119 / 160
第119話「良き秘書! 良き調整役!①」
しおりを挟む
シモンとエステル、ジョゼフ、ジュリエッタの打合せは改めてリスタートされた。
まずは、クランを組む上で担う役割を再確認する。
冒険者ギルドのサブマスター、ジョゼフが口を開く。
「局長、俺達4名ならば、王国の騎士隊や軍というよりも冒険者のクランです。クランの一番シンプルな構成だと探索役、盾役、攻撃役、後方支援役の4つに分けられる……まずは各々の役割を決めましょう」
ジョゼフの言葉に最初に反応したのは、……シモンだ。
「分かった。となれば、探索役と盾役は俺だな」
だがシモンの提案に反論したのはジュリエッタである。
「な! 何を言う! 王国騎士たる私が、当然盾役だろう。攻撃役も兼ねるがな」
ここで、冷静に言葉をはさんだのはエステルである。
「皆さん、私から、各自の役割をご提案しても宜しいでしょうか?」
更にエステルは、シモンに『大いなる味方が加わった事』も告げた。
「局長は先日、召喚魔法で高位の存在を呼び出しました」
シモンが高位の存在を魔法で呼び出した!?
エステルの話は唐突で驚くべきものだった。
ジョゼフとジュリエッタは、びっくりしてしまう。
「こ、こ、高位の存在って?」
「な、な、何を! よ、呼び出したというのだ?」
「うふふ……局長、私からお話しても宜しいですね?」
「ああ、構わないよ」
「では、私からお伝えします。局長が召喚魔法で呼び出したのは伝説の冥界魔獣ケルベロスです」
「はああっ!? ば、ばかな!」
「ケ、ケ、ケルベロスだとぉ!?」
「そして! 更に更にっ! 地の高位魔法が同時に行使可能ですので、盾役として人間大で動きの機敏なゴーレムも召喚出来ます」
「な! 局長が使役するのは巨大ゴーレムだけではないのですか!」
「それもっ! ケルベロスと同時に呼び出せるのか?」
ジョゼフとジュリエッタの疑問に対し、エステルはすまし顔で、
「はい! という事で局長、ご指示を!」
シモンにクロージングを要請した。
「ああ、という事で、変更する可能性もあるが……基本的に探索役は俺とケルベロス。盾役はゴーレムが担い、ケルベロスも兼務。攻撃役は、ケルベロス、ゴーレム、俺が兼務で、ジュリエッタも担当する。後方支援役はエステルとジョゼフに任せたぞ」
「う! あ、ああ、分かりましたよ」
「りょ、了解したぞ」
あまりにも……あまりのも圧倒的な戦力を加えたシモンの決定に……
ジョゼフとジュリエッタが異議を唱える事は不可能だった。
「だからさ、オーガ100体なんか、俺ひとりで充分だって言ったのに……」
思わずつぶやいたシモンの独り言。
対して、エステルはきっぱりと、
「局長! だめです! それは断固! ……却下です!」
微笑みながら、怖い眼差しで言い切ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
更にシモンは話を続ける。
「小村から西へ約20Km の森林にオーガの群れが100体。こちらはもう概要を説明したな。……更に2案件あるんだ。その森林から西へ約10Kmの渓谷内にゴブリンの群れ2,000体が、更にその渓谷から少し下流へ下った広大な湿地帯にリザードマン約500体といったところか……まあ、これくらいなら村に戻らず3連チャンぶっ続け、俺達4人だけで充分だろう」
高難度案件3連発。
それをたった4人で完遂しようとするシモン。
またも仰天したのは、ジョゼフとジュリエッタだ。
「おいおい、これくらいなら充分って……局長は何言ってるんすか! オーガだけでも大変なのに、ゴブリン2,000体に、リザードマン500体っすか! ギルドなら、最低でも上級ランカー100名以上で挑む高難度案件ですよっ!!」
「そうだ!! 騎士隊だって、私のような魔法騎士を入れて最低でも100名は必要だぞ。ちなみに王国軍なら一個大隊、いや一個師団は必要と言い切れる。当然装備は万全にしてだ!」
「え~! さすがに大げさだろ! それに、そんなん頼んだら、ウチの予算が底ついちまうよ」
ここで意外にもシモンへブレーキをかけたのが、彼の味方であるはずのエステルである。
「局長!」
「お、おう! 何だい、エステル」
「はい! ジョゼフ局員とジュリエッタ局員の心配も尤もです。局長が倒されたオーク100体と捕縛した山賊1,000人の実績はとりあえず置いておきましょう。まずはオーガ100体討伐の完遂を目指すのです。オーガの討伐をなし得た以降は討伐メンバー全員の健康状態と状況を見て、成り行きという事で! ……いかがでしょう?」
「様子を見て、成り行き……健康状態と状況次第か。う~ん、道理だな、分かった」
「それと! 3案件の討伐予算はすでに申請中ですが、改めて次官補へ、今のふたりのご意見を基に再申請しておきましょう」
