ブラッディーガールを探せ!

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88. ヴァン様復活!

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 ヴァン様を包んでいた強い光がだんだんと薄まり中の様子を見ることができるようになった。

「…ヴァン様?」

 光の中から現れたのはいつものヴァン様とは少し違っていた。

「なんだ?なぜ驚いている。この姿は見慣れているだろう」

 人間の姿のヴァン様は確かに何度もみているんだけど…。

「…あそこに鏡があるので、ご自分で確認してみてください」

「は?なぜだ…」

 ヴァン様は不思議そうにしながらも鏡の前に向かった。

「はぁ!?」

 これは自分の姿を鏡で確認したヴァン様の第一声だ。

「な、なんだこれ…。なぜだ…方法は間違っていない…はずだ。それなのに…」

 鏡の前で自分の顔や身体を確かめるように触っている。

「僕が驚いた理由がわかってもらえましたか?」

「…ああ」

 ヴァン様は僕の方を振り返ることもなく、鏡に写る自分の確認をまだしている。

 そんなに気になるんだ。

「なぜ…。あっ!もしかしたら…」

 ヴァン様が何かに気がついたみたいだ。

「骨だ。あれは幼い時に亡くなった親族の物だったのだ。おそらく若返ったのはそれが原因だろう…」

 そう…今の発言でお分かりかと思いますが、ヴァン様の見た目が凄い若返っているんです。

 見た目だと十代くらいに見えるんだよ。前のヴァン様もカッコいい!!!って感じだったけど、若返ったヴァン様はキラキラ美少年という言葉がピッタリだと思う。

 その遺伝子はどこで変化したのかな?もう少し僕にもキラキラな遺伝子が欲しかったよ。

 でもこの見た目なら…。

「これであの人にも堂々と会いに行けますね。もしかしたら一目惚れとかされるかもしれませんよ」

 この見た目なら女性の視線を惹き付けるだろう。

 マリーアさんも年頃の女性だからね。きっと今のヴァン様の姿を見たらドキドキしちゃうんじゃないかな。2人には幸せになってほしいと思っているからね。

「な、何を言って…。大人をからかうな!」

 顔を真っ赤にして睨まれても…ねぇ。

 少年姿もあいまって可愛らしさがアップしてるよ。

「それで…今から会いに行かないんですか?」

「なっ!…お前には関係ない」

 え~!今更関係ないはないでしょう。ブラディーボールを取り戻すのを頑張ったのは僕ですよ。

「…今日は遅いから、また別の日に行く」

 これまた顔を赤くしながら答えるヴァン様…可愛い!

「マリーアの元に行くならここには帰って来ない事になるからな。準備をしなければ…」

 ………?

 今、何かおかしな言葉が聞こえたような気がしたんだけど…気のせいだよね。



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