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第9話「ぼっちの辺境デビュー」
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地獄のパワハラ特訓から、更に1か月後……
王都グラン・シャリオからオンボロ乗り合い馬車を乗り継ぎ、国境を越え、隣国シーニュの小さな田舎町へ、更にひなびた小さな村から村へは馬をレンタルし単独移動。
最後は徒歩で未開の奥地へ約10㎞余り……
3週間かけ、ようやく目的地へたどりつき、大型の魔導ディバッグを背負ったシモンの目の前には……崩れかけた石造りの古代遺跡がそびえたっていた。
周囲は人間が全く住まない、うっそうとした未開の森である。
あちこちから野生の獣の声が聞こえて来る。
時折混じる、不気味なうなり声は人喰いの魔物に違いない。
だが、シモンは全く動じていなかった。
この遺跡へたどりつくまでに、数多の魔物の襲撃はあったが……
あっさりと撃退していたからだ。
「ブグロー部長には参ったなぁ、ぺら一枚の指示書で、こんな奥地へ行けってか?」
首を傾げ嘆くシモンの声に対して……
まるで応えるがごとく、どこかで獣が、「うおおおおん」と威嚇するように吼えた。
「見習い期間中の交通費は全額自己負担だって言うし、ウチの商会は何考えてるんだ? 仕事しても下手をすれば大赤字で、その上、命がけだなんて……ホントに冗談じゃない! 全く! 社員を大事にしないダークサイド会社だ」
そう言うとシモンは、肩をすくめ、苦笑した。
「その上、トレジャーハンターのデビュー戦をこんな辺境の古代遺跡、ぼっちでやれってか? 死ねっていうのと同義じゃないか。やっぱ俺は使い捨てかよ」
シモンが落ち着き払って動揺しないのは、彼の強さ以外にも理由がある。
常人を遥かに超えた視力と聴力により、相手が何者なのか、おおよそ予測出来るのと、索敵の魔法を行使する事で、至近距離に敵が不在だと認識が可能。
他にも複数の手だてで、身の安全を担保しているからだ。
相手の姿や声で、襲撃を警戒するのは冒険者が使う基本的な技である。
また魔法使いが敵を捕捉する為に使う索敵の魔法も同じく基本的なものだ。
しかし、シモンの使う魔法やスキルのレベルは全然違っていた。
正確さ、有効範囲等が並の魔法使いや冒険者とは全然違っていたのだ。
シモンには、隠された才能が確かにあった。
そのたぐいまれな才能を目覚めさせたのは、皮肉にも地獄のパワハラ特訓である。
バスチアン以下鬼教官から徹底的にしごかれ……
生と死の狭間に立ち、修羅場を散々、潜り抜けた。
結果、高レベル&ハイスペックの魔法且つスキルを習得したのである。
更にシモンはこの1か月間……自ら地獄の森に出向き、訓練を積んでいた。
王都と森を往復しながら……
トレジャーハンターに必要たる知識を学びつつ、地獄の研修で身につけたこれらの技法を徹底的に磨いていたのである。
結果、ぼう大な知識を得て超博学となった上に、体内魔力が著しく増量。
全ての能力がもっと大幅にビルドアップ。
「このままでは終われない!」と、
燃えるような向学心があったので、新たな魔法とスキルも数多く習得していた。
こうしてシモンは既に……
『賢者』『勇者』と呼ばれる領域の『入り口』へ達しつつあったのだ。
「通って来た森は勿論だけど……遺跡の中にもたくさんの気配があるな。中は魔物でいっぱいか……森はさっき倒したゴブリン、オークにオーガ。ええっと、遺跡の中は……、ほとんどが不死者か」
「ふう」と軽く息を吐いたシモンは誰に見せるでもなく、二ッと笑った。
「ま、いっちょ、やりますか。俺の給金システムは、基本給ゼロの完全歩合制、頑張って売り上げ稼ぐしかないっしょ」
シモンは、そう言うとゆっくりと歩きだし、ぽっかりと開いた遺跡の入り口へ向かった。
やがてその姿は、遺跡の入り口に吸い込まれ、消えて行ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
シモンの予想通り……
遺跡の中は不死者だらけである。
人間の骸骨に魂の残滓がとりついたスケルトン、その魂の残滓そのものである怨念の塊たる亡霊……そしてゾンビ
……彼等は遺跡へ入り込んだ冒険者。
または近隣の住民の成れの果て……らしかった。
「うっわ。やっぱ出たか。カタカタ歩く骸骨に、恨めしい顔のお化けに、腐ったドロドロの死体かよ。あ~あ、……何度見てもぞっとしねぇや……」
コルボー商会の研修は当然、遺跡での探索を想定していた。
それゆえ魔法は不死者に有効な破邪の効果を持つ葬送魔法を徹底的に叩き込む。
シモンは学生時代、基礎を学んでいたので、高位の葬送魔法を比較的早く習得出来た。
鍛錬を積むうちに、シモンは葬送魔法を無詠唱に近い発動で行使出来るようになっている。
「鎮魂歌!」
シモンの両手から神々しい光が放たれると、スケルトンとゾンビはあっという間に塵となり……亡霊は煙のように消え去った。
鍛錬を積んだシモンの葬送魔法は、下手な司祭も裸足で逃げ出すくらい見事なものであった。
「見習い期間中は、商会から給金が出ないから、墓守りのバイトをしておいて良かった。不死者との実戦を積んだのが役に立った。生活費の足しにもなったし」
そう、シモンは不死者対策として、王国の墓地で何度も墓守りのバイトをしていた。
その為に、出現する不死者にはある程度慣れており、臆する事はない。
遺跡の床にはスケルトンが持っていた武器が散乱していた。
だが、どれもさびついていて価値はゼロである。
収拾し、持ち帰る意味はない。
しかし、何か光るものが床に落ちている。
何だろう?
シモンが近付くと、銅製の指輪のようである。
多分、ゾンビと化した元冒険者が身に着けていたものであろう。
指輪を凝視したシモンは、鑑定魔法を発動させた。
心に内なる声が響いて来る。
守護の指輪……
防御力が多少アップ……
価値は……銀貨3枚……
「まあまあの品物だな……持ち主はもう居ないし、ありがたく頂戴しておこう」
シモンは指輪を拾い、革鎧のポケットに入れた。
これが、シモンのトレジャーハンターとしての初仕事であった。
ホッとしたのもつかの間、またも敵が現れた。
今度は、グールである。
補足しよう。
混同される事が多いが、グールは不死者ではない。
生身の人間は勿論、死体を好んで喰らう屍食鬼と呼ばれる低級悪魔だ。
こいつらが、入り込む冒険者を喰らっているに違いない。
「火炎弾!」
今度はシモンの手から炎の球が何発も放たれた。
襲いかかって来たグールどもは、猛炎に包まれ、炭化し、息絶えた。
「大学では鑑定魔法ばっかやってたけど、実は火属性魔法も得意な魔法使いだったなんて皮肉だな……体内魔力も凄く増えたし……」
独り言の通り……
シモンは鍛錬を積むうちに、火と風の高位攻防魔法を習得していた。
レアな複数属性魔法使用者であり、今では鑑定魔法より得手としていた。
「さあ、探索を続けよう。仕掛けられた罠にも気を付けないと……」
大きく頷いたシモンは、更に遺跡の奥へと進んで行ったのである。
王都グラン・シャリオからオンボロ乗り合い馬車を乗り継ぎ、国境を越え、隣国シーニュの小さな田舎町へ、更にひなびた小さな村から村へは馬をレンタルし単独移動。
最後は徒歩で未開の奥地へ約10㎞余り……
3週間かけ、ようやく目的地へたどりつき、大型の魔導ディバッグを背負ったシモンの目の前には……崩れかけた石造りの古代遺跡がそびえたっていた。
周囲は人間が全く住まない、うっそうとした未開の森である。
あちこちから野生の獣の声が聞こえて来る。
時折混じる、不気味なうなり声は人喰いの魔物に違いない。
だが、シモンは全く動じていなかった。
この遺跡へたどりつくまでに、数多の魔物の襲撃はあったが……
あっさりと撃退していたからだ。
「ブグロー部長には参ったなぁ、ぺら一枚の指示書で、こんな奥地へ行けってか?」
首を傾げ嘆くシモンの声に対して……
まるで応えるがごとく、どこかで獣が、「うおおおおん」と威嚇するように吼えた。
「見習い期間中の交通費は全額自己負担だって言うし、ウチの商会は何考えてるんだ? 仕事しても下手をすれば大赤字で、その上、命がけだなんて……ホントに冗談じゃない! 全く! 社員を大事にしないダークサイド会社だ」
そう言うとシモンは、肩をすくめ、苦笑した。
「その上、トレジャーハンターのデビュー戦をこんな辺境の古代遺跡、ぼっちでやれってか? 死ねっていうのと同義じゃないか。やっぱ俺は使い捨てかよ」
シモンが落ち着き払って動揺しないのは、彼の強さ以外にも理由がある。
常人を遥かに超えた視力と聴力により、相手が何者なのか、おおよそ予測出来るのと、索敵の魔法を行使する事で、至近距離に敵が不在だと認識が可能。
他にも複数の手だてで、身の安全を担保しているからだ。
相手の姿や声で、襲撃を警戒するのは冒険者が使う基本的な技である。
また魔法使いが敵を捕捉する為に使う索敵の魔法も同じく基本的なものだ。
しかし、シモンの使う魔法やスキルのレベルは全然違っていた。
正確さ、有効範囲等が並の魔法使いや冒険者とは全然違っていたのだ。
シモンには、隠された才能が確かにあった。
そのたぐいまれな才能を目覚めさせたのは、皮肉にも地獄のパワハラ特訓である。
バスチアン以下鬼教官から徹底的にしごかれ……
生と死の狭間に立ち、修羅場を散々、潜り抜けた。
結果、高レベル&ハイスペックの魔法且つスキルを習得したのである。
更にシモンはこの1か月間……自ら地獄の森に出向き、訓練を積んでいた。
王都と森を往復しながら……
トレジャーハンターに必要たる知識を学びつつ、地獄の研修で身につけたこれらの技法を徹底的に磨いていたのである。
結果、ぼう大な知識を得て超博学となった上に、体内魔力が著しく増量。
全ての能力がもっと大幅にビルドアップ。
「このままでは終われない!」と、
燃えるような向学心があったので、新たな魔法とスキルも数多く習得していた。
こうしてシモンは既に……
『賢者』『勇者』と呼ばれる領域の『入り口』へ達しつつあったのだ。
「通って来た森は勿論だけど……遺跡の中にもたくさんの気配があるな。中は魔物でいっぱいか……森はさっき倒したゴブリン、オークにオーガ。ええっと、遺跡の中は……、ほとんどが不死者か」
「ふう」と軽く息を吐いたシモンは誰に見せるでもなく、二ッと笑った。
「ま、いっちょ、やりますか。俺の給金システムは、基本給ゼロの完全歩合制、頑張って売り上げ稼ぐしかないっしょ」
シモンは、そう言うとゆっくりと歩きだし、ぽっかりと開いた遺跡の入り口へ向かった。
やがてその姿は、遺跡の入り口に吸い込まれ、消えて行ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
シモンの予想通り……
遺跡の中は不死者だらけである。
人間の骸骨に魂の残滓がとりついたスケルトン、その魂の残滓そのものである怨念の塊たる亡霊……そしてゾンビ
……彼等は遺跡へ入り込んだ冒険者。
または近隣の住民の成れの果て……らしかった。
「うっわ。やっぱ出たか。カタカタ歩く骸骨に、恨めしい顔のお化けに、腐ったドロドロの死体かよ。あ~あ、……何度見てもぞっとしねぇや……」
コルボー商会の研修は当然、遺跡での探索を想定していた。
それゆえ魔法は不死者に有効な破邪の効果を持つ葬送魔法を徹底的に叩き込む。
シモンは学生時代、基礎を学んでいたので、高位の葬送魔法を比較的早く習得出来た。
鍛錬を積むうちに、シモンは葬送魔法を無詠唱に近い発動で行使出来るようになっている。
「鎮魂歌!」
シモンの両手から神々しい光が放たれると、スケルトンとゾンビはあっという間に塵となり……亡霊は煙のように消え去った。
鍛錬を積んだシモンの葬送魔法は、下手な司祭も裸足で逃げ出すくらい見事なものであった。
「見習い期間中は、商会から給金が出ないから、墓守りのバイトをしておいて良かった。不死者との実戦を積んだのが役に立った。生活費の足しにもなったし」
そう、シモンは不死者対策として、王国の墓地で何度も墓守りのバイトをしていた。
その為に、出現する不死者にはある程度慣れており、臆する事はない。
遺跡の床にはスケルトンが持っていた武器が散乱していた。
だが、どれもさびついていて価値はゼロである。
収拾し、持ち帰る意味はない。
しかし、何か光るものが床に落ちている。
何だろう?
シモンが近付くと、銅製の指輪のようである。
多分、ゾンビと化した元冒険者が身に着けていたものであろう。
指輪を凝視したシモンは、鑑定魔法を発動させた。
心に内なる声が響いて来る。
守護の指輪……
防御力が多少アップ……
価値は……銀貨3枚……
「まあまあの品物だな……持ち主はもう居ないし、ありがたく頂戴しておこう」
シモンは指輪を拾い、革鎧のポケットに入れた。
これが、シモンのトレジャーハンターとしての初仕事であった。
ホッとしたのもつかの間、またも敵が現れた。
今度は、グールである。
補足しよう。
混同される事が多いが、グールは不死者ではない。
生身の人間は勿論、死体を好んで喰らう屍食鬼と呼ばれる低級悪魔だ。
こいつらが、入り込む冒険者を喰らっているに違いない。
「火炎弾!」
今度はシモンの手から炎の球が何発も放たれた。
襲いかかって来たグールどもは、猛炎に包まれ、炭化し、息絶えた。
「大学では鑑定魔法ばっかやってたけど、実は火属性魔法も得意な魔法使いだったなんて皮肉だな……体内魔力も凄く増えたし……」
独り言の通り……
シモンは鍛錬を積むうちに、火と風の高位攻防魔法を習得していた。
レアな複数属性魔法使用者であり、今では鑑定魔法より得手としていた。
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【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
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