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第112話「万が一、俺がドラゴンと戦わなくとも、無駄にはしない」
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『よし! 主、我から行くぞ!』
ケルベロスは、軽く咆哮すると、ダッシュ!
ドラゴンの群れへ飛び込んだ。
同時に俺は剣を抜き放ち、体内魔力を上げてゆく。
そして、俺はケルベロスの『本気の咆哮』に備える。
彼の咆哮で、身体が麻痺し、行動不能とならぬよう、己の心を強く持つのだ。
改めてケルベロスの作戦を確認する事にした。
ケルベロスがまず『本気の咆哮』でドラゴンどもを威嚇する。
並みの魔物ならばケルベロスの咆哮で麻痺し、半永久的に行動不能となる。
だが、ドラゴンどもはひるむくらいで、しばし動けなくなる。
ケルベロスが急所の、のどをかみ砕き、ドラゴンを数体倒す。
仲間を倒され、混乱するドラゴンどもに対し、ケルベロスが囮となり、残りの注意を引き付ける
ケルベロスに引き付けられ、ドラゴンどもが隙だらけの間に、俺が仕掛ける。
まず俺が得意とする戦法……一撃離脱……ヒットアンドアウェイで、
ドラゴンどもへ、物理攻撃を試す。
もしも物理攻撃がドラゴンどもへ通用しない場合、俺は零距離射撃……接射で、
ドラゴンどもの身体へ、触れそうになるくらい至近距離で攻撃魔法を撃つ。
それでもドラゴンどもに苦戦するようであれば、俺は撤退する。
その場合、ケルベロスがしんがりを務める。
俺のスピードなら楽に逃げ切れる。……という次第。
さてさて!
ドラゴンどもの群れへ飛び込んだケルベロスだが……
数体のかみつき攻撃を楽々かわす。
そして轟くような本気の咆哮!
がああああああああおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!
ケルベロスの咆哮にひるんだドラゴンどもは、「ぴたっ!」と、動きを止めた。
その瞬間!
電光のように反応したケルベロスが、
ドラゴンの、のどぶえへ「がぶっ!」と嚙みついた。
同時にドラゴンの、のどぶえから血しぶきが、「ぶわわっ!」と噴出。
ぐはおおおおおおおおおおおお!!!!!
血をまき散らしながら、悲鳴をあげ、身震いし、暴れるドラゴン。
ケルベロスが、「がぶぶっ!」 と、とどめを刺すがごとく、
のどぶえを噛んだ口に「ぐっ!」と力を入れると、
更に「ぶしゅしゅ!」 とまた血が噴出。
すると!
がくん!!
と全身の力が抜け、ドラゴンの生命反応が消えた!!
絶命……したのだ。
おお!
ケルベロスの奴!
言うだけの事はある!
つえー!
しかし!
俺は確信を得た!
ドラゴンの動きは全然遅い!
そして、今ケルベロスが仕掛けた噛みつき攻撃も俺ならば避けられる!
何故ならやはりドラゴンの動き……噛みつき攻撃がスーパースローのコマ送り。
ケルベロスの嚙みつき攻撃もスローモーションにしか見えなかったからだ。
結論!
ノーマルタイプのドラゴンは、俺の身体能力について来れない!
後は、俺の攻撃力次第!
つらつら考える俺。
その間に、ケルベロスは更に2体都合3体ドラゴンを倒し、駆け出した。
大混乱のドラゴンどもだが、怒った個体が数体、ケルベロスを追う。
『今だ! 主、突撃しろ! そして試してみよ!』
『了解!』
念話で送られて来たケルベロスの合図に応え、俺は大地を蹴ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
驚き戸惑っていたドラゴンどもも、先行組とともにケルベロスの後を追った。
というわけで、俺が向かったのは、ケルベロスが倒したドラゴン3体の死骸がある場所。
え?
すぐ戦わないのかって?
いやいや、俺は用心深いし、考えがある。
ケルベロスも了解済みだ。
さてさて!
