ブラッディーガールを探せ!

縁 遊

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33. なぜこのタイミング!?

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 何でこのタイミングなの?

 涙もで止まるくらいに驚いた。

 最初は気になってしかたなかったけど、日が経つにつれて本当に出るのか疑っていたくらいだったのに…。

 なぜこのタイミングでブラッディーボールが出てくるのかな。しかも、微妙に僕のブラッディーボールとは色が違うみたいだ。

「黒色に見える」

 手に取ったブラッディーボールを光にかざして見てみたけど、黒が濃いのか光を通していない。

 本来ならヴァン様にすぐに報告をするんだろうけど…ケンカしちゃったしな。

 両親に聞いてみる…いや、話すと余計にややこしくなりそうだから今は止めておこう。何日も続けてお説教はきつい。

 だけどこのボール…色が違うということは何かが違うということなんだと思うんだけど…。

 ヴァン様なら知っているのかな。

 なんだったかな…免疫と細胞?

 それがブラッディーボールに関係している、みたいな事を言ってたよね。

 それが関わっているなら…このブラッディーボールは僕の免疫と細胞とアリナさんの免疫と細胞が混ざってできた物ってことになるのかな?

 ん~、それって子供みたいだね。

 自分で考えておきながら、急に恥ずかしくなってきちゃった!子供って!

 熱くなった顔を自分の手でパタパタと扇ぎながら、また考えていた。

 でも、子供って考えたら面白いかも。

 同じ親から産まれていても兄弟は見た目も性格も違うし、能力も違うよね。もしかしたら、ブラッディーボールも同じで、一つずつ能力が違うのかもしれない。

 見ただけでわかれば苦労しないんだけどな…。

 その時手に持っていたブラッディーボールが急に光をはなった。

 な、何!?

 一瞬顔をそらしていたけど、気を取り直してブラッディーボールを見ると…。

「え…嘘でしょ…」

 ブラッディーボールの上に文字が浮かびあがっているのが見えた。しかも…。

「ブラックボール?ブラッディーボールじゃなくて?えっ、人の能力や情報が数値化して見える!?」

 どうやらこのボールの情報が見えているみたいだ。

「これ凄いよね…」

 人の能力や情報が見ただけてわかるなんて凄くない!?そんな事が可能なんだね。

 興奮しちゃうよ。

 あれ…興奮しすぎて鼻血が出てきちゃった。

「あっ!」

 鼻血を拭こうとしたら、ポタリと一滴だけ持っていたブラックボールに落ちてしまった。

「え!?」

 僕の鼻血が落ちてすぐに見えていた情報が書き換えられた。

 契約者フルド。ブラックボールの血の契約者。

 嘘!

 僕の血をブラックボールが吸ったことで血の契約が完了しちゃったみたい。

 これってヴァン様も欲しがってたよね?

 どうしよう…。

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