104 / 169
2-⑬ 結局契約したのは…
しおりを挟む「…と言うわけでどちらとも契約は可能なんですけどどうしますか?」
僕はジェシカさん姉妹に再び会いにやって来た。
以前に来た時よりも美術品が少なくなっているような気がするけど…気のせいかな?
変わり無いのは美人姉妹が前回と同じく僕の目の前に並んでソファーに座っている事だ。
相変わらず眼福です。
今日もご両親は留守らしく、姉妹だけで出迎えてくれた。だけど…これがバレたら僕に対するご両親の印象悪くないかと心配するよ。
あっ、だけどいつもブラディーガールと契約をする時は夜中に相手の家を訪れて家族にも挨拶なんてしていないから今までと変わりがないのか…。そう思うと何だか自分が悪い奴に思えてきたな。
「あの…顔色が悪いですが大丈夫ですか?」
ジェシカさんが僕を気遣い言葉をかけてくれた。
「ご心配をありがとうございます。大丈夫です」
「それなら良かったです。契約の件ですが姉妹二人ともできるなら二人でお願いしたいと思っています」
ジェシカさんは妹のルシカさんの手を握りながら話している。事前に手紙には書いて知らせていたので二人で話し合ったのだろう。
「私は姉の様になりたいのですが希望は叶うのでしょうか?」
ルシカさんが僕を疑う様な目で見つめてくる。
「ジェシカさんの様にとは具体的にどうなりたいのでしょうか?」
僕はルシカさんを安心させるために笑顔でゆっくりと話しかけた。願いが漠然としていては叶える事はできないだろうからね。
ルシカさんは具体的にと言われるとは思っていなかったのか悩んでいるようだ。
まあ、言いたいことは分かるような気がするけどね。
ジェシカさんは女神様の様に美しい女性だからね。同性いや、家族でも憧れるよね。
うん、僕も気持ちは理解できる。
ジェシカさんは隣で悩むルシカさんを女神のような微笑みを浮かべて見ている。
「ねぇルシカ…まずは私から契約をして頂いて一年後に貴女が契約をすることにしない?」
「「え?!」」
ルシカさんと僕の声が部屋に響いた。
「お姉様…でも…」
ルシカさんは何かを言いたげだがジェシカさんがそれを首を横にふり止めさせた。
「いいえ、やはりこれが一番良いと思います。ねぇ、ルシカそうしましょう」
姉妹は見つめあい何かを伝えているように見える。
「…わかりましたお姉様。」
ルシカさんが頷いたのを確認してジェシカさんは僕の方を見た。
「…と言うことで今回は私だけでお願いします」
この夜、再びジェシカさんの家を訪れて僕はジェシカさんと契約したんだ。
ジェシカさんの願い事は「美しくなること」だったのは意外だったけどね。今以上に美しくなってどうするんだろう?
うん、だけど…今思い出してもキュンとする夜だったよ。
美しいジェシカさんに僕が…。
ここからは秘密だ。フフッ…。
あれ?
そう言えばブラディーボールいつ出てくるのかな?
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説


セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる