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37. 絡み酒の泣き上戸?!
しおりを挟むあれからどうしたかって…?
聞きますか?
あれから僕は何とかヴァン様と話をしようとしたけど、父さんとヴァン様が飲み始めてしまって…。
2人は最初は機嫌良く飲んでいましたが、だんだん酔っぱらってきて呂律も回らず…。
ヴァン様は絡み酒の泣き上戸で、泣きながら父さんに絡んでいましたし、それを見て父さんはケタケタと笑うというカオスな世界が繰り広げられてしまっていたので、僕は話すことを諦めて部屋に戻りました。
ヴァン様に絡まれても困るしね。
でも、せっかく謝ろうと思っていたのにな…。
何だかスッキリしません。
今日はもう寝て明日の学校に備えようかな。
僕はベッドで横になり今日の出来事を振り返りました。
今日って濃い1日だったよね…。
とりあえず一番に考えないといけないのはヴァンボールの話をどうするかだよね。
やっぱりそのまま伝える方が良いよね。
…となると、僕のブラックボールの話からか。
ブラッディーボールがブラッディーボールじゃないって聞いたら信じてくれるかな?
ヴァン様って頑固だからな…。
怒られそうな気がするんだよね。
何て言えばヴァン様を怒らせずに信じてもらえるだろう。
あれ?
もしかして今がチャンスだった?
酔っているヴァン様に全てをありのままに話しても怒られはしないよね。泣かれるか、絡まれるかはわからないけど…。
気がついた僕はベッドから飛び起きてヴァン様の所に急いだ。
寝てるかもしれない…と思ったけど心配いらなかった。
「ハハハ!楽しいコウモリだな~!!泣いてるよー!!!」
「キーキー…」
目の前に広がるカオス…父さんに抱きつく様にヴァン様が泣いている。コウモリに絡まれる人間…。
母さんはいつの間にか消えているな。この姿を見たらいくら母さんでも引くよな~。…と思っていたら母さんが大量のフルーツを持って姿を見せた。
え…もしかして追加を取りに行ってたの?
「え!まだ寝てなかったの?駄目よ早く寝ないと!!」
怒られているけど…何か説得力のないんだよね。
「ちょっと、コウモリ様に頼まれていた事を話していなかったから…」
「あら、そうなの。でも、大丈夫かしら?あの状態よ…」
確かに…あの姿を見ると考えるけど、後の事を考えると今なんだよね。
「大丈夫!少し小屋に行くね」
ヴァン様を父さんから離して小屋に連れて行く。
『な、なんら~なにをしゅんだ~』
呂律回ってないけど、何をするんだ!と言ってるみたいだね。
「ヴァン様、話があります!聞いてください!」
『うんあ~?』
何て言ったのか理解はできませんでしたが、僕は言いたいことを全部話しました。
問題はヴァン様が覚えているかだけどね。
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