「お、おう! それも分かった。ウチの局のダークサイド化は避けなきゃな」
「と、いう事で、おふたかたには、ギルド及び騎士隊が参加する討伐作戦立案の提示を見積付きでお願い致します……宜しいでしょうか?」
エステルは良き秘書であるとともに、シモンと局員の間に立てる良き調整役のようである。
「ああ、納得した! そして無謀とは思うが、局長の意見も尊重しよう。我々4人で行う作戦の方も、ジュリエッタと相談する」
「うむ、了解だ!」
ジョゼフとジュリエッタは顔を見合わせ、苦笑すると……
大きく頷いていたのである。
まずは、クランを組む上で担う役割を再確認する。
冒険者ギルドのサブマスター、ジョゼフが口を開く。
「局長、俺達4名ならば、王国の騎士隊や軍というよりも冒険者のクランです。クランの一番シンプルな構成だと探索役、盾役、攻撃役、後方支援役の4つに分けられる……まずは各々の役割を決めましょう」
ジョゼフの言葉に最初に反応したのは、……シモンだ。
「分かった。となれば、探索役と盾役は俺だな」
だがシモンの提案に反論したのはジュリエッタである。
「な! 何を言う! 王国騎士たる私が、当然盾役だろう。攻撃役も兼ねるがな」
ここで、冷静に言葉をはさんだのはエステルである。
「皆さん、私から、各自の役割をご提案しても宜しいでしょうか?」
更にエステルは、シモンに『大いなる味方が加わった事』も告げた。
「局長は先日、召喚魔法で高位の存在を呼び出しました」
シモンが高位の存在を魔法で呼び出した!?
エステルの話は唐突で驚くべきものだった。
ジョゼフとジュリエッタは、びっくりしてしまう。
「こ、こ、高位の存在って?」
「な、な、何を! よ、呼び出したというのだ?」
「うふふ……局長、私からお話しても宜しいですね?」
「ああ、構わないよ」
「では、私からお伝えします。局長が召喚魔法で呼び出したのは伝説の冥界魔獣ケルベロスです」
「はああっ!? ば、ばかな!」
「ケ、ケ、ケルベロスだとぉ!?」
「そして! 更に更にっ! 地の高位魔法が同時に行使可能ですので、盾役として人間大で動きの機敏なゴーレムも召喚出来ます」
「な! 局長が使役するのは巨大ゴーレムだけではないのですか!」
「それもっ! ケルベロスと同時に呼び出せるのか?」
ジョゼフとジュリエッタの疑問に対し、エステルはすまし顔で、
「はい! という事で局長、ご指示を!」
シモンにクロージングを要請した。
「ああ、という事で、変更する可能性もあるが……基本的に探索役は俺とケルベロス。盾役はゴーレムが担い、ケルベロスも兼務。攻撃役は、ケルベロス、ゴーレム、俺が兼務で、ジュリエッタも担当する。後方支援役はエステルとジョゼフに任せたぞ」
「う! あ、ああ、分かりましたよ」
「りょ、了解したぞ」
あまりにも……あまりのも圧倒的な戦力を加えたシモンの決定に……
ジョゼフとジュリエッタが異議を唱える事は不可能だった。
「だからさ、オーガ100体なんか、俺ひとりで充分だって言ったのに……」
思わずつぶやいたシモンの独り言。
対して、エステルはきっぱりと、
「局長! だめです! それは断固! ……却下です!」
微笑みながら、怖い眼差しで言い切ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
更にシモンは話を続ける。
「小村から西へ約20Km の森林にオーガの群れが100体。こちらはもう概要を説明したな。……更に2案件あるんだ。その森林から西へ約10Kmの渓谷内にゴブリンの群れ2,000体が、更にその渓谷から少し下流へ下った広大な湿地帯にリザードマン約500体といったところか……まあ、これくらいなら村に戻らず3連チャンぶっ続け、俺達4人だけで充分だろう」
高難度案件3連発。
それをたった4人で完遂しようとするシモン。
またも仰天したのは、ジョゼフとジュリエッタだ。
「おいおい、これくらいなら充分って……局長は何言ってるんすか! オーガだけでも大変なのに、ゴブリン2,000体に、リザードマン500体っすか! ギルドなら、最低でも上級ランカー100名以上で挑む高難度案件ですよっ!!」
「そうだ!! 騎士隊だって、私のような魔法騎士を入れて最低でも100名は必要だぞ。ちなみに王国軍なら一個大隊、いや一個師団は必要と言い切れる。当然装備は万全にしてだ!」
「え~! さすがに大げさだろ! それに、そんなん頼んだら、ウチの予算が底ついちまうよ」
ここで意外にもシモンへブレーキをかけたのが、彼の味方であるはずのエステルである。
「局長!」
「お、おう! 何だい、エステル」
