43 / 169
43. 想像してみた
しおりを挟む僕は急いで家に帰宅して、ヴァン様のいる小屋に向かった。
今日は両親は遅くまで帰って来ないと聞いていたので安心して話ができる。
小屋の中でヴァン様は大きなあくびをしていた。
「ヴァン様に聞きたいことがあるんです」
僕が話しかけると少し体をビクッとさせて僕の方を見た。
『急に話しかけるな!ビックリするではないか』
小屋にノックしないといけないのか?
『聞きたいこと?何だ言ってみろ』
あれって毛繕いかな?翼を舐めている。
「あの…ヴァン様はウルフ族の女性とも契約してましたか?」
『ウルフ族…』
動きを止めて考えているみたい。沈黙の時間が流れてます。覚えてないのかな?
『あっ!思い出したぞ。いる!居たぞ!!ウルフ族のブラッディーガール』
やっぱりヴァン様か!
「そのウルフ族のブラッディーガールとはどんな契約を結んだのか覚えてますか?」
ウルは妹さんの悩みが何かまでは言ってなかったんだよね。でも、知っておいた方がきっと良いよね。
『え~とな、確か…そうだ!毛深いのが嫌だから余分な毛を脱毛して欲しい!だったと記憶している…けど、それがどうかしたのか?』
脱毛!?
それってウルフ族だから全身毛に覆われるのが嫌って事かな?でも、ツルツルになると、それはそれで困らないのかな…。
「あ、実は僕の友人にウルフ族の子がいて話を聞いたもので…。今は妹さんが契約をしたがっているみたいなんです」
だけど、今から契約するのはヴァン様ではなく僕がすることになるからな~。ウルの妹に僕がヴァンパイアだってバレちゃうよね。
しかもあのウルの妹だからきっと体格が良くて僕より力がありそうだな…と少し、本当に少しだけど怖い様な気もするんだよね。
『探す手間が省けたではないか!早速今週末はその屋敷に行って契約をするぞ!』
ヴァン様の鼻息が荒い。興奮しているのか?
前から思っていたけどヴァン様はあのヴァンボールを集めて何がしたいのだろうか?と考えてしまう。
だって掟から考えれば全部集めたとしても完全に人間の姿には戻れなさそうだったしな。
集めてどうしたいのかな?
それに、僕がウルの妹と契約をして一体どんな能力のボールが出来上がるのかな。
ウルフ族と言えばパワーが強いのが有名だよね。やっぱりパワー系統?それとも狼の本能的な物とか?
う~ん、気になる…。
妹さんが僕より大きくなければ契約もしやすいんだけどな~。それとなくウルに聞いてみようかな。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる