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《第7章》 元カレは、王子様
大人になった二人
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サーシャは決して彼女から視線をそらさない。彼の瞳にある切望や熱っぽさは、六年前と何一つ変わっていなかった。
――どうしよう。どうしよう。
振りほどかなければいけないのに、体が言うことを聞かない。
さっきから、鼓動が強くはげしく跳ねている。
踊っている自分が好きだと言われたことは、どうしようもなく嬉しかった。最近、部屋で一人で踊っていることを伝えてみたら、サーシャがどんな言葉を返してくれるのか、それも気になっていた。
ただ、一つ絶対的な事実があった。
――こわい。どうしてか分からないけど、ちょっと怖い。
サーシャは懐かしい友人だ。今日の彼の言葉はすべて、好意そのものだ。山根にあったような裏は、一切感じられない。しかし瞳子は、高揚していると同時に距離をおきたがっていた。
彼の手を振り払うのは簡単だ。なのにそれが出来ないのは、彼の手がバレエの手でもあるからだ。
彼女が困りきっていると、サーシャの両手はすぼまってきて右手が握りしめられ、最後は小指のあたりをすっと撫ぜあげられた。その官能的な手つきにゾクリとして、小さく息をのむ。
――飛豪さん……。お願い、早く帰ってきて。
彼の手は、サーシャの手と全然違っていた。
もっと大きくて骨太だし、関節はゴツゴツしている。小さな傷跡も沢山あって、客観的には決して美しい手とは言えない。だが、彼女にとっては唯一無二のものだった。
その手がどんな風に自分を甘やかして、高ぶらせて、傷つけるのか瞳子は知りつくしている。あと数時間待てば、彼の手も戻ってくる。その手に触れてからでないと、サーシャの手に応えることはできそうになかった。
バラ色に頬を染めるわけでもなく、手を握りかえしてくるわけでもなく、思い悩んだ様子でされるがままになっている彼女に、サーシャもようやく我にかえる。
「ごめん!」
謝りながら瞳子の手を解放すると、彼はしどろもどろに弁解をはじめた。
「そういう顔させたかった訳じゃないんだ。ただ、僕にとって君って、すごく特別な女の子だったんだ。初めて全幕を踊ったパートナーだったし、君がローザンヌで賞をとった時は、いつか同じ団で一緒に組みたいと本気で思ってたし……」
一時期、お互いに好意をもっていて、それ以上の関係に進んでしまったことまでは、さすがに彼も言葉にしなかった。しかし二人とも六年前の夏の日のことを思い出し、無言で羞恥にうつむいた。
気まずいままグァバジュースを飲みつづける。グラスが空になるころ、彼は再び切なげに瞳子を見つめた。
「とにかく、あの東京駅の動画を観て、君がもう一度踊る気になったんじゃないかと思った。君が踊るなら、僕はどんなダンスでもパートナーとして手をあげたい。だって、今もこっち側の人間だろ? あんなコンディションの悪い環境で、あれだけ踊って、体全部が『わたしを見て‼』って言ってた。それだけ言いたかったんだ……。迷惑をかけたり、傷つけるつもりはなかった」
「……ありがとう、気にかけてくれて。でも、わたしも自分自身がどうしたいか分からないの。レッスンからも遠ざかってるし、今は普通に大学生やってて、再来年卒業だから、仕事を探さなきゃいけない。サーシャも、わたしのお母さんが亡くなったのは聞いてるよね?」
「聞いた。本当はお悔やみも言いたかった」
「いいの。もう終わったことだから。お母さんが亡くなったのと前後して、わたし、経済的に不安定な期間があったの。分かるでしょ? 両親がいない状態で、十代で一人になるってどういう意味か。だから卒業したら安定した収入を稼ぎたいし、バレエみたいにリスクのある仕事につくのも躊躇してしまう。サーシャの言っていること、すごく心惹かれるけど、すぐには決められない」
今の彼女には、ここまでしか言えなかった。彼の誠実に、できるかぎり応えたつもりだ。
本当は借金の存在や飛豪の世話になっていることも伝えた方が誤解はない気がしたが、直観的にそれは避けた。
人と人がどこでどう繋がっているか、表面では見えない。
彼の表の職業や経歴はとりたてて問題ないが、実家や会社に危なそうな繋がりがある。信頼しているからこそ、自分の状況すべてをさらけ出すわけにはいかなかった。
六年分だけ、自分たちは大人になったのだ。サーシャも、彼女が曖昧にした経済状況の詳細を問わなかった。
最後に、彼は「また会いにくるよ。その時まで考えといて」と一つウィンクをして席を立った。一度消した連絡先を、もう一度教えてもらって登録する。
瞳子は下のフロアで服を見たいからと言って、店の前で別れることになった。
軽くハグをして、頬を合わせてリップ音を出すだけのチークキスを左右一回ずつして挨拶する。そう思っていたのに一回目で大きく抱き寄せられ、頬骨のあたりに唇が直接重ねられた。
――嘘っ! ちょっと、これ、どういうこと。
そのまま強く抱きすくめられる。
友達相手にどう抵抗していいのか、穏便にタイミングを待って振りほどけばいいのか、彼女は硬直したまま考えようとした。とにかく、耳元でそよいでいる彼の呼気がくすぐったい。
「サーシャ、やめて。わたし今、好きな人がいて、その人と暮らしてるの」
恐るおそる言いだした、ちょうどその時。
エスカレーター近くにある他店の入口に、見慣れた輪郭の男性が立ちすくんでいることに気づいた。
長身で肩幅が広く、野性味のある日本人ばなれした風貌が、こちらを凝視している。その人物の柔らかなブロンズ色の肌は、彼でしかなかった。
サーシャのキスを頬に受けながら、瞳子は今度こそ本格的に血の気がひいていった。
――どうしよう。どうしよう。
振りほどかなければいけないのに、体が言うことを聞かない。
さっきから、鼓動が強くはげしく跳ねている。
踊っている自分が好きだと言われたことは、どうしようもなく嬉しかった。最近、部屋で一人で踊っていることを伝えてみたら、サーシャがどんな言葉を返してくれるのか、それも気になっていた。
ただ、一つ絶対的な事実があった。
――こわい。どうしてか分からないけど、ちょっと怖い。
サーシャは懐かしい友人だ。今日の彼の言葉はすべて、好意そのものだ。山根にあったような裏は、一切感じられない。しかし瞳子は、高揚していると同時に距離をおきたがっていた。
彼の手を振り払うのは簡単だ。なのにそれが出来ないのは、彼の手がバレエの手でもあるからだ。
彼女が困りきっていると、サーシャの両手はすぼまってきて右手が握りしめられ、最後は小指のあたりをすっと撫ぜあげられた。その官能的な手つきにゾクリとして、小さく息をのむ。
――飛豪さん……。お願い、早く帰ってきて。
彼の手は、サーシャの手と全然違っていた。
もっと大きくて骨太だし、関節はゴツゴツしている。小さな傷跡も沢山あって、客観的には決して美しい手とは言えない。だが、彼女にとっては唯一無二のものだった。
その手がどんな風に自分を甘やかして、高ぶらせて、傷つけるのか瞳子は知りつくしている。あと数時間待てば、彼の手も戻ってくる。その手に触れてからでないと、サーシャの手に応えることはできそうになかった。
バラ色に頬を染めるわけでもなく、手を握りかえしてくるわけでもなく、思い悩んだ様子でされるがままになっている彼女に、サーシャもようやく我にかえる。
「ごめん!」
謝りながら瞳子の手を解放すると、彼はしどろもどろに弁解をはじめた。
「そういう顔させたかった訳じゃないんだ。ただ、僕にとって君って、すごく特別な女の子だったんだ。初めて全幕を踊ったパートナーだったし、君がローザンヌで賞をとった時は、いつか同じ団で一緒に組みたいと本気で思ってたし……」
一時期、お互いに好意をもっていて、それ以上の関係に進んでしまったことまでは、さすがに彼も言葉にしなかった。しかし二人とも六年前の夏の日のことを思い出し、無言で羞恥にうつむいた。
気まずいままグァバジュースを飲みつづける。グラスが空になるころ、彼は再び切なげに瞳子を見つめた。
「とにかく、あの東京駅の動画を観て、君がもう一度踊る気になったんじゃないかと思った。君が踊るなら、僕はどんなダンスでもパートナーとして手をあげたい。だって、今もこっち側の人間だろ? あんなコンディションの悪い環境で、あれだけ踊って、体全部が『わたしを見て‼』って言ってた。それだけ言いたかったんだ……。迷惑をかけたり、傷つけるつもりはなかった」
「……ありがとう、気にかけてくれて。でも、わたしも自分自身がどうしたいか分からないの。レッスンからも遠ざかってるし、今は普通に大学生やってて、再来年卒業だから、仕事を探さなきゃいけない。サーシャも、わたしのお母さんが亡くなったのは聞いてるよね?」
「聞いた。本当はお悔やみも言いたかった」
「いいの。もう終わったことだから。お母さんが亡くなったのと前後して、わたし、経済的に不安定な期間があったの。分かるでしょ? 両親がいない状態で、十代で一人になるってどういう意味か。だから卒業したら安定した収入を稼ぎたいし、バレエみたいにリスクのある仕事につくのも躊躇してしまう。サーシャの言っていること、すごく心惹かれるけど、すぐには決められない」
今の彼女には、ここまでしか言えなかった。彼の誠実に、できるかぎり応えたつもりだ。
本当は借金の存在や飛豪の世話になっていることも伝えた方が誤解はない気がしたが、直観的にそれは避けた。
人と人がどこでどう繋がっているか、表面では見えない。
彼の表の職業や経歴はとりたてて問題ないが、実家や会社に危なそうな繋がりがある。信頼しているからこそ、自分の状況すべてをさらけ出すわけにはいかなかった。
六年分だけ、自分たちは大人になったのだ。サーシャも、彼女が曖昧にした経済状況の詳細を問わなかった。
最後に、彼は「また会いにくるよ。その時まで考えといて」と一つウィンクをして席を立った。一度消した連絡先を、もう一度教えてもらって登録する。
瞳子は下のフロアで服を見たいからと言って、店の前で別れることになった。
軽くハグをして、頬を合わせてリップ音を出すだけのチークキスを左右一回ずつして挨拶する。そう思っていたのに一回目で大きく抱き寄せられ、頬骨のあたりに唇が直接重ねられた。
――嘘っ! ちょっと、これ、どういうこと。
そのまま強く抱きすくめられる。
友達相手にどう抵抗していいのか、穏便にタイミングを待って振りほどけばいいのか、彼女は硬直したまま考えようとした。とにかく、耳元でそよいでいる彼の呼気がくすぐったい。
「サーシャ、やめて。わたし今、好きな人がいて、その人と暮らしてるの」
恐るおそる言いだした、ちょうどその時。
エスカレーター近くにある他店の入口に、見慣れた輪郭の男性が立ちすくんでいることに気づいた。
長身で肩幅が広く、野性味のある日本人ばなれした風貌が、こちらを凝視している。その人物の柔らかなブロンズ色の肌は、彼でしかなかった。
サーシャのキスを頬に受けながら、瞳子は今度こそ本格的に血の気がひいていった。
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