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第157話「よっしゃー! ますます、気合が入るぞ!」
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俺は呼吸法を使い、体内魔力をアップし、精神集中。
心の中で『召喚!』と強く念じた。
すると、先ほどと、全く同じ事が起こった。
ごごごごごごごごご!!!!!
不気味な地鳴りとともに、
召喚場には、不可思議な魔法文字が描かれた魔法陣が浮かび上がったのだ。
よおし!
上手く行ったぞ!
基礎召喚術の講師デルフィーヌさんが行った通りだ。
一度召喚に成功した対象――魔物等は、以降、
難しい詠唱等はナッシングで簡単に呼び出す事がOKだと彼女は教えてくれた。
心で念じるだけで、簡単に召喚可能なのであると。
逆に魔物を制御する為、心を囚われないよう注意しながら、
コミュニケーションを取るのが大事なんだって。
であれば、今後はバンバン、ケルベロスを呼び出し、
コミュニケーションを取ってやろう。
そして、そして、この地鳴りだけで、先ほどの決意は何とやら、
うわあ!!!うわあ!!! 何だ!? 何だ!? 何だ!?
きゃああ!!きゃああ!! いやあああああああああ!!!!
などの悲鳴が教室中に飛び交ったのだ。
おいおいおい!
上級召喚術の受講生の皆さん、さっきの覚悟はどこへ行ったの?
と思ったら、
「皆さ~ん! これぐらいで慌てるなんて、情けないですよお! ケルベロスの姿も見えてないじゃないですかあ!」
凛とした声が響き渡る。
おお、この声はシャルロットだ。
思わず振り返ったら、俺に向かい、手を振ってくれていた。
そっか、文字通り有言実行。
シャルロットは、俺への信頼を基にし、恐怖に打ち勝ったようだ。
加えて、超絶美少女の綺麗な声は、鎮静と癒しの効果があるらしい。
怯えの波動が、自身により、無理やり抑え込まれて行くのが分かる。
悲鳴が徐々に、フェードアウトして行った。
ここは一応俺もフォローを、……登場宣言をしておくか。
「は~い、ケルベロス、出ま~す!」
魔法陣に現れたのは、先ほどと同じサイズ。
体長は5m強、体高は2m弱、体毛は輝くような銀色。
3っの頭を持ち、蛇のたてがみと竜の尾を持つ魔獣だった。
うん、間違いなく魔獣ケルベロスだ。
ぎゃああああああああ!!!
うわああああああああ!!!
ひいいいいいいいいい!!!
自身を制しきれなくなったのか、受講生たち男女の絶叫、悲鳴が上がった。
ちらと見れば、講師のアルフォンソさんは……腰を抜かしていた。
ひいいいいと、小さく悲鳴を上げている。
であれば、シャルロットは?
と見たら、笑顔でこちらへ手を振っていた。
おお!
我が彼女ながら、さすがだ!
肝がすわってる!
正対した魔獣は、俺を見て、「ぐるるる」と、低く唸った。
同時に念話が俺の心に響いて来る。
『主よ、望通り、本来の姿で来てやったぞ』
ケルベロスはそう言い、教室をじろりと一瞥。
『やや見世物風なのはいただけないが、我を呼ぶ練習ならば、許してやろう』
そう言ったケルベロスは、「ふっ」と笑ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ふっ」と笑ったケルベロスは、更に言う。
『主よ』
『何だ?』
おお、コミュニケーションがばっちり取れているではないか。
課題順調にクリア中。
思わず笑みを浮かべた俺へ、ケルベロスは、
『複数召喚を望んだか?』
と、いきなり尋ねて来た。
え?
願望として、少し思っただけなのに……心が読まれてる?
まあ、読まれたのは良いとしても、よくよく考えたら、これってまずいかな?
自分という者がありながら、他者を望むとか……
この浮気者!とかケルベロスに怒られそうだ。
しかし、そんな心配は杞憂であった。
人間が思うような嫉妬心は、なかったみたい。
ケルベロスは、淡々と告げて来る。
『主ならば、それぐらい造作もない事。存分に試してみるが良い』
『そ、そうか!』
『うむ、そうだな……複数召喚の練習ならば、ちょうどいい。我の愚弟を呼んでみるが良かろう』
え?
我の愚弟?
俺は記憶をたぐり、思い出す。
魔獣オルトロスか!
確か……どこかの本か、資料でケルベロス同様、見た事がある。
召喚のイメージは何とか出来そうだ。
よし!
いっちょ、やってやるかあ!
複数召喚!
強靭な魔獣2体を従える俺……かっこいい!
決意した俺は、心の中にオルトロスのイメージを思い浮かべる。
ああ、そうだ……
念の為、宣言というか、ギャラリーへは、断っておいた方が良いだろう。
「このまま、複数召喚にチャレンジしま~す」
そんな俺の決意を聞き、ただひとり元気なシャルロットは、
「頑張ってえ! エルくうん!」
と声援を送ってくれた。
よっしゃー!
ますます、気合が入るぞ!
「ビナー、ゲブラー、我に忠実なるしもべを与えられたし!」
すると、またまた、全く同じ事が起こった。
ごごごごごごごごご!!!!!
不気味な地鳴りとともに、
召喚場には、不可思議な魔法文字が描かれた魔法陣が浮かび上がったのだ。
そして、体長は5m強、体高は2m弱、体毛は闇に溶け込むようなつやつやした漆黒。
ふたつの頭を持ち、蛇のたてがみと竜の尾を持つ魔獣が現れたのである。
心の中で『召喚!』と強く念じた。
すると、先ほどと、全く同じ事が起こった。
ごごごごごごごごご!!!!!
不気味な地鳴りとともに、
召喚場には、不可思議な魔法文字が描かれた魔法陣が浮かび上がったのだ。
よおし!
上手く行ったぞ!
基礎召喚術の講師デルフィーヌさんが行った通りだ。
一度召喚に成功した対象――魔物等は、以降、
難しい詠唱等はナッシングで簡単に呼び出す事がOKだと彼女は教えてくれた。
心で念じるだけで、簡単に召喚可能なのであると。
逆に魔物を制御する為、心を囚われないよう注意しながら、
コミュニケーションを取るのが大事なんだって。
であれば、今後はバンバン、ケルベロスを呼び出し、
コミュニケーションを取ってやろう。
そして、そして、この地鳴りだけで、先ほどの決意は何とやら、
うわあ!!!うわあ!!! 何だ!? 何だ!? 何だ!?
きゃああ!!きゃああ!! いやあああああああああ!!!!
などの悲鳴が教室中に飛び交ったのだ。
おいおいおい!
上級召喚術の受講生の皆さん、さっきの覚悟はどこへ行ったの?
と思ったら、
「皆さ~ん! これぐらいで慌てるなんて、情けないですよお! ケルベロスの姿も見えてないじゃないですかあ!」
凛とした声が響き渡る。
おお、この声はシャルロットだ。
思わず振り返ったら、俺に向かい、手を振ってくれていた。
そっか、文字通り有言実行。
シャルロットは、俺への信頼を基にし、恐怖に打ち勝ったようだ。
加えて、超絶美少女の綺麗な声は、鎮静と癒しの効果があるらしい。
怯えの波動が、自身により、無理やり抑え込まれて行くのが分かる。
悲鳴が徐々に、フェードアウトして行った。
ここは一応俺もフォローを、……登場宣言をしておくか。
「は~い、ケルベロス、出ま~す!」
魔法陣に現れたのは、先ほどと同じサイズ。
体長は5m強、体高は2m弱、体毛は輝くような銀色。
3っの頭を持ち、蛇のたてがみと竜の尾を持つ魔獣だった。
うん、間違いなく魔獣ケルベロスだ。
ぎゃああああああああ!!!
うわああああああああ!!!
ひいいいいいいいいい!!!
自身を制しきれなくなったのか、受講生たち男女の絶叫、悲鳴が上がった。
ちらと見れば、講師のアルフォンソさんは……腰を抜かしていた。
ひいいいいと、小さく悲鳴を上げている。
であれば、シャルロットは?
と見たら、笑顔でこちらへ手を振っていた。
おお!
我が彼女ながら、さすがだ!
肝がすわってる!
正対した魔獣は、俺を見て、「ぐるるる」と、低く唸った。
同時に念話が俺の心に響いて来る。
『主よ、望通り、本来の姿で来てやったぞ』
ケルベロスはそう言い、教室をじろりと一瞥。
『やや見世物風なのはいただけないが、我を呼ぶ練習ならば、許してやろう』
そう言ったケルベロスは、「ふっ」と笑ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ふっ」と笑ったケルベロスは、更に言う。
『主よ』
『何だ?』
おお、コミュニケーションがばっちり取れているではないか。
課題順調にクリア中。
思わず笑みを浮かべた俺へ、ケルベロスは、
『複数召喚を望んだか?』
と、いきなり尋ねて来た。
え?
願望として、少し思っただけなのに……心が読まれてる?
まあ、読まれたのは良いとしても、よくよく考えたら、これってまずいかな?
自分という者がありながら、他者を望むとか……
この浮気者!とかケルベロスに怒られそうだ。
しかし、そんな心配は杞憂であった。
人間が思うような嫉妬心は、なかったみたい。
ケルベロスは、淡々と告げて来る。
『主ならば、それぐらい造作もない事。存分に試してみるが良い』
『そ、そうか!』
『うむ、そうだな……複数召喚の練習ならば、ちょうどいい。我の愚弟を呼んでみるが良かろう』
え?
我の愚弟?
俺は記憶をたぐり、思い出す。
魔獣オルトロスか!
確か……どこかの本か、資料でケルベロス同様、見た事がある。
召喚のイメージは何とか出来そうだ。
よし!
いっちょ、やってやるかあ!
複数召喚!
強靭な魔獣2体を従える俺……かっこいい!
決意した俺は、心の中にオルトロスのイメージを思い浮かべる。
ああ、そうだ……
念の為、宣言というか、ギャラリーへは、断っておいた方が良いだろう。
「このまま、複数召喚にチャレンジしま~す」
そんな俺の決意を聞き、ただひとり元気なシャルロットは、
「頑張ってえ! エルくうん!」
と声援を送ってくれた。
よっしゃー!
ますます、気合が入るぞ!
「ビナー、ゲブラー、我に忠実なるしもべを与えられたし!」
すると、またまた、全く同じ事が起こった。
ごごごごごごごごご!!!!!
不気味な地鳴りとともに、
召喚場には、不可思議な魔法文字が描かれた魔法陣が浮かび上がったのだ。
そして、体長は5m強、体高は2m弱、体毛は闇に溶け込むようなつやつやした漆黒。
ふたつの頭を持ち、蛇のたてがみと竜の尾を持つ魔獣が現れたのである。
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