなわけないじゃないですか」
強がってみせるも、涙は溢れることをやめない。ポロリと頬を伝い落ちた。
「これは私の涙ではなく、近藤さんの涙です。どうせ泣くこともしなかったんでしょ? だから、今になって私の目から溢れてくるんです」
『はははっ! なんだ、その理論は』
近藤の笑う声を聞きながら、総司は着物の袖で涙を拭う。
「今は、苦しくないですか?」
総司からの問いに、近藤は笑うことをやめる。そして、そうだな……と呟いた。
『今は、苦しくないぞ。さすがに斬られたときは痛すぎたがな』
笑えない冗談に、今度は総司が苦笑を浮かべる。そして、小さな疑問を口にした。
「死んでからも、その首は元通りに繋がらないんですか?」
『そうだな。今のところ、繋がる気配はなさそうだ』
「ずっと手に持ったままだと、不便ではないですか? 布かなにかで巻いて固定してみてはどうでしょう?」
『まぁ不便ではあるが……ふた月もこうだと、次第に慣れてくるものだよ』
「そんなもんですか」
『ああ。こんなもんだ』
生前と変わらぬ、他愛のない会話が弾む。互いに軽口を叩き合い、ひと段落ついたところで近藤は終わりを告げるように、総司の肩にポンと手を置いた。
『なんの巡り合わせか、会えてよかった』
「あの黒猫が、連れてきてくれたようです……」
総司は、後ろのほうで様子を見守っている黒猫に視線を向ける。近藤は『そうか』と頷き、総司の肩から手を退けた。
『それじゃ、そろそろ行かねばならん』
「はい」
最後になにか言いたいけれど、言葉が浮かんでこない。ただ黙って、会いたかった男の顔を見つめることしかできないでいた。
『大丈夫だ。きっと、また会える。あの世で待っているから、安心しておいで』
「はい……」
ニャアと黒猫がひと声鳴く。
瞬きをすると、そこにはいつもの庭が広がっていた。
(なんで……どうやって、こんなところに?)
トンッと、肩に重みが生じる。
目の端で捉えた影を見上げれば、あの黒猫が総司の肩に立っていた。
(なんて平衡感覚なんだ)
それとも猫だから、人間の肩に立つという芸当が簡単にできてしまうのだろうか。
ーーここは、幽界のようなもの。
「幽界?」
ということは、死んでしまったということか。
総司は無造作に猫の細い首を掴み、顔の前に掲げる。
「なんてことをしてくれた!」
怒りをあらわにする総司に、黒猫は余裕の表情で尻尾を揺らす。諭すようにも見えるその表情は、反面でバカにされているようにも受け取れる。
尻尾の短く柔らかな毛が、総司の細くなってしまった腕をスルリと撫でた。
ーーそんなに怒ることは無いでしょう。なぜなら、貴方はまだ生きている。
「幽界と言えば死後の世界のことだろう! それなのに、まだ生きているなんてことがあるものか」
怒る総司に、黒猫は呆れた表情を見せた。今度こそ、本気でバカにしている顔だ。
ーーだから、のようなもの、と伝えたではないか。猫の言葉でも、ちゃんと聞きなさい。
「なっ……!」
ーー頭に血を上らせず、冷静になりなさいよ。それでも、一番隊の組長ですか。
総司は、たしかに……と、渋々自制する。黒猫の言うとおり、前線に居たときのような冷静さは欠いていただろう。
黒猫に窘められた悔しさと恥ずかしさを誤魔化すように、咳払いをひとつする。黒猫を地面に下ろしてやり、総司は黄緑色の瞳と視線を合わせた。
「なぜ、こんな場所に連れてきたんだ?」
黒猫は悪戯っ子のように、ペロリと前足を舐めてみせる。
ーー会いたいのでしょ? その、近藤勇という人に。
たしかに、会いたい気持ちはある。現に、さっきは声に出して会いたいと言っていたのだから。
「でも……だからって、なんで」
こんな所に……とぼやきながら、三条河原と思しき場所に視線を巡らせた。
霧がかかったように、明瞭ではない視界。黒猫が言うように、幽界のような場所だからだろうか。どこか陰気な、梅雨の不快感とは違うジメジメとした空気で満ちている。
そんな中で、総司は人影を捉えた。
ザリッザリッと砂利を踏みながら近付いて来る足音。
警戒心を前面に出し、いつもの癖で、どんな動きにも対応できるように全身の筋肉に意識を集中させた。
不思議と咳は出ない。呼吸も、胸の音も落ち着いている。それはまるで、胸を患う前に戻ったかのようだ。
ザリッと、足音が止む。
『やあ、総司じゃないか』
耳に届いた声に、総司は僅かに動揺する。
(まさか、そんなはずはない。でも、本当に……?)