俺はまず2体の死骸を収納の腕輪へ搬入。
皮、うろこを始めとして、ドラゴンの部位は良い武器防具となり、高値で取引されるからだ。
ちなみに収納の腕輪は、王都が入るくらいの容量があるから、出現したドラゴン10体入れても容量は楽勝。
万が一、俺がドラゴンと戦わなくとも、無駄にはしない。
え?
しっかりしてるなって?
まあね!
そして、残った1体へ、剣を突き入れてみる。
やはりうろこに覆われた『表皮』は硬い。
生半可な力では切り裂けない。
貫けない。
真横から尾を切り離したが、結構な力が必要であった。
しかし、ケルベロスがかみついた、のどぶえを含め、『裏側』はそれほどでもない。
それほど力を入れずに、ざくざく!っと切り裂き、ぶしゅ!っと貫ける。
よし、これで剣技で戦う力加減、目途がついた。
次に風の魔法も表、裏、両方とも撃ち込んでみる。
距離も回数も、パターンを変えて撃ってみる。
ようし!
加減は分かった。
やはり相当魔力を強力にしないと、表皮は撃ち抜けない。
裏側なら1/3くらいの魔力でいけるかも……
最後はっと!
膂力を試してみよう!
現在、レベル15でSTR:ストレングスは8,000だけど、
体重300kgの魔物までは持ち上げた事がある。
ドラゴンって、重さがどれくらいあるんだろう?
恐竜ブロントサウルスが体長約20m超、体重15トンと考えられているらしいから、近いかもしれない。
桁違いの巨体だし、普通に考えたら、動かすなど到底無理。
だが、トライアルアンドエラー!
レッツチャレンジ!
案の定、ドラゴンの巨体を、少し引きずる事が出来ただけ。
ジャイアントスイングとか、やりたかったが、無理だった。
でも、貴重なデータが取れた。
今後魔物と戦う上で、目安となるデータだ。
俺はいろいろ試した3体目の死骸を収納の腕輪へしまい、ドラゴンの群れを追ったのである。
ケルベロスは、軽く咆哮すると、ダッシュ!
ドラゴンの群れへ飛び込んだ。
同時に俺は剣を抜き放ち、体内魔力を上げてゆく。
そして、俺はケルベロスの『本気の咆哮』に備える。
彼の咆哮で、身体が麻痺し、行動不能とならぬよう、己の心を強く持つのだ。
改めてケルベロスの作戦を確認する事にした。
ケルベロスがまず『本気の咆哮』でドラゴンどもを威嚇する。
並みの魔物ならばケルベロスの咆哮で麻痺し、半永久的に行動不能となる。
だが、ドラゴンどもはひるむくらいで、しばし動けなくなる。
ケルベロスが急所の、のどをかみ砕き、ドラゴンを数体倒す。
仲間を倒され、混乱するドラゴンどもに対し、ケルベロスが囮となり、残りの注意を引き付ける
ケルベロスに引き付けられ、ドラゴンどもが隙だらけの間に、俺が仕掛ける。
まず俺が得意とする戦法……一撃離脱……ヒットアンドアウェイで、
ドラゴンどもへ、物理攻撃を試す。
もしも物理攻撃がドラゴンどもへ通用しない場合、俺は零距離射撃……接射で、
ドラゴンどもの身体へ、触れそうになるくらい至近距離で攻撃魔法を撃つ。
それでもドラゴンどもに苦戦するようであれば、俺は撤退する。
その場合、ケルベロスがしんがりを務める。
俺のスピードなら楽に逃げ切れる。……という次第。
さてさて!
ドラゴンどもの群れへ飛び込んだケルベロスだが……
数体のかみつき攻撃を楽々かわす。
そして轟くような本気の咆哮!
がああああああああおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!
ケルベロスの咆哮にひるんだドラゴンどもは、「ぴたっ!」と、動きを止めた。
その瞬間!