「はい! ジョゼフ局員とジュリエッタ局員の心配も尤もです。局長が倒されたオーク100体と捕縛した山賊1,000人の実績はとりあえず置いておきましょう。まずはオーガ100体討伐の完遂を目指すのです。オーガの討伐をなし得た以降は討伐メンバー全員の健康状態と状況を見て、成り行きという事で! ……いかがでしょう?」
「様子を見て、成り行き……健康状態と状況次第か。う~ん、道理だな、分かった」
「それと! 3案件の討伐予算はすでに申請中ですが、改めて次官補へ、今のふたりのご意見を基に再申請しておきましょう」
「お、おう! それも分かった。ウチの局のダークサイド化は避けなきゃな」
「と、いう事で、おふたかたには、ギルド及び騎士隊が参加する討伐作戦立案の提示を見積付きでお願い致します……宜しいでしょうか?」
エステルは良き秘書であるとともに、シモンと局員の間に立てる良き調整役のようである。
「ああ、納得した! そして無謀とは思うが、局長の意見も尊重しよう。我々4人で行う作戦の方も、ジュリエッタと相談する」
「うむ、了解だ!」
ジョゼフとジュリエッタは顔を見合わせ、苦笑すると……
大きく頷いていたのである。
0
お気に入りに追加
471
あなたにおすすめの小説
追放された最弱ハンター、最強を目指して本気出す〜実は【伝説の魔獣王】と魔法で【融合】してるので無双はじめたら、元仲間が落ちぶれていきました〜
里海慧
ファンタジー
「カイト、お前さぁ、もういらないわ」
魔力がほぼない最低ランクの最弱ハンターと罵られ、パーティーから追放されてしまったカイト。
実は、唯一使えた魔法で伝説の魔獣王リュカオンと融合していた。カイトの実力はSSSランクだったが、魔獣王と融合してると言っても信じてもらえなくて、サポートに徹していたのだ。
追放の際のあまりにもひどい仕打ちに吹っ切れたカイトは、これからは誰にも何も奪われないように、最強のハンターになると決意する。
魔獣を討伐しまくり、様々な人たちから認められていくカイト。
途中で追放されたり、裏切られたり、そんな同じ境遇の者が仲間になって、ハンターライフをより満喫していた。
一方、カイトを追放したミリオンたちは、Sランクパーティーの座からあっという間に転げ落ちていき、最後には盛大に自滅してゆくのだった。
※ヒロインの登場は遅めです。
ざまぁから始まるモブの成り上がり!〜現実とゲームは違うのだよ!〜
KeyBow
ファンタジー
カクヨムで異世界もの週間ランク70位!
VRMMORゲームの大会のネタ副賞の異世界転生は本物だった!しかもモブスタート!?
副賞は異世界転移権。ネタ特典だと思ったが、何故かリアル異世界に転移した。これは無双の予感?いえ一般人のモブとしてスタートでした!!
ある女神の妨害工作により本来出会える仲間は冒頭で死亡・・・
ゲームとリアルの違いに戸惑いつつも、メインヒロインとの出会いがあるのか?あるよね?と主人公は思うのだが・・・
しかし主人公はそんな妨害をゲーム知識で切り抜け、無双していく!
俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜
平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。
『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。
この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。
その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。
一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】
異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。
『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。
しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。
そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
辺境の最強魔導師 ~魔術大学を13歳で首席卒業した私が辺境に6年引きこもっていたら最強になってた~
日の丸
ファンタジー
ウィーラ大陸にある大国アクセリア帝国は大陸の約4割の国土を持つ大国である。
アクセリア帝国の帝都アクセリアにある魔術大学セルストーレ・・・・そこは魔術師を目指す誰もが憧れそして目指す大学・・・・その大学に13歳で首席をとるほどの天才がいた。
その天才がセレストーレを卒業する時から物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる