ブラッディーガールを探せ!

縁 遊

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2-⑬ 結局契約したのは…

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「…と言うわけでどちらとも契約は可能なんですけどどうしますか?」

 僕はジェシカさん姉妹に再び会いにやって来た。

 以前に来た時よりも美術品が少なくなっているような気がするけど…気のせいかな?

 変わり無いのは美人姉妹が前回と同じく僕の目の前に並んでソファーに座っている事だ。

 相変わらず眼福です。

 今日もご両親は留守らしく、姉妹だけで出迎えてくれた。だけど…これがバレたら僕に対するご両親の印象悪くないかと心配するよ。

 あっ、だけどいつもブラディーガールと契約をする時は夜中に相手の家を訪れて家族にも挨拶なんてしていないから今までと変わりがないのか…。そう思うと何だか自分が悪い奴に思えてきたな。

「あの…顔色が悪いですが大丈夫ですか?」

 ジェシカさんが僕を気遣い言葉をかけてくれた。

「ご心配をありがとうございます。大丈夫です」

「それなら良かったです。契約の件ですが姉妹二人ともできるなら二人でお願いしたいと思っています」

 ジェシカさんは妹のルシカさんの手を握りながら話している。事前に手紙には書いて知らせていたので二人で話し合ったのだろう。

「私は姉の様になりたいのですが希望は叶うのでしょうか?」

 ルシカさんが僕を疑う様な目で見つめてくる。

「ジェシカさんの様にとは具体的にどうなりたいのでしょうか?」

 僕はルシカさんを安心させるために笑顔でゆっくりと話しかけた。願いが漠然としていては叶える事はできないだろうからね。

 ルシカさんは具体的にと言われるとは思っていなかったのか悩んでいるようだ。

 まあ、言いたいことは分かるような気がするけどね。

 ジェシカさんは女神様の様に美しい女性だからね。同性いや、家族でも憧れるよね。

 うん、僕も気持ちは理解できる。

 ジェシカさんは隣で悩むルシカさんを女神のような微笑みを浮かべて見ている。

「ねぇルシカ…まずは私から契約をして頂いて一年後に貴女が契約をすることにしない?」

「「え?!」」

 ルシカさんと僕の声が部屋に響いた。

「お姉様…でも…」

 ルシカさんは何かを言いたげだがジェシカさんがそれを首を横にふり止めさせた。

「いいえ、やはりこれが一番良いと思います。ねぇ、ルシカそうしましょう」

 姉妹は見つめあい何かを伝えているように見える。

「…わかりましたお姉様。」

 ルシカさんが頷いたのを確認してジェシカさんは僕の方を見た。

「…と言うことで今回は私だけでお願いします」

 この夜、再びジェシカさんの家を訪れて僕はジェシカさんと契約したんだ。

 ジェシカさんの願い事は「美しくなること」だったのは意外だったけどね。今以上に美しくなってどうするんだろう?

 うん、だけど…今思い出してもキュンとする夜だったよ。

 美しいジェシカさんに僕が…。

 ここからは秘密だ。フフッ…。

 あれ?

 そう言えばブラディーボールいつ出てくるのかな?


 
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