頭を巡った自問は、ほんの数秒にも満たない。本人かどうか探るように、じっと人影に目を凝らす。
(暖かな陽だまりのように穏やかな、あの声は……)
何年も共に暮らしてきたのだ。聞き間違えるはずがない。
総司の唇は呼吸をするように、自然とその名を紡ぐ。
「近藤さん」
『やっぱり総司だ。なぜこんな所に居るんだ?』
懐かしい近藤の声に胸躍らせていた総司だが、途端に息を詰めた。
「なんで、そんな……姿に……っ」
途切れ途切れに出た総司の言葉に、近藤は笑みを浮かべる。
『やぁ……斬首されてしまってね』
自分の頭を両手で抱えていた近藤は、喉仏の辺りから上がない首筋をポリポリと人差し指で掻いた。片手で抱えられている頭には、生前と変わりない苦笑を浮かべている。
それよりなにより。
「斬首? それは、なにかの間違いじゃないんですか!」
近藤は、ずっとご公儀のために尽くしてきた。京の治安を守ってきたのだ。幕府のために、この国のために。
薩摩や長州といった、幕府を倒そうとする勢力と戦ってきたのだ。
(だから、なのか?)
新しい勢力にとって、誰よりも心を賭して尽くしてきた近藤勇という男は、罪人と同じなのか。
悔しくて、力の入りにくくなった手の平を握り締め、怒りに震わせる。
『大久保大和だと名を貫き通していたんだが、顔を知る者が新政府軍に居てね。取り調べから逃れることができなくなってしまったんだ。板橋の処刑場でこうだよ』
近藤の体は、苦笑を浮かべる頭を掲げて見せた。
「だからって、なんで斬首なんですか! せめて、せめて……そう、武士らしく切腹させてくれたら!」
『総司……』
いつもの優しい声と共に、大きく温もりの無い手が、俯く総司の肩に乗る。
『その気持ちだけで、十分だ。ありがとう』
総司が悔しさに歪む顔を上げると、近藤は頭を元あった位置に掲げてくれていた。
『この位置に頭があるほうが、お前は慣れているだろ?』
ニカッと笑う近藤は、総司が知る当時のまま。
死してなお、近藤勇は近藤勇のままだった。
怒りは収まらないながらも、総司は近藤の気遣いに絆(ほだ)されていくのを実感する。怒りに歪んでいた己の表情が、次第に緩んでいくのが分かったからだ。
「いつだったんですか? その……処刑になったのは」
『四月だ』
「四月……」
今は六月。誰も総司に、近藤のことを知らせてくれなかった。
近藤を慕っていた総司に対する気遣いなのか、なんなのか。悔しくて、今度は涙が溢れてくる。
目にいっぱいの涙を浮かべる総司を見て、近藤はまた苦笑を浮かべた。
『こらこら、泣くんじゃない。子供の頃の泣き虫宗次郎に戻ってしまったのか?』
「違いますよ。そんなわけないじゃないですか」
強がってみせるも、涙は溢れることをやめない。ポロリと頬を伝い落ちた。
「これは私の涙ではなく、近藤さんの涙です。どうせ泣くこともしなかったんでしょ? だから、今になって私の目から溢れてくるんです」
『はははっ! なんだ、その理論は』
近藤の笑う声を聞きながら、総司は着物の袖で涙を拭う。
「今は、苦しくないですか?」
総司からの問いに、近藤は笑うことをやめる。そして、そうだな……と呟いた。
『今は、苦しくないぞ。さすがに斬られたときは痛すぎたがな』
笑えない冗談に、今度は総司が苦笑を浮かべる。そして、小さな疑問を口にした。
「死んでからも、その首は元通りに繋がらないんですか?」
『そうだな。今のところ、繋がる気配はなさそうだ』
「ずっと手に持ったままだと、不便ではないですか? 布かなにかで巻いて固定してみてはどうでしょう?」
『まぁ不便ではあるが……ふた月もこうだと、次第に慣れてくるものだよ』
「そんなもんですか」
『ああ。こんなもんだ』
生前と変わらぬ、他愛のない会話が弾む。互いに軽口を叩き合い、ひと段落ついたところで近藤は終わりを告げるように、総司の肩にポンと手を置いた。
『なんの巡り合わせか、会えてよかった』
「あの黒猫が、連れてきてくれたようです……」
総司は、後ろのほうで様子を見守っている黒猫に視線を向ける。近藤は『そうか』と頷き、総司の肩から手を退けた。
『それじゃ、そろそろ行かねばならん』
「はい」
最後になにか言いたいけれど、言葉が浮かんでこない。ただ黙って、会いたかった男の顔を見つめることしかできないでいた。
『大丈夫だ。きっと、また会える。あの世で待っているから、安心しておいで』
「はい……」
ニャアと黒猫がひと声鳴く。