電光のように反応したケルベロスが、
ドラゴンの、のどぶえへ「がぶっ!」と嚙みついた。
同時にドラゴンの、のどぶえから血しぶきが、「ぶわわっ!」と噴出。
ぐはおおおおおおおおおおおお!!!!!
血をまき散らしながら、悲鳴をあげ、身震いし、暴れるドラゴン。
ケルベロスが、「がぶぶっ!」 と、とどめを刺すがごとく、
のどぶえを噛んだ口に「ぐっ!」と力を入れると、
更に「ぶしゅしゅ!」 とまた血が噴出。
すると!
がくん!!
と全身の力が抜け、ドラゴンの生命反応が消えた!!
絶命……したのだ。
おお!
ケルベロスの奴!
言うだけの事はある!
つえー!
しかし!
俺は確信を得た!
ドラゴンの動きは全然遅い!
そして、今ケルベロスが仕掛けた噛みつき攻撃も俺ならば避けられる!
何故ならやはりドラゴンの動き……噛みつき攻撃がスーパースローのコマ送り。
ケルベロスの嚙みつき攻撃もスローモーションにしか見えなかったからだ。
結論!
ノーマルタイプのドラゴンは、俺の身体能力について来れない!
後は、俺の攻撃力次第!
つらつら考える俺。
その間に、ケルベロスは更に2体都合3体ドラゴンを倒し、駆け出した。
大混乱のドラゴンどもだが、怒った個体が数体、ケルベロスを追う。
『今だ! 主、突撃しろ! そして試してみよ!』
『了解!』
念話で送られて来たケルベロスの合図に応え、俺は大地を蹴ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
驚き戸惑っていたドラゴンどもも、先行組とともにケルベロスの後を追った。
というわけで、俺が向かったのは、ケルベロスが倒したドラゴン3体の死骸がある場所。
え?
すぐ戦わないのかって?
いやいや、俺は用心深いし、考えがある。
ケルベロスも了解済みだ。
さてさて!
俺はまず2体の死骸を収納の腕輪へ搬入。
皮、うろこを始めとして、ドラゴンの部位は良い武器防具となり、高値で取引されるからだ。
ちなみに収納の腕輪は、王都が入るくらいの容量があるから、出現したドラゴン10体入れても容量は楽勝。
万が一、俺がドラゴンと戦わなくとも、無駄にはしない。
え?
しっかりしてるなって?
まあね!
そして、残った1体へ、剣を突き入れてみる。
やはりうろこに覆われた『表皮』は硬い。
生半可な力では切り裂けない。
貫けない。
真横から尾を切り離したが、結構な力が必要であった。
しかし、ケルベロスがかみついた、のどぶえを含め、『裏側』はそれほどでもない。
それほど力を入れずに、ざくざく!っと切り裂き、ぶしゅ!っと貫ける。
よし、これで剣技で戦う力加減、目途がついた。
次に風の魔法も表、裏、両方とも撃ち込んでみる。
距離も回数も、パターンを変えて撃ってみる。
ようし!
加減は分かった。
やはり相当魔力を強力にしないと、表皮は撃ち抜けない。
裏側なら1/3くらいの魔力でいけるかも……
最後はっと!
膂力を試してみよう!
現在、レベル15でSTR:ストレングスは8,000だけど、
体重300kgの魔物までは持ち上げた事がある。
ドラゴンって、重さがどれくらいあるんだろう?
恐竜ブロントサウルスが体長約20m超、体重15トンと考えられているらしいから、近いかもしれない。
桁違いの巨体だし、普通に考えたら、動かすなど到底無理。
だが、トライアルアンドエラー!
レッツチャレンジ!
案の定、ドラゴンの巨体を、少し引きずる事が出来ただけ。
ジャイアントスイングとか、やりたかったが、無理だった。
でも、貴重なデータが取れた。
今後魔物と戦う上で、目安となるデータだ。
俺はいろいろ試した3体目の死骸を収納の腕輪へしまい、ドラゴンの群れを追ったのである。
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