愛情を注ぐ兄は愛される

ゆうな

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「ユリウス」

メリア母様が俺を抱きながら話しかけてくる。

意識はあるのだが、いかんせん赤ちゃんである。しゃべることはできないし、思うように体も動かない。

「うーうー」

「ふふふ。ユリウス、起きたのね。お腹が空いたかしら?」

そういいメリア母様が母乳を飲ませてくる。

俺は最初躊躇ったのだが、そこは赤ん坊である。口元に出されたものは反射的に吸い付いてしまう。

そのおかげで、最難関だと思われた食事問題はあっさり解決してしまった。

……今、変態とか思った奴いるだろう?楽しんでんじゃねーのとか?

正直に言う。

最初は少しドキドキしてちょっと期待したけどさ(何を←)、

そんないいもんじゃなかった。

本当にただの食事で嬉しいも恥ずかしいも何もない。

ただただ食事なのである。

考えてもみろ。
これは赤ん坊が生きていくために生まれもったもので、これがなかったら困るんだからな。

俺もメリア母様も。

だって赤ん坊は食べ物の概念とかないし、
吸うこともできなかったら何も食べれねーじゃん。

それに、母様は母乳を出さないと胸が張って痛いらしい。

要はwinwinの関係ってやつだ。





うん、言えば言うほど変態ぽくなるからやめよう。


いろいろあったが、俺の異世界ライフが始まったのである。
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