瞬きをすると、そこにはいつもの庭が広がっていた。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
幕末レクイエム―誠心誠意、咲きて散れ―
馳月基矢
歴史・時代
幕末、動乱の京都の治安維持を担った新撰組。
華やかな活躍の時間は、決して長くなかった。
武士の世の終わりは刻々と迫る。
それでもなお刀を手にし続ける。
これは滅びの武士の生き様。
誠心誠意、ただまっすぐに。
結核を病み、あやかしの力を借りる天才剣士、沖田総司。
あやかし狩りの力を持ち、目的を秘めるスパイ、斎藤一。
同い年に生まれた二人の、別々の道。
仇花よ、あでやかに咲き、潔く散れ。
schedule
公開:2019.4.1
連載:2019.4.7-4.18 ( 6:30 & 18:30 )
甘ったれ浅間
秋藤冨美
歴史・時代
幕末の動乱の中、知られざるエピソードがあった
語り継がれることのない新選組隊士の話
https://www.alphapolis.co.jp/novel/852376446/419160220
上記の作品を書き上げてから、こちらの作品を進めたいと考えております。
暫しお待ち下さいませ。
なるべく史実に沿って書こうと考えております。
今回、初めて歴史小説を書くので拙い部分が多々あると思いますが、間違いがあった場合は指摘を頂ければと思います。
お楽しみいただけると幸いです。
調べ直したところ、原田左之助さんが近藤さんと知り合ったのは一八六二年の暮れだそうです!本編ではもう出会っております。すみません
※男主人公です
冷たい海
いっき
ライト文芸
満月は遥か彼方、その水平線に沈みゆく。海面に光り輝く永遠の旋律を伸ばしながら。眠りから醒めんとする魂に最大の光を与えながら。
透明となった自らは、月と海と、贈る調べと一体となる。自らの魂を込めたこの箏奏は最愛の、その魂を呼び覚ます。
呼び覚まされし魂は、眩い月を揺らすほどに透明な歌声を響かせる。その歌声は贈る調べと調和して、果てなく広がる海を永遠に青白く輝かせる。
月は海は、この調べは、彼女に永遠の生を与えるであろう。たとえ、自らの生が消えてなくなる日が来たとしても。
永き夜の遠の睡りの皆目醒め
七瀬京
歴史・時代
近藤勇の『首』が消えた……。
新撰組の局長として名を馳せた近藤勇は板橋で罪人として処刑されてから、その首を晒された。
しかし、その首が、ある日忽然と消えたのだった……。
近藤の『首』を巡り、過去と栄光と男たちの愛憎が交錯する。
首はどこにあるのか。
そして激動の時代、男たちはどこへ向かうのか……。
※男性同士の恋愛表現がありますので苦手な方はご注意下さい
時空にかける願いの橋
村崎けい子
ライト文芸
愛のパラドクスをテーマに描く、とある夫婦の物語。
前編「マリッジリングの罠」
翔と亜樹夫婦のマリッジリングには、不思議な機能がついているという。その機能を巡って交錯する二人の愛情。果たしてその行く末は――
後編「パラレル世界にかかる虹」
波塩博士には、忘れられない女性がいる。一目見た時から惹かれていた。
まだ学生だった若き日の彼が、その女性――亜樹を初めてデートに誘ったのは、ある年の七夕のことだった。
本作は、『ショートショート集Ⅲ』に収録した「マリッジリングの罠」の改稿版を前編とし、後編に「パラレル世界にかかる虹」を加えた、もうひとつの物語です。
小さなパン屋の恋物語
あさの紅茶
ライト文芸
住宅地にひっそりと佇む小さなパン屋さん。
毎日美味しいパンを心を込めて焼いている。
一人でお店を切り盛りしてがむしゃらに働いている、そんな毎日に何の疑問も感じていなかった。
いつもの日常。
いつものルーチンワーク。
◆小さなパン屋minamiのオーナー◆
南部琴葉(ナンブコトハ) 25
早瀬設計事務所の御曹司にして若き副社長。
自分の仕事に誇りを持ち、建築士としてもバリバリ働く。
この先もずっと仕事人間なんだろう。
別にそれで構わない。
そんな風に思っていた。
◆早瀬設計事務所 副社長◆
早瀬雄大(ハヤセユウダイ) 27
二人の出会いはたったひとつのパンだった。
**********
作中に出てきます三浦杏奈のスピンオフ【そんな恋もありかなって。】もどうぞよろしくお願い致します。
**********
この作品は、他のサイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる